うちのお店の大家さんが「悪徳」本をお読みになって飛んできました。覚悟はしていましたが、やはり「来るべき時が来た」思いです。
ただし・・・、怒っている、のではありません。うちの事務所の「家賃相場に関するくだり」(「悪徳」本のP213)を読まれて、私が予想したとおり「賃料を下げます」と言いに来てくれたのです。
ですが、固く辞退しました(^^ゞ
賃料を下げてもらう気なら、そんな「回りくどい方法」はとりません。率直にお話しして、相場に合うよう下げてもらいます。
元々そんなつもりで書いたワケではありませんし、「帳尻は合っている」のですから現状のままで良いもの、と思っています。
これは「最初の契約内容が酷かった」、ということに尽きます。
当時の管理会社で契約を結ぶ際、契約書には「3年毎の契約更新時に保証金20%償却として補填する」「賃料は更新毎に20%値上げする」と書かれていて、私としては「まあ、その時が来たら家主さんと話し合えば良い」くらいに思っていたので気にも留めませんでした。その後、更新契約もしていないので保証金の償却による補填も値上げもしておらず、よって帳尻は合っている、と言えます。
そういえば家主さんは「当時の契約書も管理会社からもらっていない」とも仰ってました。何とも不思議なことです。
厳密に言えば、(このご時勢で値上げは論外ですから)2万値下げして頂けば3年で72万浮きます。保証金の償却は100万の20%で20万ですから、保証金の償却補填をしたとしても3年で52万も得することになります。それでも、私は構わないと思っています。
いろいろお気遣い頂き、いつも気持ち良く使わせて頂いているのだし、何より「業者であることの立場を利用して交渉する」ようなことはしたくありません。家主さんには「今のところは何とか食っていけてますが、この先は不透明です。踏ん張れなくなったら値下げをお願いするかも知れませんので、その時が来たら相談に乗ってください」とお伝えすると、「本当にいいんですか?」と笑ってました。もちろん、踏ん張れなくなったら、値下げ交渉するのではなく廃業します。
私は、目先の損得に拘らない「ドンブリ勘定」が大好きです(*^^)v