2008年02月03日

キャンセル自体は仕方ないことだが・・・

1週間前に同業者から3DKのマンションに「姉妹入居」ということで申し込みが入った。ホッとしたのも束の間、キャンセルになった。

送られてきた入居申込書には未記入のまま空欄になっている箇所がいくつか有って、通常は空欄になるハズもない箇所なので、「おや?」と思い、業者に「必要な箇所の全部を記入したものはいつ頃再FAXしてもらえるか」を訊くと、「数日お待ち頂けないか」とのこと。

いくつかの空欄のうち、私が気になったのは勤務先欄であった。姉妹は「二人ともOL」という話だったが、申込書の勤務先の欄には何も記入されておらず、それが不自然に思えた。もちろん連帯保証人の欄も住所氏名と自宅電話番号だけ書かれていたが勤務先欄は未記入で、それは申し込み時点ではよくあることなので私も気にしないのだが、自分の勤務先のことが何も判らない、なんてことは有り得ない。普通は、今「判っている範囲で漏れなく書くもの」、である。

業者からFAXが送られてきた時には、客は店を出た後だったし、担当者も「後で再FAXします」と言っているのだから、「今すぐに、なるだけ記入してもらってくれ」とも言えず、仕方なく待つことに。

木曜日に「もう5日ほど経っているけど、全部記入した申込書はいつになるか」問い合わせたところ、「携帯の電話番号が判らないので、夜も自宅に電話してるんだけど繋がらず、土曜日に再び来てくれることになっているから、それまで待ってもらえないか」とのこと。

で、昨日、担当者から電話があって「お客さんがキャンセルしたいとのことで、『先日の申込書も返却してくれ』と言って持ち帰りましたのでキャンセルしてください」とのこと。ああ、ヤッパリね、であった。

実は、この姉妹、申し込みに当たって「各部屋にTVのアンテナジャックを設置してほしい」とのリクエストをしていて、それを家主さんが快く受けてくださって、昨日キャンセルを受けた時は、まさに電器屋さんが物件に向かっていた頃、であった。

物件を押えておくために最低限の記入だけした申込書を出し、時間を稼いで他も当たり、もっと気に入ったものが有れば乗り換える、ということだったのだろう、と判る。気持ちは解かるが、業者からすれば堪ったものではない。迷惑この上ない身勝手な客である。「意思が確定してないなら申し込みなどするなよ!」と言いたくなる。もっとも、それは「とりあえず申込書を書かせた」業者も悪いのだが。

最初から何となく嫌な予感もしていたので、その間、他の業者から問い合わせがあった際、「予約は入っているけど、もしかするとキャンセルになることも有り得るので、そういう含みで宜しければご紹介をお願いします」とは言ってあったが、最初から「自分は二番手」と言われていれば、お客さんも業者もテンションは下がるものだろう。

それぞれの立場に責任があり、市場環境が借手市場だったとしても、今回のケースで一番悪いのは、やはり客だと思う。家主さんや不動産屋の立場や気持ちなど眼中になく自分の個人情報保護にだけは注意を払う、そういう客が「私は一番不愉快で大嫌い」である。キャンセル自体はどんな商売にも付き物であって仕方ないが・・・、
問題は「その内容」、なのだ。

「後でよく考えたら少し希望とは違っているのでお断りしたい」、ということなら何の文句も無い。それが嫌、というなら「どんな商売も出来ない」ことになる。そうではなく、「逃げを打ちながら」物件の確保をし、キャンセル後には「例え漏れてもどうでもいいような個人情報」の回収まで図る、という姿勢が不誠実で嫌なのだ。

部屋探しをしているのは自分だけではないのだから、仮押さえなどすれば他の人にも迷惑が掛かる、ということに全く思い至ってない。

だいいち、そんなに「不動産屋が信用できない」のなら、不動産屋を都合のいい時だけ使うなよ、と言いたい。こっちは看板を背負っているのだし、プライバシーの情報も都庁で公開しているのだ。


何より、家主さんに糠喜びさせてしまったのが非常に辛い。


腹いせではあるが、私は言わずにいられない。

誰か将来、こんな女を嫁にもらったなら一生の不作になるぞ!」とパンチ爆弾ちっ(怒った顔)
posted by poohpapa at 08:31| Comment(8) | 嫌な客 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この手のヤカラは、やはり想像力が著しく不足しているんでしょうね。
自分の行いが周囲に及ぼすことを想像するのは、立場を入れ替えれば簡単に分かるのに。
社会にいる家族を含めた周りの人間と、うまくやっていけてるのかなぁ?
想像(妄想)力がありすぎて、いらぬ心配をしてしまった。(笑)

そういえば、幸田某嬢の発言が物議を醸し出してますな。
これもアホ(無知)というより・・・

   国立より
Posted by ハリケーン at 2008年02月03日 09:22
ハリケーンさん、こんにちは

そう、こういうのは、家主さんや不動産会社だけでなく、同じように部屋探しをしている人にとっても、大変に迷惑な行為なんですよ。

とくに、この時期は、であります。

あ・・・、国立より、ということは・・・。
もし宜しければ(ご無理でなければ)一献傾けませんか?(^^ゞ

ご連絡、お待ちしています。

Posted by poohpapa at 2008年02月03日 11:20
こんにちは。

ご無沙汰しております。

今日は雪ですね。
暇です。
電話も業者から確認が数本あった程度です。

さて、こういった話
客付けする業者にも問題がある場合が
ありますが、

最近こういうお客さん増えましたね。


実は、最近、私が客付けする立場で
↓こう言ったことがありました。
http://tokyo2103.txt-nifty.com/blog/2008/01/post_aa5f.html
長くなりますので、外に飛ばしてしまい
すみません。

この話、ブログに書けなかった部分もありまして

元付け業者も仲良くさせていただいている
とこでしたので、
中途半端に逃げさせるような事は
せず、キチンとどうするのか、問いただしました。

そうしたら、1回しか電話していないのに
しつこいよ!

みたいな、一度アンケートを書いたらどこまでも
追ってくるしつこい不動産屋、扱いをされました。

私自身、もう少し詰めてから
申込みをすれば良かったとか、
何となく、雰囲気というか、これから店を
開こう!というには何か弱いなというのは
感じるところがあったので至らない部分も
あったと思いますが。

今後もこういった類は増えるでしょうから
気をつけないといけませんね。
Posted by sim at 2008年02月03日 12:34
お初です。
当方も不動産業者です。
元付でのキャンセル。客付でのそれ。いろいろ経験があります。本当に嫌なものですよね。
先日、当方が客付でこんなことがありました。
当然、申し込みには分かっている範囲で記入できることは全部書いて頂いております。
その時のお客はとても信頼出来る女性の方でした。
申し込み時に殆ど記入出来、ご本人様の社員証までコピーを頂き、入居の意思が固いと判断させて頂き、元付さんに送りました。
2日後までは連絡が取れたのですがその後一切連絡がとれなくなりました。
ご本人さんの携帯は通じず、自宅に電話しても留守ですの一点ばり。
契約予定日が迫って来ているにも関わらず全く連絡がとれず。
仕方なく元付様と家主様に詫び状を入れさせて頂きました。
いくらなんでもそりゃ酷い。
ショックが大きい出来事でした。
Posted by motok at 2008年02月04日 00:38
自分は、鍵受け渡し日になっても連絡なしっていうのがありました。(契約書は郵送で返送はなし)
申込書時点からおかしいなと思っていたのですが、連帯保証人が義理の兄ということで会社の在籍確認もとれたのでOKにしたんです。でも自宅住所と電話はでたらめで(契約者は間違えて記入してしまったと言っていた)審査がおりないと知った契約者から聞き出した「義理の兄」の自宅に電話をしました。
奥さんが何も知らないので、これは義妹じゃないなと思ったら案の定でした。即日「自称義理の兄」から逆切れの電話がかかってきました。愛人だったようです。その後のその家庭がどうなったかは知りませんが、契約キャンセルならキャンセルで連絡くらいしろと思います。1ヵ月くらい無駄になりました。
Posted by のらくろ at 2008年02月04日 10:58
simさん、おはようございます

今朝、目覚めたら、ようやくに喉の痛みが「違和感」程度までになりましたもので、遅すぎるコメント返しで申し訳ないのですが・・、

リンク先の記事、拝見させて頂きました。

う〜ん、不動産業者としては、お客さんの申し込みに対して「申し込みの意思が確定している、ということで宜しいですね」「キャンセルは無しでお願いしますよ」などとは言えないものですから、致し方なかった、と思いますね。

そんなこと言おうものなら「怪しい物件」「経営が行き詰っている業者」と思われかねませんし(*^^)v

私も時折、自分で相手していても「なんか、キャンセルになりそうだな」という予感がする申し込み、というものが有って、元付業者が懇意の場合には、お客さんが帰った後で状況を説明することもあります。

逆に、「良い物件を紹介して頂いて嬉しいです」と満面の笑みでお帰り頂いたのにキャンセルになることもありますよね。

悲しいのは、キャンセルしてきた後、まるで別人のように人が変わっているケースもあって、こちらは元付業者にきちんと説明したいのでキャンセルの理由を訊くと、「知らねえよ、もう関係ないだろ」と開き直られることもあります。しばらくは人間不信に陥りますね^_^;

キャンセルがいけない、というのでなく、「ご迷惑をお掛けします」という思いやり、というか配慮が欠けていることがいけない、ということなんですが、人は誰も(私も)「自分は悪くない」と思いたいものですし・・・。

それでも、連絡をくれるだけマシ、とも言えますね。契約の日取りも決めて、契約書類の準備も整えていて、何の連絡もなくキャンセルになることもあります。電話しても出ないんですよ。時間を置いて非通知で掛けると出たりするんで頭にきます。

でね、simさんは良心的な業者さんだと思います。相手の業者さんのことを思い遣ってますもん。最近の大手業者の営業マンは酷いものです。「それがなにか?」くらいの態度で断りの電話を入れてきます。

一言「また頑張ります」とでも付け加えてくれたなら少しは報われますが・・・。って、すみません、復帰早々愚痴になっちゃいまして^_^;

simさんもご体調にお気をつけくださいませ。
Posted by poohpapa at 2008年02月14日 07:15
motokさん、おはようございます

長く仮死状態でしたもので返信が遅くなりまして申し訳ありません。

これね、「この人、なんかキャンセルきそうだな・・・」という予感がするお客さんからのキャンセルなら、「あ、やっぱりね」でまだ済みますけど、「なんであの人が・・・」というお客さんからキャンセルが入るとショックは大きいですね。私も何度も経験してます。

でもって、「申し訳ありません、こういう事情でして、家主さんや先方の業者さんにも宜しくお伝えください」という言葉があれば救われますが連絡が無かったり、やっと連絡が付いたかと思えば開き直られたりしたものなら滅茶苦茶落ち込みます。

まあ、免許証や学生証などのコピーを貰ったり意思の確認をしてあっても、断る時は断ってくるものでしょうから無駄かも知れません^_^;

キャンセルは商売に付き物、ですが、ハートの問題ですね。またご縁があったらご紹介させて頂きたい、と思わせてくれるお客さんにはなかなか出会えません。ましてや、「あの物件はキャンセルしますが、他の物件を紹介してください」なんてことは皆無に近いですね。「他でもっといい物件を確保したから断ってくる」、というケースが殆どですもんね。

お互い、頑張りましょう!(*^^)v

今後ともどうぞ宜しくお願いします。
Posted by poohpapa at 2008年02月14日 07:31
のらくろさん、おはようございます

返信が遅くなりまして誠に相すみませんです。

のらくろさんのケース、これまた酷い話ですね。当然に契約金の入金もまだ、だったんでしょうね。そこまで無責任でデタラメな客は・・・、あ、私も一人いましたっけ(*^^)v

彼女に妊娠させて、結婚するからということで部屋探しに来て、実は男には奥さんがいたんですけど、申込書に書かれていた内容は全てデタラメ。その後、彼女は子供を産んで改めて我が子と暮らす為の部屋探しに来てくれたんだけど、「あの時の彼の子?」と訊いたら「いいえ」との返事。オイオイ、でした(爆)

まあ、のらくろさんの客、そんなのに入居されなくて良かった、と思うしかないですよね。そう自分を納得させないとやっていられないのが不動産業ですし。と言っても、振り回された期間や手間のことを考えると悔しいものですが・・・。

レストランなんかだと、稀に「食い逃げ」はあってもキャンセルは無いものでしょうから、やはり「一番キャンセルに悩まされる職種」は不動産業なのかも、と時折考えたりします(ふ〜)

いつもコメント有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2008年02月14日 07:49
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