2008年04月03日

資産を失いつつある老婦人の話

仲良くしている同業の社長から電話があって、こんな話を聞いた。

「オタクの近くの築浅のマンションの最上階、凄く安い価格で売り出されてるけど、知ってた?」

私は売買はあまりやらないから知らなかったのだが、最上階とその下の階は、1フロア一世帯しかなく、エレベーターが止まれば自分の家の関係者、ということになる。たしか、夜間など、自分の階にはエレベーターが停止しないよう設定することもできた、と聞く。

凄く広い3LDKで、実は、以前「最上階の下」に住んでいた人を、私はよく知っていた。が、それは置いといて、交通便も良く築浅で広い物件の売り出し価格が2600万ほど。たしかにメチャ安である。

社長の話では、その部屋の住人が変死体で発見されたから、とかで、そういうのを気にしない人なら非常にお買い得な物件であろう。


で、その下の階に以前住んでいた方、初期の記事でも取り上げている「高齢の資産家」であった。

友人知人を引き連れて温泉三昧、高級レストランに繰り出しては豪勢に奢る、ということを繰り返していた未亡人だ。

数年その部屋で暮らした後、当社に来て「マンションを売ってくれ」と依頼されたのだが断った。それで一旦は貸家を借りていたのだが、都下で中古住宅を買ったようで、代金は遊興費に消えていた。

その後、今度は「その家を売ってくれ」と依頼してきたが、やはり受けなかった。売却して安い物件に買い換えると1千万ほどの差額が残るが、それでまた知人にイイ顔をしようとしていたのだ。

再び「そんなふうに気前よく奢っていても、○○さんの資産が底をついてもう奢ってもらえなくなったなら、皆、潮が引くように離れていってしまいますよ。今までさんざんお世話になったから今度は私たちが奢る番、などとは考えないものですよ。そんな人たちに奢る為に家を売るなんておやめなさい」、と諭したのだが、また私に断られて他の不動産屋で売却し、更に小さな中古住宅を購入している。

そして、数年後、またまた「家を売却して欲しい」と言ってきた。

またしても私が断ると、他の業者で売却して今度は民間のアパートを借りた、と風の噂で聞いた。

あれから2年・・・、今頃は、そのカネも使い果たしているだろう。

posted by poohpapa at 07:32| Comment(6) | エピソード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『身寄りのなさげなお年寄りに優しく作戦』の発動を何故に見合わせたのですか?(*^o^*)
Posted by ハリケーン at 2008年04月03日 11:27
リンク先のエントリのホストと「客のご婦人」の話、本当にそんな話があるんですね〜!

原田知世さんの噂もまんざら嘘じゃないのかも?w
http://urltea.com/32rb
Posted by RSI at 2008年04月03日 15:20
ハリケーンさん、おはようございます

いや、だってさ、大勢が「たかろう」として群がってるんですよ。それに、その老婦人、「一人にだけイイ顔しよう」と思っているのでなく「大勢にイイ顔しよう」と考えているワケでして・・・(*^^)v

それにしても、そういう人、いるものですね〜。

友達として2〜3人でいいから欲しいものです(爆)
Posted by poohpapa at 2008年04月04日 06:36
RSIさん、おはようございます

原田知世さんの話は分かりませんが、このホストさん、私とは利害関係(嘘をつく必要)がありませんから、本当の話だと思われます。

ま、世の中には、いろんな趣味の方がいますので(*^^)v
Posted by poohpapa at 2008年04月04日 06:39
年老いていく方の生き様が見えます。この様な生き方も有っても良いでしょう、どうせ生まれてくる時に何も持たずに両手は握って生まれてきたのです。人生に別れを告げる時は又何も持たず旅立つのですから、浮き世の夢に未練はない生き方をしたいものです。この老婦人の生き方に憂いを感じます、自分はまだまだ浮き世の垢がこびついて落ちません。死に行く時に持っていけない浮き世の垢に難の未練があるものか....ホント欲しいな2億円の当たりくじ。
Posted by goen at 2008年04月04日 09:37
オイオイ(*^_^*)

goenさん、こんにちは

オチ付きのコメントなど初めてもらいましたね(^^ゞ

いえね、この方、まだまだ元気なんですよ。命の灯が消えるまでは相当な年月があります。それに対して残った(気前良く食い潰している)資産は僅かなんです。数年前に籍を入れた旦那様もとても良い人で「奥さんの資産の使い方」に口を挟むような人ではありません。

それで私が代わりに意見するのですが、そうするとしばらく顔を見せなくなります。自分でも解かっているのかも知れませんね。

これで、無一文になって私の前に現れたとしても、その時は「だからあれほど言ったでしょ!」とは言う気になれません。残っているうちなら言えても、全て無くなった時に言うのは酷ですから。

ま、それもまた人生ですね。
Posted by poohpapa at 2008年04月04日 12:27
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