「2LDKで二部屋ともフローリングというの、何か有りますか?」とのこと。どちらか一人が2LDKを借りるハズはないから、「二人で入居するの?」と訊くと、「そうです」と言う。
私の経験上、友人同士での入居は「8割かた」、いや「9割かた」は上手くいかない。途中でどちらかが出て行ってしまう。先のことは全く考えていないように見受けられたので、念のため、こう話した。
「友人同士の入居は、始めはどんなに仲が良くても殆どが上手くいかなくなるから、貸す側からは嫌がられるものなんだ。すぐ喧嘩してどちらかが出て行ってしまうんで、そうすると残った一人では家賃が払えなくて結局は出て行かれるから審査が下りないんだよ」、と。
表情からして、やはり「上手くいかないこともある」などとは小指の先ほども考えてはいなかったようで、怪訝そうな顔をしている。
更に、畳み掛けるようにこうも話した。
「もし仮に審査が下りたとしても連帯保証人はそれぞれに必要になるけど、その点は大丈夫?」
すると、「なんで?」と訴えるかのように訊くので、
「もし片方の親の誰か一人だけを保証人に付けてもらったとすると、何かトラブルが発生したなら、『私は自分の娘の補償しかしない』と言いかねないでしょう。だから、友人同士で入居する場合には互いの保証人が相手の分も一緒に保証してもらうことになるんだよ」、と説明したのだが・・・、
私には、保証人は親族ではなく勤め先の店長あたりを予定していたのでは、と思えた。私の言葉への反応を見ていて容易に判った。
「どこか他の不動産屋さんに行った?、OKだって言ってた?」と訊くと、「何も言われなかった・・・」と言う。
それは「うるさいこと言わずに審査を通してくれるつもり」なんかではなく、何の説明もなく単に「門前払い」されただけであろう。
この二人、ヘタなOLよりハキハキしていて、しっかり自己主張もできるのだが、いかんせん見た目で損をしている。男女を問わず、不動産屋に部屋探しでやってくるならそれなりの格好を整えていないと無駄な時間を費やすことになる。以前、私の記事に寄せて頂いたコメントにもあったが、「審査は来店した時から始まっている」のだ。
二人とも超ミニで、胸元が大きく開いて谷間が見える服だったから、私も目のやり場に困った。首から下には視線を落とせない。少しでも視線を落としたなら「エロおやじ」と思われかねない。もちろん、実際にエロおやじ、ではあるが、見たくないものを見せられて、尚且つ疑いを掛けられたんじゃ堪らない。だいいち非常に肩が凝る。
審査が下ろせないことより、視線が下ろせないのが問題だった

感じも悪くなかったし、私自身は水商売や風俗嬢であっても部屋を紹介することはあるのだが、う〜ん、この二人だとちょっと厳しい。
私が「悪いケースを想定した話」ばかりするもので、不機嫌な顔で「じゃあイイです」と出て行ったが、そんなんで私が「不親切な不動産屋」だと思われたなら辛いものがある。ま、いいけど(*^^)v