もう帰ろうかな、と思って帰り支度をしているところに或る家主から電話が入った。内容は私に対する「クレーム」であった。
「現在入居者募集中で誰もいないハズの部屋に灯りが点いているし、隠しておいた場所に鍵が無い」ということで、「オタクが鍵を持ち帰ったのか」という問い合わせから始まったが、実質的には文句だ。
鍵は業者案内用に現地対応になっていて或る場所に隠してある。もちろん家主もマスターキーを持っているのに、「これでは消したくても部屋に入れない(?)から消せない」と怒っているのだ(オイオイ)
その日は同業者の案内も入っていたから、同業者が「案内の時に灯りを点けて帰る時に消し忘れたもの」と思われるが、例えそうであっても業者に文句は言えない。そんなことをしたら二度とお客さんを紹介してくれなくなる。今のご時勢、「空室など掃いて捨てるほどある」のだから、自分のところの空き部屋にお客さんを案内してもらえるだけでも感謝しなければならない。
家主に事情を説明して、そういう場合「無くなった」と思っている鍵がたいていの場合どこに在るものか伝えて電話を切った。しばらくして「(私が説明した場所に)鍵がありましたから」と電話があった。そこまではよいのだが、「こういうことは困るんですけど」、と私に怒る。
案内終了の連絡をくれる業者は少ないし、時間が決まっていないケースもあって、その都度とか毎日全募集物件を廻ってチェックすることなど出来ない。だいいちその家主は同じ敷地に住んでいる。
そもそも鍵の隠し場所を「そこ」に指定したのは私ではない。私が指定した場所とは違う所に知らない間に移したのは家主自身である。
過去には、同業者が案内に行って現地から「在るハズの場所に鍵が無い」と電話してきて、家主も不在だったので、私が合鍵を持って大急ぎで開けに行ったこともある。後で聞いたら、家主が(私に連絡せずに)うっかり回収していたとのこと。私がたまたま店にいたから対応できたが、外出先で電話を受けていたならせっかくの案内を無駄にさせてしまうところだった。現地で待たせたことが原因ではないだろうが、そのお客さんでは決まらなかった。そういう不手際は無いに越したことはない。
物件は既に半年近く空室になっているので家主が苛立つ気持ちも解かるが、早く決めたいなら、業者のアドバイスに耳を傾け、多少の不満も呑み込んで協力的に対応して頂いた方が良い。「俺の言うことを聞け!」と言っているのではない。私は小泉さんとは違うから。
責任転嫁など以ての外である。
2005年10月17日
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