2008年05月10日

私が立たされている非常に難しい局面

昨日の記事の続編のような話。

GW直前に同業者から当社管理の2DKの空室に(GW開けに)申込みを入れる、との連絡があった。お客さんはお年寄り、とのこと。

で、予定通り、申込書がFAXで流れてきたのだが・・・、凹んだ。


申込者は、87歳の一人暮らしのご婦人である。ご高齢、とは聞いていたが、そこまでとは思わなかった。業者は「年配の女性」とは言っていたものの事前には具体的な年齢に触れず、FAXを流してきた後に「年齢よりずっとお元気ですから」との説明。であっても家主さんの審査が下りるかどうかは判らない。いや、いくら「高齢者という理由で入居を断ってはならない」と言われたとしても無理である。

今まで入っていたアパートは取り壊しになるとかで立ち退きになるらしく、生活保護は受けていない。こういう場合、むしろ「生活保護」を受けていてくれたほうが有り難い。何か事あれば市の福祉課で世話してくれるからだ。

連帯保証人は84歳の弟さん。失礼ながら「どちらが先か」くらいの話だが、弟さんは資産家でもあり、家賃の心配は要らなさそうだ。

家主さんに相談すると、「うちのアパートで最期を迎えられることになるのでしょうけど、私がお世話することは出来ないし、どうしたものでしょうか・・・」とのこと。私も、無理にはお願いできない。

実は、この件では家主さんと3度も電話で相談し、「何でしたら私がアパートを訪ねて本人の様子を見てきましょうか?」とまで提案したが、家主さんは気乗りしないご様子だった。当たり前だとは思う。

ハッキリ断られてはいなくても、4度目の相談をすることは無い。
何故なら、私は「理解」を求めているだけで、「説得」しようとしているワケではないからだ。もし私が説得して審査を通してもらったら何か有った時には私が全責任を負うことになってしまう。いくら管理会社でも、そこまでの責任は負えない。だから「説得」はしない。

仮に「最善を尽くします」と言ったとしても、家主さんは私が「責任を取る」と言った、と解釈してしまうだろう。それも当然である。

案内をしてくれた業者には悪いが、その物件では断るしかない。


一つだけ、超ウルトラC級の方法が残っているが、「話が纏まったら奇跡と言えるくらいの手法」である。今日、客付業者と全部の関係者に話してみて、合意を取り付けてから本人(お客さん)に相談してみようと思う。誰か一人でも不承知なら成立しない話だし、話す順番も重要なので、余程に整理してかからねば・・・。

たぶん可能性は2%くらいで、あまり期待は出来ないだろうが、とにかく最善は尽くしたいと思う。

ま、上手くいったら詳細は後日ご報告、ということで(*^^)v



posted by poohpapa at 06:51| Comment(4) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
困りましたね。
 しかし...無責任と言われると反論できませんが出来るだけこのご高齢の方が入居される様に便宜をはかって頂きたいとお願いします。実は私も当年84歳の母が田舎で1人暮らしをしています、市の住宅に入居して35年以上、昨年新築の建家が隣に出来て移り住んでいます。市の場合とは異なり営利目的の場合はこの様な入居に厳しい査定がされるとは知りませんでした。人間が長年生きていると年劣る...これって防げない自然現象ですね、悪徳さんも私も必ず何れかは多少の事情は異なれ同じ様な境遇に立たされます...。
 ここで本当に「悪徳」かどうか試されていると思いませんか!..だからブログに書いているのですね。積極ではなくとも出来るだけお年寄りを大切にして下さい。  お願いします(無責任と判っていますが、それでもお願い)。
Posted by goen at 2008年05月10日 08:39
失礼ながら

営利目的・・厳しい査定・・と有りますが、
当然の事と思います。 高齢の単身者の受け入れがどれ程不安があるか、ご自身がその立場だったらいかがですか? 確かに私自身も高齢になった時の事を思うと頭から否定はできません。しかし現実問題として高齢単身者が部屋で亡くなって発見が遅れ後の処理の大変さなどを考えたら腰が引けるのも致し方無いと思うのです(私も経験しました) 悪徳さんは良心的ですょ3度も相談なさってるし、家主さんもその都度お考えになって居られるのですから・・

悪意をもっておりませんのでご了承ください

 
Posted by お人好し! at 2008年05月10日 13:19
goenさん、おはようございます

これね、客付業者が事前にお客様の詳細な情報を当方に開示して相談してくれていたら前もって根回しすることも出来たのですが、GW前に「GW開けに申込書を入れます」と言っていて、FAXしてくるまで何の相談も無かったのです。それはとても不誠実なことです。

「高齢者でも家主さんと相談してもらえるか」を訊かれただけでして、本気で探してあげようと思っていたのか疑問です。ダメ元で申込みを入れられたら管理会社は正直なところ迷惑なんですよ。

客付業者は契約が完了して手数料が入ってしまえば後がどうなろうと関係ありませんが、管理会社は「退去するまで」責任を負うことになります。しかしながら「負える(負うべき)責任」と「負えない責任」があるものです。安請け合いは出来ません。

ですが、私の亡母の晩年くらいのお歳ですし、出来る限りのことはするつもりです。結果はまたご報告いたしますね。

一緒に心配して頂き有り難うございます。
Posted by poohpapa at 2008年05月11日 07:58
お人好し!さん、おはようございます

えっと・・・、goenさんはちゃんと(お人好し!さんと同じく)理解してくださっていらっしゃるので、ご心配無用かと存じますよ〜(*^^)v

たしかに、家主さんや管理会社の立場からすれば、高齢者の方の入居は様々な問題を含んでいて、簡単には「はい、どうぞ」と言えるものではありませんね。

家主さんによっては「不動産屋さんにお任せします」と仰る方もいて、そうすると私が何かにつけて責任を負うことになりますから、かえって怖かったりします。だいいち、無償では出来ません。管理とは別の仕事になりますしね。でも、誰も払ってはくれないものでしょう^_^;

無償で私が出来ることと言えば、近所まで行ったついでに顔を出して無事であることを確認するくらいのものだと思います。

私は少し変わり者で、「50歳を過ぎたら残りの人生は社会への恩返し」「後は食べていかれさえすれば良い」くらいに思っていますが、一人の入居者さんに時間を費やすことになるのは辛いので、悩むのはその部分だけなんです。

利益優先でも社会奉仕精神でもなく自然体で「自分が出来る範囲で手伝うだけ」です。そうでなければ体も心も持ちません。

国や行政がしっかりしてくれていたら、と思ってしまいます。・・・って、
すみません、愚痴でした^_^;
Posted by poohpapa at 2008年05月11日 08:23
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