物件は凄くキレイで、駅からも近く、日当たりも良く、しかも安い。
広告はちゃんと継続して打っているのに、それでも最近はなかなか決まらない。ようやくに申し込みが入ったのでホッとしていると・・・、条件つき、であった。
私が帰省記を書き始めた頃、今月中旬頃の申し込みで「家賃発生は3月1日からにしてくれ」、というものであった。物件はキレイにリフォームも終えていて即入居可であるのに、1ヶ月半も家賃発生を後ろにずらせ、ということである。この時期だから、その間に「直ぐ家賃発生OK」という他のお客さんから申し込みが入る可能性もある。
私の判断一つで、家主さんの利益を損なってしまうことも考えられるし、家主さんに相談すれば「苦しい選択」を家主さんに迫ることにもなって、責任転嫁と受け止められてしまうかも知れない。
以前は、2千円の家賃交渉でお伺いを立てたら、「なんだ、アンタ、ずいぶん弱気なんだなあ」と怒って拒絶した家主もいた。自分としては言葉を選んで、ちゃんと状況を説明した、と思ってはいるが、家賃の値下げだの日割り発生日交渉だのの話は、タブーに近い。
それで過去の経験等から、自分で判断して断ることにした。もちろん、3月1日になって未だ空いていたなら、「あの時、決めておけば良かった」と後悔するかもしれないが・・・。
客付け業者の担当者に断りを入れようとして、ふと担当者の言葉を思い出した。「お客さんは社員寮に入っていて、2月末に出されてしまうことは確実ですが、転居先は早急に決めなければならないそうです。契約に関わる費用は全て会社から出ます」、とのこと・・・。
そこで閃いた(*^^)v
客付け業者の担当者に直ぐ電話して、「契約金は会社から全て出るなら、礼金1を2にしてもらって、その分を家主さんに渡して実質的には2月分の賃料と考えて頂ければ良い、と思うのですが如何でしょう?」と訊くと、お客さんと相談して直ぐOKの返事が来た。
それなら、家主さんもお客さんも損害は無い。会社に余計な負担が掛かるものの、寮の制度上のシステムに問題があった、とも考えられるから会社に責任が無いとは言えない。それで八方丸く収まる。
会社(勤務先)だけが内容を知らされてないワケで、そういうケースは実に多い。「規定で会社から出ない費用の分を家賃に上乗せしてもらえないか」と申込者から相談を受けることは、法人契約の場合にはよくあるし、たいていは相談に乗る。ま、こちらも商売だから
既に契約金は振り込まれていて、もうキャンセルの心配も無い。本当は、一番ホッとして喜んでいるのは、家主さんではなく私である
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