2023年02月12日

不動産屋として最も感銘した言葉

かなり前のエピソードで、何年か温めていた話だが・・・、

「費用のことは心配せず、坂口さんがやりやすいようにやって頂いてかまいませんよ」

当社で管理させて頂いているアパートの家主さん(ご主人様)のお言葉である。長くこの仕事をしていて聞いた「私が最も感銘した言葉」である。

もうとっくに寿命になってる什器備品を「何とか修理でもたせよう」とする家主さんは多い。それだけに、おカネが掛かる相談の際には、私も言葉を選びながら慎重に話したりするものだが、そう仰って頂いて、涙が出るくらい嬉しかった。いや、本当に涙が出た。そういうのは家主さんが裕福かどうかとは関係ない。

実際に、入居者には何の責任も無く、寿命がきた給湯器の交換費用を「あの人はこのアパートが建った時から入居しているから半分出してもらってくれ」と私に言い、入居者には「不動産屋に任せているから」と、私を悪者にしていた家主がいた。どう説明しても納得しなかったので私のほうから管理を下りた。


その良き理解者である家主さんがお亡くなりになった。

かなり前から入退院を繰り返していらっしゃった、とのことだが、私は全く気が付かなかった。ご夫妻して、私に気を遣わせまいと、ひた隠しにしていらっしゃったのだ。亡くなられたと知ったのも2日後のことだった。それも、給湯器の交換の打ち合わせで電話していて、たまたま病院からキャッチホンが入ったことで私に知れてしまったのである。危うく大変な不義理をしてしまうところだった。

そこでも奥様は私に「遠いから、葬儀にもおみえ頂かなくてけっこうですよ」と仰ってくださったが、そういうワケにはいかない。ご夫婦して、ふだんから不動産屋の仕事に理解を示して頂いて私も何度も助けられている。ここで不義理したら一生後悔することになる。固く辞退なさる奥様にお願いして、直ぐに花輪の手配をして頂き、どうにかお通夜に間に合って、ホッとした。


思えば、コイツこの青年も入っていたアパートの家主さんでもある。近所に美味しい蕎麦屋さんが出来たから、とお連れ頂いたこともある。奥多摩の清流のせせらぎを聴きながらの蕎麦は美味しかった。


近くで行われていても出たくない葬儀もある。どんなに遠くても参列させて頂きたい葬儀もある。

私は、「生きている時に嫌いだった人を、死んだからといって好きにはなれない」し、「いい人だった」などと言うことも出来ない。その家主さんは本当に最高のお人柄だった。


私は、良き家主さん、良き理解者を一人失ってしまった・・・。ではあるが奥様も娘さんもご主人様と同じ人柄。なので、()真冬に入居者募集中の部屋の給湯器が(案内をしてくれた業者がうっかり電気のブレーカーを落としてしまい)破裂した際には私が弁償させて頂いた。もちろん奥様は辞退なさったけど。

正直、この家主さんの為ならお役に立ちたい、と思える家主さんもいれば、「カネをもらっても嫌だ」と思える家主もいる。当社(私)だけの話でなく、そういうことで得していたり損をしている家主は多いと思う。

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2022年12月15日

昨日は、ある家主さんに付き添って・・・

朝イチで定休日恒例の Jonathan's のモーニングに行った後、一旦帰宅して家主さんと9時50分に立川駅改札前で待ち合わせ。三鷹の杏林大学病院で11時に診察予約を入れていたのだが、診察が受けられたのが2時半。「忘れられているんじゃないか」と不安になり、途中、2時ごろ受付で「ちゃんと予約が入っていますか?、あと何番目ですか?」と訊くと、「2番目です。今、先生は未だ10時の約束の患者さんを診ていますから」とのこと。なんじゃソレ?、である。だったら11時の診察予約はナンだったのか!?

家主さんは白内障の手術を受けるのだが、通常は片眼ずつ手術してその都度日帰りできるが、6日間入院して両眼とも手術してもらうことにした。同じ町の中にある病院ならともかく、電車で日帰りしていたら危ないから。家主さんは若く見えるから電車なんかで前に立っていても席を譲られることはない。ラッシュの時間帯に当たったなら相当に辛いもの。白内障の手術を経験している私が付き添って正解だったと思う。

2時半に名前を呼ばれて診察を受け、その後も入院のためのレクチャーを受けたりして、立川駅に戻ったのが5時20分。手術前にあと3度通わなくてはならないから、その都度私が付き添う。私は全く苦ではないし。ふだんからいろいろお気遣い頂いているし、私は信頼されている、と実感できるのが何より嬉しい。

ところで、今日も早出をして某住宅メーカーの営業マンのカレンダー配りに同行する予定だったが、昨晩、「コロナの陽性になってしまった」と LINE が入った。延期になってしまい、年内に配り終えられるやら。

夕方になって1階と2階の住人との間の駐車場トラブルに動きがあって、直接対決したようだ。家主さんから連絡を受け双方に電話して軟着陸させたけど、年末はくだらないトラブルが多く発生するから辛い。

さて、他人のことばかり構っていられない。私も明日は災害医療センターの脳神経外科の診察を予約している。「ここに梅干し大で白く写っているのが腫瘍で、もう手術は出来ません。あと半年、よくもって1年ですね。今のうちに会いたい人がいれば会っておいたほうがいいでしょう」なんて言われたりしてね (^◇^)

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2022年11月26日

昨日は、ある大家さんに付き添って大学病院へ

以前から「こんど、紹介されて三鷹の杏林大学病院で検査を受けるんだけど、一緒に行ってもらえないかしら」と、ある家主さんから依頼されていて、昨日、行ってきた。家主さんは92歳のご婦人、ご家族もいらっしゃるが事情があって付き添うことができず、それで私に白羽の矢が立つことになった。それは嬉しい。

朝、家主さんが私に、「これを三鷹駅からの往きと帰りのタクシー代、それとお昼の食事代に充てて」と仰って、1万円札を渡す。家主さんは頭脳明晰で全くボケておらず、背中も曲がっていないし実年齢より一回り若く見える。私は80歳くらいだと思っていた。とにかく、往きの中央線は座って行けたので安堵した。

いつもより少し早く9時20分に店を出て、1時間ほどで病院に着くと、受付は大混雑。かと言って、8時に出発することもできないから仕方ない。8時に出ても同じことじゃないかな、とは思う。私が書類に代書して、いろいろ手続きをして診察室に入ったのが11時半ころ。家主さんからの依頼で診察室に入ると、女医さんがちょっと悩んで私に「お父様はこちらにお掛けください」と椅子を勧める。へ?、お父様だと??

いくら家主さんが若く見えるにしても、92歳の父親なら私は何歳だよ?、120歳か?、という話。間柄を問われたので「不動産屋と管理物件の大家さん」と説明し、家主さんが「私は耳が遠いので一緒に入ってもらいました」と伝えて納得してもらったが、なんだかなあ・・・。ふだんは私も若く見られるんだが<`〜´>

結局、手術に向けていろんな検査を受けて全て終わったのが3時半。けっこう時間が掛かるもんだねえ。三鷹駅で昼食を摂り、店に戻ったのが4時50分。病院の6階にレストランがあるから、そこで食べられたんだけど、病院に長時間いたので、早く病院から離れたかったし、院内のレストランには行かなかった。

ところで、待合室(ホール)で待っていたら、「オカムラタカシさ〜ん」というアナウンスが流れた。あのナイナイの岡村隆史がこんなところにいるワケないし、きっと同姓同名の赤の他人だろう、と思っていたのだが、名前を呼ばれて静かに立ち上がった背の低い男を見て驚いた。なんとなんと、全くの別人だったよ。

他にも「ハシモトトオルさ〜ん」て名前も呼ばれたが、たぶん「橋下」ではなく「橋本」で、別人なんだろな。

で、待っている途中、バラキさんから電話が入った。「今、杏林大学病院にいます」と伝えたら、私の大好物の「 queen's 伊勢丹」のパンセを届けてくれた。それも8個も。ご自宅から杏林までは徒歩15分とか。

家主さんに3個差し上げて、帰りに立川駅で「箱の中に手を入れて掴んだボールの色で景品が当たる」という、ま、ティッシュ配りとは別バージョンのauの顔馴染みのスタッフに1個差し上げて、4個持ち帰った。

この後、12月にも2回、1月に1回検査を受けてそれから手術になるから、なにやかやで、あと6回は付き添うことになりそう。実は白内障の手術で、それなら立川に(私が手術を受けた)白内障の手術に特化した眼科クリニックがあって勧めたのだけど、紹介状を書いてくれた先生に不義理はしたくない、とのことで、杏林大学病院に行くことになった。まあ、これも私の仕事のうち、と思っているので全くかまわない。


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2022年08月30日

最高の家主さんが亡くなられた

昨夕、ある家主さんの奥様から電話を頂き、施設にお入りになっていたご主人がお亡くなりになった、とのこと。物凄く寂しいし残念・・・。と言うのも、おそらくは日本中探しても、そんな大家さんはいないことだろうから。享年93歳で、老衰、とのこと。奥様と娘さんはたまたまご臨終に立ち会えたようで良かった。

ダイワハウスにお勤めだった息子さんも昨年お亡くなりになっていて、私もたいへんお世話になっている。ダイワさんでなく、某住宅メーカーの紹介で30年ほど前からのお付き合い。大企業の取締役だったのに、もの凄く謙虚なお人柄。古いアパートを建て替える際には、「どういうアパートを建てたら入居者の方が喜んでくださるか教えを乞いたいから、そちらにお邪魔したい」と仰って、私が「こちらから伺いますよ」と言うと、「いや、私が教えを乞うのだから私が伺いますよ」と仰って、遠路わざわざ来店してくださった。

完成したアパートは私の提案以上のものになっていて、お客さん(入居者)が気に入らないワケが無い。

そのアパートは今も当社で管理をさせて頂いている。他にも貸家やテラスハウスを何棟もお持ちで、以前は大手さんに管理を任せていたけど、今は全て当社で管理させて頂いている。そのうちの一軒の貸家、インド人の宝石商に貸していたのだが、退去時に立ち会いに行くと、これ以上は無い、という荒らし方。敷金2ヶ月は預かっていても、敷金放棄では足りないのは明白で、そのインド人は踏み倒す気満々。敷金放棄とは別に30万を支払わせたが、ご主人は笑って「30万も回収したんだから大したものだよ」と仰る。

さらに、年を越すリフォーム工事の見積もりが200万円以上だったのだが、まだ工事が完了していないのに、「年末で、リフォーム屋さんも下請けさんへの支払いに追われるだろうから」と、先に100万円を振り込んでくださった。そんなだから業者はその家主さんから何か依頼があれば最優先で直ぐやってくれる。

入居者の(同居の)親族が亡くなったり、投資に失敗したなら、「大変だろうから、来月と再来月の家賃は払わなくていいよ」と仰ったり「しばらく家賃を(半額に)下げるよ」と仰ったり、様々な配慮をしてくださる。

野良猫の保護をしている入居者がいて、近隣から野良猫に関するクレームがくると、入居者に注意を与えつつ、大工さんに頼んで猫専用のトイレを作ったり、「アンタも猫の餌代で大変だろうから」と餌代を現金で支援してくれたり、と、そんな話は枚挙に暇がない。それにしても、大手を切って管理を私に依頼・・・??

コロナ禍、ということもあって、施設に入られた数年前から一度もお会いしておらず、「お元気」と伺っていたのだが・・・、残念。奥様に、弔意とともに「私で何かできることがありましたらご遠慮なく仰ってください」とはお伝えしたが、「大丈夫ですよ、香典なんかも辞退してますし」とのこと。それも辛いが仕方ない。

最高のお人柄の家主さんの訃報に接し、心からご冥福をお祈りさせて頂きたく思う。悲しい夏になった💧

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2022年05月15日

外出中に掛かってきた電話から新しいご縁が始まった

年配の男性から、「オタクの近所の高松町〇−〇−〇にある家を貸したいと思うのですが」とのことで、昨日、ご来店頂いた。

ご夫妻でおみえになって、お人柄が良いのが初見で伝わってきた。今までは娘さん夫妻がお住まいになっていたが、愛媛に転勤になり、その間は空けておいて固定資産税だけ払うのも辛いので貸すことをお考えになったようだ。それで、貸し出すことのメリットとデメリット(リスク)などを説明したのだが、初めての大家さん業なのに、説明の必要が無いくらいに理解力がある。新規の管理物件が増えるのはとても嬉しいことではあるが、本音では、もし「家主業の何たるか」を理解して頂けないようなら辞退しようと思っていた。それより、この立川通りには何軒も不動産屋があるのに、どうして当社に??、と疑問だったのだが、「なるだけ物件に近い地元の業者さんに」とお考えだったようだ。

ちなみに、店からは徒歩5分、私の家からだと徒歩1分半。うちの店の建物を除けば最短距離になる。

昨日、昼食を摂りに一度当社を出られた後、改めて物件で待ち合わせすることにして伺うと、ご夫婦二人で庭の柿の木の枝を落としていて、「この柿の木は甘い柿がたくさん熟るのですが、落ち葉も凄くて、近隣の方から苦情も出ているので、来たついでに枝を落としていこうと思ったのです」とのこと。私が伺った時には既に大きなビニール袋に何袋も剪定した枝が入っていた。

築47年とのことだったが、中はリフォームしたばかりで凄くキレイ。娘さん夫婦が転勤を終えて帰京することも考えて、建て替え期間用の短期貸しにするか、定期借家にするか等々、相談させて頂いた。

現在はエアコンが一台で、あと2台設置して頂くことになり、畳は入居者が決まったら表替えして頂くことになった。おカネが掛かる話でも快く相談に乗ってくださるし、私からすれば今回の話は宝くじに当たったような話、ほんと。昨日、現地にキーボックスを設置させて頂いた。

手書きの間取り図を持参して頂き、昨日はその寸法を測って間取り図に記入してくださったりもした。うちのは私と結婚する前には大手住宅メーカーで図面を描いていたので、後で、うちのに清書してもらおう。

写真をいっぱい撮らせて頂いたが、ご主人がスマホで撮った写真のほうが構図も鮮明度も格段に上。データをメールで送って頂いたのだが、どういうワケか開封できないので、日を改めて撮り直しに行こう。

現在は横浜にお住いの家主さんが、離れた所からいろいろ心配しないで済むよう全力を尽くしたい。実際に貸し出しできるのは一月くらい先になりそう。頑張って、いいお客様をご紹介したいと思う。

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2021年08月11日

コロナ禍でのある家主さんの気配り

先月末、ある入居者さんから「8月末でアパートを退去します」という連絡があった。退去日は確定しておらず、「退去の際は1ヶ月前までに予告すること」という約定があるので、「では賃料は8月末まで発生、ということで宜しいですか?」と訊くと、快く了解。それどころか、「契約書に謳っている2年間お借りしなかったことで違約金とか発生しますか?」と訊き返してきた。

私が「そういうことはありません。定期借家とかだと違約金が発生する場合もありますが、そういう契約ではありませんし、いつ退去なさるかは借主さんの自由ですから。逆に言えば8月末までは入居者さんの権利ですから、それまでに退去して頂ければかまいません」とお伝えすると安堵していた。

実はその入居者さん、4月半ばに入居したばかりで、わずか4ヶ月での退去。コロナ禍で仕事を辞めざるを得なくなり郷里の北海道に帰ることになったようだ。家主さんに伝えると、とても残念がっていた。

先日、入居者さんから電話があり、「引越しが8月13日に決まりました。ただ、時間が2時から6時までの間としか決まってなくて、立会いして頂く時間が決められないのですが・・・」とのこと。近所への引越しなら「後日改めて」ということもできるが、郷里は北海道。当社も盆休みに入っているが、「改めて立会いするのは無理ですから当日は何時でもかまいません。引越し業者が到着したらその時点で連絡ください。おそらくは積み出しは1時間もあれば完了するでしょうし、業者さんに訊けばおよその終了時間は判ると思いますよ」と伝え、家主さんにもそう伝えると・・・、

「お気の毒だし、北海道まで帰るとなると引越し代も高いことでしょうから、日割りは退去日の13日まででいいですよ」とのこと。私が「8月末までの賃料発生でご納得頂いていますし、家主さんも短期で出ていかれて大変なのですから8月末まで家賃発生で大丈夫ですよ」と言ったのだが、家主さんは譲らない。貸主が「それでいい」と言っているのに管理会社が「それはなりません」とは言えないもの。

入居者さんに連絡すると、驚きながらも喜んでくれた。そういうのも、入居者の人柄によるもの。感じの悪い奴だったなら私も8月末までの賃料発生で押し切ったであろう。人柄のいい人は得をするし、逆もある。

家主さんのそういう気遣いは管理会社も嬉しい。砂漠の中でオアシスを見つけたように(?)ホッとする。

ちなみに、引越し業者は「引越しのサカイ」、私が普段から「どの業者に頼んでも構いませんが、引越しのサカイだけは使わないでください」とお願いしている業者である。二度もトラブルを起こされているから私は推奨しない。ではあるが、先日、そのことを知らない営業(女性)がやってきて、「以前にサカイとの間で何が起こったのか」を話したら、後日、支店長を伴って改めてお詫びに来てくれた。

うちみたいな小さな不動産屋が一社くらい紹介拒否したところで何の影響も無いだろうけど、誠実な対応には感動した。なので、支店長と営業さんに、「今までは『引越しのサカイだけは使わないでください』とお願いしていましたが、これからは言わないようにします。ただし紹介もしませんからね」と伝えた。

その甲斐あっての「引越しのサカイ」の利用であろうか。そうだ、支店長に電話してやろう。うちが紹介したワケではないから「紹介料ちょうだい!」ではなく、「約束は守っていますよ」ということで (^◇^)

コロナに翻弄されて人生を狂わされている人も多いと思う。そんな中でも、お互いが相手を思い遣ることで多少なりとも「暮らしにくさ」「生きにくさ」をカバーしたり補うことができる、と私は信じている。

私たちは日本人なのだから。

posted by poohpapa at 05:39| Comment(4) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年07月03日

ある家主さんから頂いた嬉しい電話

用件は二つあって、一件は「家賃が遅れている女性」の話で、もう一件のほうが嬉しい話。

家賃の遅れ、と言っても、よくありがちな「オタクから請求してくれ」という話ではない。その家主さんは「貸室賃貸業が何たるか」をよく弁えていらっしゃるから、大袈裟に言ってしまうと、間違っても「箱モノを作っておけば、あとは何もしなくても安定的に収入が入ってくる」などと考える家主さんではない。家主としてすべきことは自分でする。何かで不動産屋に責任転嫁するような家主さんではない。だから私も「なるだけお役に立てるように頑張ろう、手間賃など要らない」と思える。

だいぶ前に書いているけど、かなり前、うちが賃料管理していて、家主からは見えないところで私がいろんな努力をしていたにもかかわらずアパートの管理を切られたことがある。空室が出た機会に、「外壁がヒビ割れして汚れてきていますし、せっかく業者さんがお客さんを案内してくれても入口を見ただけで不調に終わるかと思います。そろそろ外壁のリフォームを・・・」と進言したら、「そりゃあ私だってキレイにしたいけど、空室もあるし・・・」と暗に私に責任転嫁して拒否されたことがある。

その後、地元の某業者がその家主と顔を合わせた時に、「え?、オタク、空室があったの?、そんな広告、見たことないから知らなかったよ。知ってたらお客さんを紹介できたのに・・・。だいいち、アパートがだいぶ傷んでいるけど、オタクのアパートの管理会社はそんなこともアドバイスしてくれないワケ?」と言われたんだとか。毎速で配布している当社の広告を見ていないハズは無いし、アドバイスもしている。

そんなふうに同業者を貶めるかねえ、と非常に不快だった。先代は立川支部の支部長まで務めていたのに息子(娘婿?)の代になってやり方が悪質になったみたい。同業者間の評判は良くない。

その家主、昔、猟犬みたいな黒い大型犬を飼っていて、「うちの〇〇が初めて会って吠えなかったのは坂口さんだけ」と言っていたから、飼い犬のほうは人を見る目があった、と、思いたい(^◇^)

話が横道に逸れたが、

昨日の電話の家主さん(ご主人)、入居者の「ある行為」に対して注意をし、それでも繰り返されたことで、部屋に怒鳴り込んだとか。ご夫妻とも本来は非常に温厚な性格でいらっしゃるから、そこまでするのはよっぽどのこと。それが私には非常に嬉しかった。自分でやってくれたから、ではない。

その入居者、私がこの仕事をして33年の間で「最も陰険な男」である。4半世紀前にそのマンションに入居した時は新婚で、数年して離婚する際に奥様が「絶対に私の転居先を主人に言わないでください」と懇願したほど。その男に関するトラブルは以前から何度も家主さんに話していて、今回、家主さんが私と同じ思いを共有してくださったであろうことが嬉しかったのだ。ま、次の更新前に出ていくかも。

今は更新契約の時しか顔を合わさないけど、それすらも憂鬱になるほどの男。家主さんには申し訳ないけど、出ていってくれたら嬉しい。本人は気付いてないけど、その陰険な性格ゆえ損していることは多い。

その男のほうは家主さんにお任せするとして、家賃が遅れている女性のほうの話は何とかしなければ。


あ、ところで、昨日、雨で空いているだろうから、と行きつけのクリニックに「市の定期健康診断」に行ってきた。ここんとこ自分でダイエットしているから前回の診断時より体重も4kg 落ちて、お腹周りも絞れているけど、肝心な健康状態は未だ不明。分かったらご報告させて頂きたいと思う。

誰も心配してないだろうけど・・・、うちのでさえ ^-^;

posted by poohpapa at 07:21| Comment(2) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月09日

ロク × ヒチ=シジュウハチ → → → トラウマ

昨日は、もう四半世紀のお付き合いになる家主さん(お母様)と、そのご子息様との打ち合わせ。アパートの管理等は亡くなられたお父様がご健在の頃からお母様がなさっていて、ご子息様には昨日初めてお目に掛かる。そのことで、1週間ほど前から緊張していた。どうしてかというと・・・、

ご子息様は某大手建設会社の取締役。うちの家主さんの中には大企業の取締役をなさっていた方が何人かいらっしゃって、そういう人のほうが腰が低くて穏やかなお人柄。「半沢直樹」に出てくるような「傲慢が洋服着て歩いている」ような取締役は(元も現も)いない。会社での様子は存じ上げないけど。

一度電話でお話ししたことは有るが、それでも緊張する。正直、昨日が近付くにつれその度合いが増していて、実際にお会いして、いつものことだが「自分が何を話しているか」分からなくなるほど。不思議なもので、高圧的で横柄な相手と対面して話すより、人柄が穏やかな方と話すほうが怖い。

で、話の流れで、私が「ロク × ヒチ=シジュウハチで」と言ってしまった。言った瞬間に、「え?、なに??」という表情をされて、私も「あ、やっちまった」と思ったけど時すでに遅し。小学3年の時に「九九」を覚えて、今までに間違えたことなど一度も無い。頭の中は真っ白。それどころか、「ロク × ヒチって幾つだったっけ?」と正解を探している有様。九九はリズムで覚えているが、そのリズムが狂った。

「九九の計算もできない不動産屋に管理を任しておいて大丈夫かなあ」と思われてしまったかも。帰りの電車の中で私の頭の中で「ロク × ヒチ=シジュウハチ」が繰り返し廻っている。「一つ前の、ロクロクが36だから、それにもう一回6を足したらロク × ヒチは42か」と検証してたりして、小学生以下だ。

最近は明らかにボケが入ってきているな、と実感する。芸能人の名前が出てこないだけでなく、知人と話していて「奨学金」という言葉が出てこなかったり、記事を書いていても、今までだったらスンナリ出てきた単語が出ずに Google で関連ワードを入れて検索して、やっと辿り着く、なんてこともしばしば。

数日前のことは覚えていなかったり直ぐ思い出せなかったりするくせに、古い話は明確に覚えている。昨日のランチは何を食べたか思い出せないのに、半世紀も前に親友とドライブして何を食べたか、どんな話をしたかはしっかり覚えているのだ。それが、老いた、ボケが入ってきた、ということか。

幸い、ご子息さんは新規募集の条件などで私の提案を丁寧に聞いて全て受け入れてくださった。

だが、次に再び九九を間違えたら引退しよう。

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2020年08月02日

ある家主さんの予言

うちで家賃管理させて頂いている家主さんで、もの凄く占いが当たる家主さんがいらっしゃる。

とくに男女の相性。会ったこともない夫婦のことも、何も事前に情報を伝えていないのにズバリ言い当てる。個々の性格まで「ご主人はこういう人だね、奥さんはこういう人じゃないかな」、と、まるで長年親交があったかのように正確に言い当てるのだから凄い。あまりに当たるものだから、疎遠になった人もいるらしい。結婚前に相談されて、傍目からは男性の学歴も収入も羨ましく思えるほどで理想的な相性と思われるような内容だったが「上手くいかないから結婚しないほうがいい」と助言していて、結果はその通りになったとか。なので、女性が再婚する際には相談してこなかったとか。

私なら、前回当たったなら今回も相談するけど。ま、占った結果が良ければ「この占い(あの人の占い)はよく当たる」と信じたり、結果を不快に思うと「占いだからね、そんなもんは当てにならないよ」と言ったりする。占いを信じるかどうかは別にして、占いの結果に謙虚に向き合うことは大切だと思う。

それはともかく、コロナに関しても、先月23日に8月分の管理報告書を届けた際に、占った結果ではないが「8月に入ったら、皆が驚くほどの感染者が出るよ。東京都はそのことが判っているんだと思う。おそらくは1日の感染者が600人を超えてくるだろうね」と予測していて、そうなりそうな勢い。さらに「5年以内に大地震が起きるんじゃないかな」とも。それは、科学的な根拠からでなく占った結果みたい。

ところで、東京都の医師会の会長が会見を開いて「国会を開け」と激怒していて、一見すると極めてマトモなことを言っているように聞こえるのだが・・・、私には「もしかすると、この人、何も見えていないかも」と思える。根拠は・・・、無い。いつもの「ただの 直感」である。私は皆が(大多数の人が)「そうだ」と断定したり同調する時は疑って掛かることにしている。皆が「絶対にクロ」と思っている時は「もしかするとシロではないか」と・・・。実際にそういう経験は何度もしているし。

コロナ対策にとって一番邪魔なもの、それは、安倍憎しのマスコミや簡単に洗脳されて騒ぎ立てる世論じゃないかと思う。コロナ対策が正しいかどうかは結果でしか判らないこと。「あちら(経済)が立てばこちら(安全)が立たず」とか、逆もあるのだし。全員が喜ぶ対策など無理であって望むべきも無いこと。誰が舵取りしても上手くはいかない。でね、「私は賢い、だから騙されない」と言っているのではない。

そうそう、先日、お店に、地元選出の立憲民主党の衆議院議員(女性)からアンケートがFAXされてきた。いろんな支援金について必要かどうか、どういう対策を望むか、という内容だったので、ちゃんと身分を明かした上で、「何でも国に支援を求めてカネを出させようとするのが間違い。立憲民主党が消えて無くなってくれるのが日本にとっての最善策」と書いて返信しておいた。キツかったかなあ・・・(^◇^)

ま、家主さんの予想が外れてくれたら嬉しいのだが・・・、きっと当たるだろうな。

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2019年09月03日

当たるのは占いだけじゃなかった

うちで貸家の管理をさせて頂いている某家主さん、占いが凄く的確に当たる。カップルの相性など、本人に会ってもいないのに個々の性格までズバリ当てる。その家主さんから「うまくいかないから結婚しないほうがいいよ」と言われたカップルはみな、結婚しても直ぐ離婚していて、再婚する際には相談に来なかったほど。また今度も「うまくいかない」と言われるのが怖かったんだろう、その気持ちはよく解かる。

実は、再婚でも「うまくいかない」と占いでは出ていたそうで、何も言ってこないから「どうなっているか」は不明だとか。中には、私が(本人から依頼を受けて)みてもらった夫婦がいて、結果は「この夫婦がなぜ一緒にいるのかが解からない」というもの。何度も本人に会っている私の感想と同じであった。

私も、占いではないが、店に部屋探しでやってきた新婚さんなどを見ていて、別れることになるカップルは100%当てられる。それは外したことがない。商売だから部屋探しはするが、「無駄になるのに、もったいない・・・」と思うことはよくあった。今は飛び込み客はいないから、そう思う場面は無いけどね。

うちのと私に関しては「奥さんは貴方にとっては、200人に一人、くらいの相性の良さ」と言われていて、結果が良かったから、というのでなく、私もそう思っているので素直に信じられた。のだが・・・、

数日前、「ノルンが亡くなったから、もういつでもこの家を出ていける」(私と別れられる)などと言っていて、「私が一度も『別れようかな』と思ったことがない、と思った?」と言われてハッとした。心当たりは・・・、ある。浮気とかではない。うちのからすれば「もっと嫌なこと」だったみたいで・・・。

まあ、なんだかんだ言ったところで、うちのと知り合ってから23年、籍を入れてから15年近く。このまま死ぬまで一緒にいるんだろうな、とは思う。壊れるものならとっくに壊れているものだろうし。


で、昨日、その家主さんのお宅に契約書の署名と押印を頂くために伺うと・・・、

「こないだ、宝くじの2等が当たったんだよ」と仰る・・・。と言ってもミニロトで、2等当選者は60名ほど。その上の1等が1300人ほどいたとかで、当選金額は16万円ちょっと。それでも凄い。私の知人の中には〇〇ジャンボで1000万当てた人が二人いて、何とも羨ましい。

ま、懸賞マニアの私も、新聞広告に載っていた懸賞などで、海外旅行4度、国内旅行2度を含めて総額で300万円を超える懸賞に当たっているから葉書代の元は十分に取っているけど。

それにしても、占いが当たるだけでなく宝くじまで当てる・・・。この家主さんには一生ついていこう。

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2019年07月09日

とても嬉しい体験

先日、サントリーの「グルコサミン・コンドロイチン配合のサプリ、1ヶ月分が1万人に当たる」という広告を目にして、「1万人・・・、てことは抽選なんかしないで応募者全員に送ってくるだろうな・・・」と思って応募して待っていたら、1週間ほどして「おめでとうございます」と送ってきた (^◇^)

毎日駅前まで3往復して1万歩は稼いでいるが、そろそろ膝もガタが来ているし、そういうサプリも必要かも、と思い、飲み始めるタイミングを計っていた。もう30年ものお付き合いになる五日市在住の家主さん(奥様)と事務的な連絡の電話を入れて話していたら、「膝の具合が悪くて午前中は病院に行ってました」とのこと。だったら膝痛予備軍の私が飲むよりその家主さんに試して頂いたほうが良い。

もちろん、すでに似たようなサプリをお飲みかも知れないし、うちの家主さんはほとんどがご高齢で、そういうサプリを必要とされる方々ばかり。差別待遇するつもりはないが、たまたまそういうお話が出たのも一つのご縁。送って差し上げようかと思ったが・・・、契約書の家主さんの署名押印は私が代筆させて頂いていて、ふだんはとくにお伺いする用事もなくてすっかりご無沙汰しているので、うちのも「そういう時くらいご挨拶を兼ねて伺ったほうがいい」と勧めてくれたので、ご在宅を確認して伺うことに。

ただ、サプリを一瓶だけ持ってご挨拶、というワケにもいかないので、たまたま伊勢丹の地下で売られていた(まさに食べ頃の真っ赤なさくらんぼ)佐藤錦を4パックと例のキャラメルウィッチを持参した。家主さんは現在一人暮らしだが、お子さんやお孫さんがお近くにお住まいだから、である。

久しぶりにお会いした家主さんはご血色も良く、安心した。すぐにお暇するつもりだったが結局は1時間も話し込んでしまい、1時間に2本の五日市線の電車の時間に合わせてお暇して、駅に向かって一本道を下り始めていたら・・・、後ろから「坂口さ〜ん」と呼ぶ声がする・・・。「え?、何か忘れ物でもしたかな。家主さんが走ってこられるワケがないし、こんなところで知人に会うこともないハズ」と振り返ると・・・、

「〇〇の娘です」と仰る。家主さんが、私が出て直ぐに帰宅したお嬢さんに「今まで坂口さんがいらっしゃってて、ほら、あそこを歩いてる後姿がそう」と言ったので、挨拶しなければ、と走ってきてくださったのだ。電車の時間に合わせているのでゆっくりお話はできなかったが私もご挨拶できて良かった。

そういうのは物凄く嬉しい。たいていは「ああ、そうなの、あの後姿がそうなのね」で終わってしまうものだから。いや、それでかまわないんだけど。

そうそう、帰りには家主さんがご用意してくださっていたビール券を頂いた。それでは「行って来い」になってしまって何にもならないんだけど・・・、有り難く頂戴した。

先年亡くなられたご主人様もハートのある優しい方だった。接していて涙が出たことも何度かある。こんな家主さんばかりなら不動産屋は何も苦労しないよな・・・、と思ったりして。幸せなことに、当社はそういう家主さんが何人もいらっしゃってとても恵まれているけど、中にはハートの欠片もない家主がいるのも事実。口には出さないが「不動産屋を何だと思ってるんだ!?」と言いたくなる家主もいる。

管理物件開拓はしない主義だから、近年、管理物件は減るのみで、不動産屋なら管理物件は一件でも大切にしなければならないが、もし「管理会社を替えるから」と言われても引き留めたりせず「どうぞどうぞ」と私が言うであろう家主は何人かいる。私が尊敬する或る不動産会社の社長から「家主を教育する、なんてことはできないからね」と教わっていて、そういうのは生まれ持った性格だから変えようがない、と私も思う。だが、いくら商売でもハートのない家主とは付き合いたくない。

ところで、別の家主さんでも、昨日、感動的な話があったが、ここで書かないで住宅新報版ブログのほうで書きたいと思う。家主さんの家賃滞納者への優しいご配慮に涙が出るほどに感動した話、である。

世の中はそういうもの、均してツーペー、なんだと思う。五日市での体験・・・、とても幸せだった。



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2019年05月12日

「私は霊感が働く」という家主さん(老婦人)

そろそろ店を閉めようか、という時間に(70歳過ぎくらいの)老婦人が来店した。以前も一度来店したことがある家主さんだった。用件は、自分が持っている店舗の客付け依頼だった。以前に来たのは2ヶ月ほど前。

以前も書いているが、うちは飛び込みで「入居者募集や管理」を依頼されてもすぐには受けない。当然に、今、管理を依頼している業者があるワケで、それでいて他の業者に依頼してくる、ということは管理会社としっくりいってない、とか、双方に原因があるとしても信頼関係が崩れているからで、うちに依頼するより先に現在の管理会社と腹を割って話し合うべき、と思うから。家賃が高すぎたり、設備などが消費者の好みに合っていなかったり、管理会社がアドバイスしても聞かなかったり、あるいはそういうアドバイスもしていないのか・・・、何か原因があるハズで、先ずはその解決に努めるべきなのだ。

「今の管理会社も悩んでいて、もしかすると家主さんに電話しづらくなっているかも知れませんよ。家主さんのほうから『うちの家賃が高いようなら少し下げましょうか?』とか聞いてみるといいでしょう。率直に話をして、それでも解決しなければ改めてお越しになってください。その時に改めて相談しましょう」と伝えると、まあ納得して帰るが、二度とうちに来ることはない。私が依頼を受けなかったから、うちの店を出てすぐ他の不動産屋に行ったか、私のアドバイス通りに今の管理会社と話し合って解決したか、どちらかだろうけど、残念なことに、その後に報告の電話を頂いたことは一度もない。

以前は、当社の管理物件の募集が終了した物件に問い合わせが入った際、「うちの管理物件ではありませんが、よく似たこういう物件があります。管理会社は〇〇不動産さんですから、直接問い合わせてみてください。よろしければ資料をFAXしますよ。うちは通さなくてかまいません」と、相談を受けていた物件を紹介すると、その物件で決まったみたいで、業者さんからは丁寧なお礼の電話を頂いたけど、事前に経緯を連絡しておいた家主からはお礼の電話一本も無かった。まあね、人間、そんなものだから私は気にしていないけど。

基本的に、うちが(今は他の不動産会社で管理している)物件の管理を引き受けるのは、どなたかのご紹介の場合のみ。自身は話し合いなどの努力をせず飛び込みで管理を依頼してくる家主なら、私と上手くいかなくなれば何も話さず他の業者に行くことになるだけ、そんなのは解かり切っているから。

で、昨日の家主さん、前回私がそうアドバイスして再び訪問してくださった初めての家主さん。

以前に2社で専属選任媒介を結んでいるが、どちらの業者も「良い業者さん」である。私も付き合いがあるからよく知っている。お客さんが付かなかった理由は、家賃が高すぎるから。どうも、今まで「そういうアドバイス」はされなかったみたい。「いくらくらいが相場でしょう?」と訊かれて、私の回答は、現在の募集金額12万に対して7万円。それでも驚いたり落胆することはなく、「どうして言ってくれなかったんだろ・・・」という言葉。

この家主さんには嫌な話も先にしておいてあげないと・・・、と思った。ちゃんと理解はしてくれるようだから。高齢だし、今から以前に専属選任媒介を結んでいた業者に戻って最初から相談させるのも酷というもの。幸い、どちらの業者も「なんだ、アイツんとこで引き受けたのか」とは思わないだろう。

いろいろ雑談をしていて、「どうして再びうちの店にいらっしゃったんですか?」と訊くと、「私は霊感みたいなものが働くんで、以前に伺った時に、この人にお願いしよう、と思ったから」とのこと。再来店まで2か月も空いていたからどこまで本当かは分からないが、同じようなことはたまに言われる。

今日のお昼に物件を見に行ってきて、それから依頼を受けるかどうか決めたいと思う。

posted by poohpapa at 05:34| Comment(2) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月29日

ある家主さんに喉飴を送らせて頂いた

ちょっとした用事があって、ある家主さんに電話すると、呼び出してはいるがなかなかお出にならない。そろそろ切ろうかな、と思っていたら出られて、「すみません、今、庭にいたものですから。ここんとこ風邪で喉の具合が悪くて聞きづらいかも知れませんが・・・」と仰る。

その家主さんは管理会社である私のことをいつも気に掛けてくださっている。こちらが何も言わなくても不動産屋の苦労とか見えないところでの働きをちゃんと理解してくださっているのだ。10年ほど前に亡くなられたご主人も同様で、そういう家主さんは稀有だが、私のお付き合いのある家主さんには何人かいらっしゃる。
 
それで、私にはよく効いている喉飴を定形外郵便で送ることにした。私に効くからと言って誰にでも合うということはないけど、効いてくれたなら嬉しい。そういうのはダメ元でもいいと思う。うちのがその様子を見ていて、またも「おとうちゃんはホント、マメだねえ」と笑っている。

その家主さんのアパートの一室が長く空いていて、電話した際に「ちょうど今、よその業者が案内してくれているんですけど、申し訳ありませんが、たぶん、決まらないと思います。問い合わせて来た時に『ADは付かないか』を訊かれて、『付いていません』と答えたらあからさまにテンションが下がっていましたので」と言うと笑っていらっしゃった。間違っても「まだ決まらないのか」などとは責めない家主さん。

幸いにも、それから一月ほどして別の業者さんから申し込みを頂いたので安堵した。

ところで、プライベートでも、電話している相手から「風邪で喉が痛い」と聞けば喉飴を送ることがよくある。けっして、「こういう喉飴が私にはよく効くから、薬局やコンビニで買えば?」とは言わないで送る。近くなら届ける。そのほうがこちらの(心配している)気持ちが強く伝わるからである。

家主さんも、まさか郵便で喉飴が送られてくるとは思わなかったようで、届いたらすぐに電話があって凄く喜んでくださった。そういうことの積み重ねでコツコツと信用は築かれるものだと思う。

ま、崩れる時は一瞬だが。

posted by poohpapa at 06:01| Comment(2) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月07日

とても嬉しい電話を頂いた

もう20年ほど前に、いろいろあって、お付き合いをやめた家主さんがいる。

その経緯は、このブログを開設した当初に記事にしているが・・・、

「穴」の思い出

「穴」の思い出 2

昨日、電話が掛かってきた。今のアパートは3DKが4部屋で、下の二部屋はぶち抜いて末の娘さん夫婦が使っているが、上の二部屋のうち一部屋はもう10年も空いたままになっている、とのこと。「変な人に入られたらそのほうが怖いし、食べていけないワケではないから放ってあります。娘たちも、何かあったらお父さんやお母さんの面倒くらい見るから、って言ってくれるし・・・」とのこと。以前と変わらぬ声で幸せそうだった。

私からの年賀状の文章を読んで気になって電話をくれたらしい。私は、会社の年賀状には、

「不動産賃貸を取り巻く環境は年々厳しくなっており、5年のうちには不動産業者の3割が廃業に追い込まれる、との予測も出ています。札幌のガス爆発事故からも見られるように業界のモラルも低下しています」云々と書いていて、家主さんも思うところがあったみたい。

その家主さんは神経質なところはあるが、人柄は悪くない。退去なさったある入居者さんとは退去して20年も経っているのに今も交流があるらしい。ま、ツボに嵌れば、ということなんだろうけど。

付き合いを切ってしまったものの、その後もずっと気になっているから年賀状は出し続けていた。いつか商売に繋げよう、というのではない。何かあったらいつでも相談に乗れるように、ということである。つまり、商売の上でのお付き合いは切れたが「ご縁」は切っていない、ということ。

ただし、お付き合いを切って数年後に、お店にいらっしゃって「やっぱりまた坂口さんとこで管理してもらえませんか?」と言われたが、それは辞退した。私が地元の優良な業者さんを紹介しておきながら「すみませんが、また当社で・・・」とは言えないもの。それでは相手に失礼である。

うちに再び、という理由は、「あちらの社員の方は言葉がキツイのですよ。坂口さんはオブラートに包むように優しく話してくれるので・・・」というもの。果たして、それがいいかどうかは判らない。相手によりけりだろうし。

もう80代の半ばだろうけど、奥様もお元気、とのこと。「立川までお越しになることはありませんか?、宜しければお声を掛けてください。一緒に食事でもしませんか?」と言うと、すごく喜んでくれた。

以前も、「坂口さんと話しているとホッとします」と仰っていて、それも嬉しい。自分が誰かのお役に立っている、と認識できることは、商売をしていて何よりの喜びである。

今日が初仕事だが、もしかすると「いい年」になりそうな予感も・・・、少しだけ、する。



posted by poohpapa at 05:38| Comment(4) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月15日

どこでどう繋がっているやら・・・(*^_^*)

今日から本格的に梅雨らしい雨空になりそう、との予報で、昨日一日で一週間分の事務仕事などを片付けることにして、昨日の夕方、ある用件で家主さんにお会いするため三鷹まで行ってきた。

ご自宅にお邪魔するのでなく駅で待ち合わせて近くの喫茶店での相談。私は、その家主さん(女性)に限らず、家主さんがどんな仕事をなさっているか、といったプライベートなことはあまりよく存じ上げない。直接は仲介管理の仕事と関係ないし、商売の上ではとくに必要のない情報だから、である。

だが、話の流れで、「お仕事は何をなさっていらっしゃいますか?」と伺うと・・・、

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「 JCB で働いています」だと・・・。

なるほど、JCB の本部は三鷹に在ったっけか。それで私が財布から「ザ・クラス」カードを取り出すと驚いていらっしゃった。チンケな不動産屋のオヤジが持てるようなカードでないのは家主さんが一番よくご存知なのだから。私の娘も以前(派遣で) JCB に勤めていたことがあるので、部署は違っていたようだが、もしかすると廊下ですれ違っていたりして (^◇^)

JCB のコンシェルジュデスクやトラベルデスクに電話すると、「先ず予約番号かカードナンバーを仰ってください」などと訊かれることは無く、フルネームを名乗っただけで即座に「〇月〇日ご出発のイタリアに5名様でご予約いただいていらっしゃる坂口様ですね」と返ってくる。「少々お待ちください」という「間」が無いのだ。それは凄いと思う。私が名乗ると同時にキーボードを打って検索を掛けているんだろう。

てことは・・・、今日、オフィスで私の名前で検索したなら私のカード利用履歴なんかも直ぐに判ってしまうかも。もちろん、その家主さんはそんなことはなさらないのは判っているが。ん・・・??、待てよ、怪しい通販で使ってなかったかなあ・・・、心配になってきた(滝汗)

今回は、一枚のクレジットカードのお陰で家主さんとの信頼関係は更に深まったかも。それにしても、人間、どこでどう「ご縁」が繋がっているか判らないもの、と、怖くもある。

posted by poohpapa at 04:35| Comment(2) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月02日

全室一斉に1万円の家賃値下げ

当社で管理させて頂いているマンションの家賃が全室一斉に1万円値下げされることになった。

そのマンションの南側にある駐車場の土地が相続がらみで売られることになって、間もなく戸建てを建築する工事が始まるのだが、それに伴って日当たりも悪くなるし、騒音被害も出るだろうから、と家主さんが気を遣われたのだ。もちろん、工事期間だけの期間限定値下げではない。こういうのは珍しい。

私が文書を作り、各戸に配布したら皆さん喜んでくださった。のだが・・・、3階奥の角部屋の入居者さんから電話があった。「坂口さんのお気に入りのガストのお姉さんも引っ越しちゃいましたねえ」と言う。

そう、201号室に入っていたのが例のガストのお姉さん。たぶん、もっと前に値下げが分かっていたとしても引っ越しすることは防げなかったとは思うが、ほんと、今も寂しい・・・。

と言うか、「人の傷口に塩を塗り込むようなことを言いやがって」、である ( `ー´)ノ

よっぽど「その部屋だけ他の部屋の値下げ分を全部集めて値上げしたろか」と思ったほど (おい)

ではあるが、電話を頂けたのは凄く嬉しかった。「もう顔なじみのスタッフは誰もいないけど、また一緒に行こうよ」と声を掛けた。知ってる人は現マネージャーだけになってしまったけど、行けば懐かしく思うことだろう。一人で行くのは辛いので、付き合ってくれたら有り難い、ほんと (^◇^)

なんか、たかだか1ヶ月前の話なのに、ものすごく遠い昔の出来事のような気がする・・・。

そんなふうにセンチになるのも「歳をとった」ということなんだろうか・・・。


posted by poohpapa at 04:57| Comment(4) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

読売新聞のジャパネットたかたの広告を見て

水曜日、久しぶりにガストのモーニングに出掛けた。個人的な事情でしばらく行っていなかったのだが、用ができたから、である。個人的な事情、というのは、いつもモーニングに行く際にはスタッフに美味しいお菓子を何か持参していたのだが、適当なお菓子の在庫が無くなってしまったから、というもの。用ができた、というのは、先日、田舎に帰った際に買った「海老煎餅」を当社のお客さんでもあるスタッフに届けるついで、である。伊勢丹や東急ストアのスタッフの方たちに始まって、これでやっと配り終えた。

で、テーブルに置いてある読売新聞を読んでいて、直ぐにメールを打った。載っていたのはジャパネットたかたのダイソンの掃除機の広告。縦型の小型タイプと通常の掃除機2台セットで59800円というもので、メールしたお相手は、ある家主さん。

火曜日に駅前の大きな交差点のあたりでバッタリ会っていて、その際、手提げ袋にダイソンのパンフレットが入っているのが見えていた。「今、ビックカメラでちょっと下見をしてきたんですよ」と仰っていて、もしダイソンの掃除機を検討していたならそのジャパネットの売出しは凄く安い。私はジャパネットの回し者ではないが、普通の掃除機を一台買えば縦型のがオマケで付いてくる感覚。これは知らせねば、と思った次第。ただし、家主さんもご覧になっているかも知れないし大きなお世話なんだろうけど・・・。

「細かいところに目配りしている」と思われるか、「余計な話に首を突っ込んでくる」と思われるか、どちらか分からないけど、ま、その家主さんとは信頼関係は築けているからたぶん大丈夫だろう。

ところで・・・、水曜日、私は平日だと思い込んでいたが祝日だったので、モーニングは本来なら7時から。間違って6時半に着いてしまったが、馴染みのスタッフが中に入れてくれたので暖かい席で新聞をゆっくり読むことができたし、早めにコーヒーを頂くこともできた。仲良きことはいいことかな (^◇^)



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2016年11月05日

家主さんの決断の早さに脱帽

先日、当社の広告に直接お問い合わせを頂いて、現地で待ち合わせてして案内したお客様、無事に契約も引越しも済ませ、家主さんや他の入居者の皆さんにも挨拶を終え、当社に電話があった。

2件の用件があって、一件は前入居者宛の郵便物が今も届くのでどうしたらいいでしょう?」というもの。それは転送を依頼してもらうことで簡単に話がつき、問題はもう一件のほう。

鍵は2本お渡ししているが、同居していない娘さんに合鍵を作って渡しておこうとしたら、特殊な鍵なので合鍵を作るために証明書のようなカードが必要とのことで、それは当社も家主さんも所有していない。相次いで亡くなられたご両親が管理していて、今の家主さんである娘さんも直ぐには探せないようだ。そうなると「合鍵を作製してもらえない」ことになる。それには入居者さんも家主さんも困ってしまった。

だが、そこからの決断が家主さんは早かった。アッサリ、「かまいませんから交換しちゃってください。請求書を廻してくれれば現金で支払います」という。もちろん、入居者さんに若干の手間を掛けさせてしまうが、費用を家主さんがみてくれるなら文句は無い。交換する鍵の場合はマスターキーが5本付いているので、家主さんに一本渡しても合鍵作製代は掛からないことになるから。

鍵を交換したら請求書と一緒にマスターキーを家主さんに預けて頂くことにした。必要な3本を使ってもらって2本を家主さんに預けてもらうことになる。当社は持たない。もちろん、借主が1本でも紛失したら、その時は借主に鍵交換費用を請求する。「もう1本余裕があるでしょ」にはならない。

金額にすれば15000円くらいのことだが、家主さんが躊躇うことなく早く決断してくださったのは有り難かった。一つには、入居者さんが直ぐに家主さんのお宅に挨拶に伺っていて好感を持たれた、ということもあると思う。中には、ろくに挨拶もしないで困った時だけ文句を言ってくる入居者もいるし、正直(当社の場合は今はいないが)そういう費用を出し渋る家主さんもいる。

同じ家主さんの別のアパートでは家賃を100万以上も滞納していて開き直っている奴もいるから、この入居者さんの人柄の良さは際立つもの。最近は個人情報だのプライバシーだの過剰に気にして入居時の挨拶をしない人もいるが、入居の挨拶などの義理は欠かさないほうがいい、と分かる。

posted by poohpapa at 06:18| Comment(0) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月20日

深大寺を彷徨うこと1時間20分

調布の深大寺にあるテラスハウスの家主さんからお電話があった。その物件は2室連棟のテラスハウスで、ふだんから大変お世話になっている家主さんと同じ(全国的には少ないが地元では名士の)ご苗字で、遠い親戚にあたるようだ。家主さんは私より若干年長で気さくなお方。電話のご用件は・・・、

「最初から入っていた家族が退去したので、そちらで募集をしてもらえないか」ということ。ご縁があって、もう一つの部屋は当社で管理させて頂いている。空いた部屋は以前は別の不動産会社で管理していたようだが今回は私にご用命を頂いた。前入居者は内装屋さんだったので退去時に自身でキレイに原状回復して明け渡している。新たにエアコンを2基設置することになり、工事が完了するのを待って写真を撮りに伺った。

いつも更新契約の書類などは郵送で済ませていて、前回伺ったのは数年前。前述の同じご苗字の家主さんの駐車場に車を停めさせて頂いて、そこから徒歩で伺った。わりと近所で、調布北高校とドン・キホーテの裏側、徒歩5分くらいで行けるハズだったのだが・・・、掛かった時間は1時間20分・・・。

実は似たような住宅がたくさん並んでいる地域で、そちらの家主さん宅に伺う際に目印にしている物が有ったのだが・・・、それが消えていた。目印は、住宅街には似つかわしくない自動販売機だった。

おかしいな・・・、と思いながら進んでいるうちに、いろんな角を曲がったりしてずいぶん遠くまで行ってしまったようだ。私は元々が不動産屋にあるまじき方向音痴だから、そうなるともう抜け出せない。途中、消防署に寄って教えてもらい、その通りに進んだつもりだが迷った。次に郵便局で教えてもらい、ようやく辿り着いた時には約束の時間を大幅に過ぎていて、電話しておいたので家主さんがご自宅の前で待っていてくださった。

どうにか明るいうちに写真撮影を終えたので今日にでも広告を出したい。あの場所で4DKで家賃が13万で駐車場は無料。2台停めることも可能だから相場より凄く安い。きっと直ぐに決まると思う。

駐車場に戻ると、いつもの家主さんから車の窓に「帰りに声を掛けてください」とのメモが・・・。「ん?、オレ、何かしくじったかな・・・」と思いながら伺うと、奥様が皮を剥いた文旦と、高級な漬物を一緒に用意していてくださった。「容器は返さなくていいですから」とも・・・。有り難く頂戴して帰路につく。1時間20分も歩いたのにさほど疲れを感じないのは、お二人の家主さんの優しさに接したからだろう。

それにしても不思議である。そのお二人の家主さんの物件は調布であって、うちの店は立川だから、車で行っても50分くらいは掛かる。しかも大手ではなく細々と一人でやっている不動産屋なのに、どうしてそんなに離れた、しかも明日消えていても不思議はないような不動産屋に任せてくださるのか・・・。

きっかけは別にして、たぶん相性が一番大きいかな、と思う。二人の家主さんに共通して言えるのは、ふだんから不動産屋の苦労をよく解かっていてくださる、ということ。下請け業者にまで気を遣ってくださるから、そうなると私のほうも「お役に立ちたい」と思うもの。それが良く回転しているんだろう。

さすがに昨晩は早く寝て、朝までグッスリ。心地よい疲れではあった (*´ω`)


posted by poohpapa at 06:20| Comment(2) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月01日

手数料ください (^◇^)

普段は10時過ぎくらいに就寝して4時前後に尿意で目が覚めてそのまま起きてしまっているが、一週間前から電気毛布を出して使っているせいか、ぐっすり寝られるようになった。昨晩は9時過ぎに就寝して5時過ぎまで一度も目覚めることなく、ここんとこでは最長の8時間の睡眠。それは助かる。

さて本題、

うちの管理物件に常習的に家賃を滞納している入居者がいる。悪い人物ではないが常に3ヶ月〜半年くらい家賃をためて、家主さんの弟さんから連絡を頂いて私が請求してやっと振り込んでくる状態。

家主さんはご高齢で痴呆なので施設に入っていて、日常の管理は弟さんと奥様がなさっている。事情があって当社と別の1社とで入退去や更新の業務をこなしているが、何かトラブルが発生すると、弟さんは私に連絡をくださる。それは実に嬉しいこと。逆だったら寂しいものがあるから。

先日、市役所から「アパートのゴミ置き場が3ヶ所もあって支障があるから1ヶ所にしてほしい」との連絡が入ったとかで、私に相談があったので、1ヶ所に定めて掲示をし、入居者6人に私が手紙を届けた。それくらいはたいした手間ではない。で、それに先述の滞納者の取り立てが重なった。

家賃は3万円で、8月分が中途半端に5千円入っている状態。請求すると3ヶ月分の9万円を届けに来た。それだと11月分が5千円入った状態で再び中途半端になる。滞納家賃に利息は課しておらず、入居者は「ご迷惑をお掛けしてるから5千円は利息でいいです」と言っている。

で、届けに来たのはいいのだが、私が出掛けている時に携帯に電話があって「郵便受けに入れときました」とのこと。慌てて帰社した。無事に回収したから良かったものの、全く無責任で危ない話である。もし、わずかな時間に封筒が消えていたなら責任を負えるものではない。

弟さんの家に電話をして、奥様に「さっき3ヶ月分を届けに来ました」と報告して、こうお願いした。

「入居者も利息でいいと言っていますので、半端になってる5千円、手間賃として私にください」、と。

通常、取り立ても先述のような作業も無償でさせて頂いているが、今回は手間賃をお願いした。それにはワケがある。この弟さんご夫妻は、いくら私が「気にしないで」と申し上げても気を遣われる方なのだ。ならば先回りして「半端な分をください」と言ったほうがかえって気楽だろう、と思ったからである。

取り立てもずっと私がしているし、まあ5千円なら「頂き過ぎ」ということもないだろう。私がそうお願いすると、奥様は「実は私も、ゴミ出しの場所の件でお礼しなくちゃと思ってたし、ずっと5千円の半端が出るのが嫌で、どうしたものかと思ってましたから、そうして頂けると有り難いです」とのこと。

無償でさせて頂くことが相手の気持ちに負担になるのなら、適当に請求して差し上げるのもアリかな、と思うのだが、ハッキリ言って全部が全部そういう家主さんばかりではない。こちらは善意であっても、そして経費分の僅かな実費であっても、非常に請求しにくい家主さんも中にはいる。

私は、無償ですることはナンとも思わない。ただ、管理会社は何でもタダでやってくれて当然、と思われるのが嫌なだけである。それを暗に伝えたことが発端になって管理を切られたこともある。商売なんだから黙って快く対応すれば良さそうなものだが相手次第、私はそこまで器は大きくない (*´ω`)

以前、業界で一定のルール作りをした方が良いのでは、と立川支部に提案したが、回答を拒否された。返事が無かったのではなく「お答えいたしません」だった。毎度書いているが、うちの支部の役員はポンコツばかりでクソの役にも立たない。肩書を有り難がるような人物もいて、支部の活動と称して遊んでいるようなモノ。会員業者にとっての問題点を取り上げて検討して改善策を練ることもなく、会員が今、何に悩み不便を感じているか、この業界の進むべき道筋はどうあるべきか、などには全く関心が無い。

数ヶ月前に支部で、日常の業務の中で起きたトラブルなどに関して意見を交わす座談会が開かれたようだが、その詳細なども書面で送られてこない。試み自体はとてもいいことだが、最後まで責任を持って活かすことができる者がいない。会員に知らさなければ意味がない。それでは時間の無駄である。

つまりは、「自分だけ安泰なら良い」「面倒なことには関わりたくない」ということ。

何でも杓子定規に決まりを作ればいい、ということはなくハンドルの遊びは必要だが、少なくとも会員業者が共通の指針の下に正当に対価を請求できるようにすることは、業者にとっても家主さんにとっても、そしてお客さんにとっても良いこと、だと思う。逆に、優先順位の関係でしばらく放置しているが、ADのような違法な報酬を付けたり貰わないようにすることも業界の将来にとっては重要だと思う。

今回はたまたま半端になっている5千円があったので「手数料としてください」とお願いしたが、そうでなければずっと無償でしていたと思う。もちろん、いつも管理会社のことを気に掛けてくださっているその家主さんであれば無償でも全然かまわなかったのだが、お願いして「正解」だったと思っている。

posted by poohpapa at 06:32| Comment(10) | 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする