2009年03月12日

タナボタの家賃値下げでつくづく思ったこと

昨晩、うちがお借りしている部屋の家主さん(NY在住)からお電話を頂き、例によって1時間以上も長話をしてしまったのだが・・・、

家主さんから「或るご依頼」を受け、それを受けさせて頂いたら、家主さんから「そしたら来月から家賃を5千円下げさせてください」とのお申し出があった。私が受けた依頼内容なんて、どれほどの手間も掛からない。対価にすれば100円にもならないようなことで、辞退をさせて頂いたのだが、「その分で奥様と月に一度くらいは美味しいものでも食べに行ってきて」、とまで仰る。

こんな場面、どこかで見たことがあるような・・・、と思っていたら、

「ゴルゴ13」に有った(*^^)v

年老いた父親がミルクの空き缶(牧場で使っている大きな缶)を定期的に家の前に出すことをゴルゴ13から依頼されていて(父親には誰が依頼主か判っていないのだが)、ミルク缶が出してなければそれが何かの非常事態の合図になっていて、たったそれだけのことをするだけで高額な報酬が毎月振り込まれる、というもので、父親が息子に「私が死んだらお前が引き継ぐんだよ。それだけで高額な年金をもらえるんだから」、と言っていて、まさに、その話に匹敵する。

で、押し問答の末にお受けさせて頂いた。お気持ちが凄く嬉しい。

ハッキリ言って「不動産屋をタダで使おう」という家主さんは多い。「不動産屋を何だと思ってるんだ!」、と怒りたくなる時もある。

家主さんは「オタクに管理を任せているんだから」というお考えなんだろうが、入居の募集や更新契約を任せている=管理を任せている、にはならない。管理料を支払っていて初めて「管理をさせてやっている」になる。管理料や都度の対価を支払わずに「あれこれ依頼する」「不動産屋の責任として処理させる」のは、プロに「無償で働け」と言っているようなものである。

そのことを理解できないでいる家主さんは実に多い。だからと言って「常に対価を支払ってくれ」と言っているのではない。

仮に「本来は対価が発生するものですよ」ということを言ったなら、どんなに柔らかく説明しても、関係は拗れてしまうものだろうし。

もちろん悪意でなく、「そういうものだ」とご存知なかったり、昔から「サービスはタダ、という感覚が染み付いていて」ということもあるだろう。不動産屋が教育していないのがいけない、とも言える。だが、世の多くの不動産屋はきっと私と同じことを考えていると思う。我々不動産会社が求めているのは、管理料という対価より「心」なのだ。

もっと言うなら、「家主として自分の責任で自分ですべきこと」と「管理会社の責任ですべきこと」の区別を正しく認識して欲しい、ということ。そして、本来は家主として自分ですべきことを管理会社に依頼するなら、せめて「労いの心」は持っていて欲しい、ということ。それが伝わってきさえすれば対価は無くても気持ちよく働けるのだ。


NYの家主さんからの電話を切った後、「せっかくのご厚意だから、これから月に一回は贅沢な外食をしよう」、という話になったわーい(嬉しい顔)

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2009年03月04日

駐車違反、一回助かった〜(^^ゞ

或る家主さんのお宅に更新の契約書を持って車で伺った。

リビングで署名捺印を頂いていると、垣根越しにパトカーの赤色灯が通り過ぎるのが見えた。ヤバイ!、と思って家主さんに「ちょっと車を見てきます。駐車違反を取られそうなんで・・・」と言うと、

「あら、それじゃ私が行ってきてあげるわ」、と出て行く。

しばらくして戻ると、「ついさっき、うちの真ん前でお年寄りが車に撥ねられたみたいでパトカーが3台とお巡りさんが5〜6人来てるわね。『すみませんね〜、うちに不動産屋さんが契約書を持って来てるんで、少しの間ここに車を停めさせてもらっていいかしら?』って訊いたら『どうぞ、どうぞ』って仰ってたから大丈夫よ」、とのこと。

それで安心しきって、その後40分もお喋りしてしまい、お暇して外に出てみると、私の車は現場検証しているパトカーや警察官のド真ん中で、しかも、ふと見ると、駐車禁止の標識の真下であったふらふら

いくら「どうぞ」と言ってしまったとしても、現場検証の邪魔にもなるし時間も長過ぎる。警察官は皆渋い顔をしていたが、家主さんが先手を打って「どうも済みませんでしたねえ、おかげで助かりましたわ」とお礼を言ったので、怒るに怒れなくなってしまったようだ。

この「間合いの取り方」は、まるで剣の達人のようだったわーい(嬉しい顔)

これがもし、最初に出て行ったのが私だったなら、いくらお願いしたとしても「直ぐに移動しなさい」と言われていただろう。その家主さんだからこそ大目に見てもらえたに違いない。

と言うのも、家主さんのご年齢は、もう直ぐ80歳に手が届く。

ま、「泣く子と年寄りには勝てない」ってことで(^^♪



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2009年01月29日

私の腎臓の話、しなくて良かった(*^^)v

あるマンションの契約に申込者だけでなく家主さんも来てくれた。

私は、家主さんが「お医者さん」だとは知っていたが、どこの病院に勤めていて何科の先生であるか、ということは知らなかった。

マンションのリフォームの依頼も受けたので、鍵をお借りして部屋に入ると、家主さんの私物が入ったダンボールが数個あったのだが、

ダンボール箱の表面に印刷された文字を見ると・・・、

「人工腎臓機械 バイパス器具」、とある。

え?、じゃあ泌尿器科の先生だったんだ・・・、と驚いて、帰社してからPCに先生の名前を入れて検索してみたら、勤務先は直ぐ出てきた。やはり近隣の大病院の泌尿器科の先生で、もし私が救急車で運ばれるならその病院になる可能性が高く、緊急手術となった時、「おや、アンタ、不動産屋の・・・」、てことになるかも知れなかった。

それはそれでいいのだが・・・、実は、知り合いから、その病院のことを「もし手術するなら◎◎病院は止したほうがいいよ、評判が良くないから」と言われていて、それは泌尿器科のことも含めてなのかは判らないが、できれば別の病院にしよう、と思っていた。

人間、どこでどんなご縁があるか判らないものである・・・。

もしネットで調べる前に「実は水腎症で・・・」などと話していたら、ご厚意で「なら私の病院にいらっしゃい」、と言われたかも知れない。家主さんとしてはとても信用しているが、何とも複雑な心境である。

実は、うちの家主さんの中には立川の或る総合病院でレントゲン技師をなさっている方もいらっしゃるので、近いうちに「腎臓を手術するならどちらの病院が良さそうですか?」、と伺ってみようと思う。

救急車で運ばれたら選択肢は無いが、それならそれで仕方ない。

ま、その時その時の状況を受け入れるしかないわーい(嬉しい顔)
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2009年01月13日

愉快な訪問者

昨日のこと、ある新婚さんに3DKのマンションを案内した際、現地まで鍵を届けてくれた元付業者さん(年配の女性)が、「良かったらお茶でも飲んでいきなさいよ」と、お客さんも一緒に誘ってくれた。

その業者さんは9年前まで当社の並びにあって、以前から同業者の溜まり場で、私は以前よくお茶を飲みに行っていて仲も良い。

バカっ話をしていると、ダミ声のご婦人が「いるかね?」とドアを開けて入ってきた。元付業者さんは「うちの管理物件の大家さんだから気にしないでいいから」と言うが、気にするもしないも、ハナから10年来の親友のように会話が弾んでしまった。

着ていた服といいダミ声といい、どう見てもお百姓さん、という感じだったので、「私はてっきり野菜の行商のオバサンかと思いましたよ。大根いらんかね、って売りにきたんだと思っちゃいました」と言うと、「アンタ、面白い人だね〜。本当に不動産屋さん?」と訊かれた。

いろいろ話を伺うと、ワンルームのアパートを持っていて、空室が出ることになって頼みに来たとのことで、ふだん2日に一度はアパートの掃除に行っていたりするらしい。「私に出来ることがあったら何でも言って。大家なんだから、お客さんが気に入ってくれるためなら何でもするからさあ」とも言っていて、理想的な大家さんだった。

その大家さんが先に帰った後、元付業者さんはこう話してくれた。

「ああ見えて、以前は高校の国語の先生だったんだよ」

人は見かけによらないものだ。私が「行商のオバサン」と言ったのに笑ってやりすごして顔色一つ変えないのは凄い。ケチなプライドなんてとっくの昔に捨て去って、自分の現在地がよく見えている。

実は、その大家さんの物件には過去に客付けしたことがある。とても律儀なお客さんだったので、ご迷惑はお掛けしてないと思う。

またお役に立ちたいもの、と心から思った。
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2008年12月16日

NY(ニューヨーク)の家主さんから電話を頂いて

朝食を終えて一息ついていたタイミングでNYにお住まいの(私たち夫婦がお借りしているマンションの)家主さんからお電話を頂いた。

うちのマンションの家賃管理をさせて頂いていて、管理報告のメールに「うちの部屋のお風呂が故障したので修理しました」と書いていたのだが、「修理代をこちらに請求してください」とのこと。

ふだんはメールだけの遣り取りで、滅多に電話をすることもないし、私から電話をすると、直ぐ家主さんのほうから掛け直してくださる。日本から国際電話で話したら凄く高いが、なんでも、日本での市内通話より、いや、NYから隣町に掛けるより安く掛けられるのだとか。

だからということではなく、私の管理報告のメールをお読みになって、私に負担させまいと即行で電話をくださったものである。

実は、私たちがお借りする際に、うちのと「エアコンや給湯器なんかが故障したら修理代や交換費用は僕たちが負担すればいいよね」、と決めていたので家主さんにご請求するつもりは無かったのだが、家主さんは「そういうのは私が負担すべきものだから、来月の家賃から是非差し引いてください」と、わざわざ電話してくださったのだ。

家主さんは「領収書も要りません。信用してますから大丈夫ですよ」とも仰ってくださって、何とも恐縮してしまった。ではあるが、景気が後退していてうちの会社も例外ではないから非常に助かる。

最初の方針を変更するのは不本意だし、私のほうがお世話になっている立場だから心苦しくもあるが、ご厚意に甘えさせて頂こうと思う。

自分で言うのもナンだが、こういう遣り取りは実に気持ちがいい。通常は、ほとんどが「どうやって相手に払わせるか」という駆け引きになるもので、管理会社として家主さんと入居者の間に入って辛い思いをすることもしばしばあったが、今回は「全く逆の話」だから。

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2007年11月15日

「カネ払い」考

「オチ」も何も無い話で恐縮ですが・・・(*^^)v

一昨日の記事の続編になります。

退去者が相当に傷めて出て行った貸家のリフォーム代金が368万以上になることは先の記事で書きましたが、後日談があります。

その家主さん、私に、こう仰いました。

リフォーム業者さんも、それだけの金額になると、完了してからの支払いでは大変だろうから、先に半分振り込んでおきましたから

半分、と言っても200万近い金額です。当たり前ながら、通常はそんな気遣いはして頂けません。それは業者も助かることでしょう。

「もう年末だし、業者さんも資金繰りに頭を痛めるだろうから」、とも仰っていて、それはもちろん「おカネが無ければ出来ないこと」ではありますが、有っても出来ることではありません。

しかも、その家主さんはご自身でも他にリフォーム業者のツテはありますが、私の顔を立ててくださって「自分の知り合いの業者を使ってくれ」とは仰らないし、「相見積もり」を取ろうともしません。

かつては風呂釜を交換する際に、私が「近所にあるJマートのほうが安いですから、そちらに依頼なさっては如何でしょう?」と、うちの業者を使わないようお勧めしたのに、「業者もソレで飯を食っているのだから、他所と比べて5万安いとか高いとか言って不義理をするものではない」と、高いのを承知でうちの業者に注文なさっています。

率直に言って、世の中1万でも千円でも不義理する人は多いです。

今回のリフォームも、家主さんの知り合いの業者に頼めば、もしかすると50万やそこいらは安かったかも知れません。

でも結局は「家主さんが得をする」んですね。業者は、その家主さんの注文には多少無理をしてでも応えようとするでしょうし、最優先にもするでしょう。

私は、常々「家賃は、カネが有るから払える、無いから払えない、というものでなく、有っても払ってこない者もいるし、無くても払ってくれる人もいる」、と思っていて、リフォーム代金も同じです。

何億もの資産があっても(あるから)、そういう「相手の事情」に思い至らない人はいるでしょう。でも「それで当たり前」ではありますが。


私が上京して最初に就職した眼鏡光学器卸会社の先代社長は、ふだんはメーカーに対して厳しい注文を突き付けていましたが、お盆や年末の前には、メーカーの営業から話がある前に「まとまったおカネ」を支払っていました。「社員にボーナスを出さなければならないんで、その時期が近づくとどこの会社も資金繰りは苦しくなるものだから」との理由で、だからその社長が何か頼み事をしたならメーカーの営業は絶対断らなかったのを覚えています。「常にユルユルでも常にうるさくても人は動かないもの」、と、その時に勉強しました。

って、そのあたりは過去ログにも書いていますが^_^;


ね、オチも何も無い話だったでしょ!?わーい(嬉しい顔)

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2007年10月11日

危ない持ちかけ話

或る若い家主さんから電話が入った。

「あのさあ、バイトする気、無い?」
「景気わるいから、何かイイ話なら乗るよ」

「女の子、紹介してよ」
「え?、女の子・・・、何するの?」

「知り合いのスナックで女の子募集してるんだけど、なかなかイイ子が定着しなくて困ってるんだよね。イイ子がいたら紹介して、その子が3ヶ月くらい定着してくれたら10万くれる、って言うんだけど、5万ずつ山分け、ということで乗らない?」
「なんだ、そういうことね。うちのお客さんじゃ無理、いないよ」

「そんなことないでしょ!?、誰かいるでしょ?」
「いないって!、普通の人しか来ないモン」

「知り合いで誰かいないの?」
「もっと無理。だいいち、それじゃまるで人身売買じゃん!」パンチ爆弾


どうしてそう怪しい話ばっか持ちかけてくるんだろ、その家主さん。
私も、痩せても枯れても経営者になったのだ。いくら苦しくても、やっていいことと悪いことの区別くらいはつく。5万やそこいらのカネで乗ってくる男、と思われているなら心外である。「人を見くびるのもいい加減にしろ!」、と言いたい。今度そういう話を持ちかけてきたなら、もう絶対に付き合わない。俺を誰だと思っているんだ!

ま、「私に6万くれる」なら考えなくもないけど(爆)
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2007年05月16日

こちらは明るい敷金精算

私が尊敬している家主さんの、貸家の敷金精算でのお話。

賃料19万円の貸家を或る法人が事務所兼用で借りていて、4月15日に退去した。実際に退去したのは3月末であるが、契約時に「当方はリフォーム会社なので、自分でキレイに原状回復してお返しします」と言っていて、リフォームをするために契約解除が4月15日ということになったのである。鍵の返還もその日になるから、家賃発生は原則的には鍵を返却してもらう4月15日まで、ということになる。

だが、1ヶ月以上前に解約予告をしてきたのだし、通常は退去時までの日割りになる。鍵は戻っていなくても、リフォーム期間の賃料を支払わせるのは酷というものだ。家主さんに相談すると、「ああ、そりゃあそうですよね。いいですよ、日割りは3月末まで、ということでけっこうです」とのこと。こういう相談が気兼ねなく出来るのは嬉しい。

ただし、一つだけ問題があった。借主が、玄関の2ヶ所(ツーロック)のマスターキーを紛失していてコピーを返却してきたのである。

その場合、新しい鍵に交換することになる。リフォームと掃除を完璧にしてくれただけに、何とも言いづらい。実際に鍵交換の話をしてみたら不満そうな雰囲気であった。それで、家主さんにこう提案した。

「退去者は、家賃を4月15日まで請求されることは何とも思っていません。当然だと思っているようです。それならば、家賃は4月15日まで請求して、鍵の交換費用(約3万ほど)は免除します、と伝えたほうが喜んで納得してくれる、と思います」、と。

半月分の賃料(駐車場3台込)107000円を支払って鍵交換費用3万を免除されるのと、半月分の賃料を免除してもらって鍵の交換費用を請求されるのと、どっちが得かは小学生でも解かる計算だが、退去者は元々4月15日までの賃料を払う気でいたのだから、逆に「得した気分」になってもらえる。家主さんが「実」を取り、退去者が「気分」を取って、双方が喜んでくれるならそれに越したことはない。

こんな敷金精算ばかりなら不動産屋は楽な商売なのだが・・・(*^^)v
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2007年04月17日

頂くワケにはいかない手数料

入居申込者に来店してもらい契約が完了したので、契約書を家主さん宅に持参すると、ご主人は不在で奥様が対応してくださった。

一通り契約内容を説明し終えると、「これ、とっておいてください」と封筒を差し出す。なんでも、駐車場の仲介料分だと言う。

そのアパートは駐車場が無く、弟さんが貸主の「隣接する駐車場」を家主さんが部屋数分借り上げて確保してあって、部屋の契約とは分けて弟さんとの間で駐車場契約を結ぶから、当社は駐車場の仲介料は頂かない。どのみち、駐車場の仲介料を頂くとしても客付け業者に支払ってしまうものだから元々当社には入らないカネである。

家主さんは、「○○さんもご商売だから、手数料はうちが払います」と仰るが、それでは家主さんは赤字である。自分が借り上げて空賃料まで支払っているのに、1ヶ月分を出そうというのである。さらに、「弟には半年単位で纏めて支払い済みなので、5月分と6月分の駐車場代金は要りませんから」とも仰る。オイオイ、である(*^^)v

だからこそ、「ああそうですか」と受け取る訳にはいかない。

で、過去にはこんなこともあった。

さらにさらに、その日に引越しの立会いをした退去者には、退去するに当たって気の毒な事情があって、それを知った家主さんは私に、「4月分の日割りは結構ですから、と伝えてください」と言い、敷金から何も引かずにそのまま返してあげるつもり、とのこと。私からしてもお気持ちは有り難いが、普通に精算をさせてくれるようお願いした。そのうえで、退去者にはこう伝えた。

「実は、家主さんは4月分の日割りは頂かなくてよい、と仰っています。ですが、私がとめました。不公平になってしまうのが嫌なので。ただ、家主さんのお気持ちだけはお伝えさせて頂きますね」、と。

退去者は気持ちよく納得し、かえって喜んでくれたのでホッとした。

同じことを、今度入居する契約者にも伝えた。

「家主さんは、5月分と6月分の駐車料は要りません、と仰っていました。ですが、私がとめました」、と。

せっかくの家主さんのご厚意を私がとめてしまって黙って知らん顔しているのも気が引けるので^_^;
posted by poohpapa at 06:38| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月04日

東京⇔ニューヨーク間の国際電話料金から

私の記事に何度も登場して頂いているNY在住の家主さんからお電話を頂いて、延々喋り続け、ふと時計を見ると既に40分経過。

これは「ヤバイ!」と思って謝ると、「ううん、いいのよ。電話代、凄く安いから」、と笑う。安い、と言っても国際電話である。

それで8月のトルコ旅行で「7分で1万1千円請求された」話をするとビックリなさっていた。その計算でいけば6万3千円にもなる。

家主さんは「日本にかけるほうが、うちから隣町までかけるより安いのよ。幾らだと思う?」と訊くが、見当もつかない。

私が答えられずに悩んでいると・・・、

「ネット電話だから、1分で、たった5セントよ」、とのこと。

5セントってことは6円弱ってことになる。アンカラヒルトンでも採用していたなら原価42円ということになっていた計算だ。せっかく落ち着いていた気持ちがまたムカムカしてきた(爆)

私も「サービスはタダ、安くて当たり前」と思っているワケではない。要は「程度の問題」であって、「会社や従業員の意識が客のほうを向いているかどうか」、を重視しているのだ。

「どうしたら少しでも安くサービスを提供できるか、お客様に喜んで頂けるか」ということを常に念頭に置いて仕事をしているのと、「どうせ客に請求するものだから面倒なことはしなくて良い」という姿勢でいるのとでは、サービス業として天と地ほどの開きがある。

同じサービス料を乗せるにしても、原価が違えばそれだけ安くサービスを提供できるワケだし、客との無用なトラブルも避けられるのだから、その為の努力というものは惜しんではならないであろう。

これは、病院とか役場の業務においても同じことが言えると思う。


サービス業でありながらサービス業の本質を失くしているホテルや組織に将来は無い。・・・と、思いたいちっ(怒った顔)



posted by poohpapa at 05:40| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月22日

「新婚さんの入居者」へのプレゼント

うちの家主さんに、なかなか粋な方がいらっしゃる。

3階建てのマンションの年配のオーナーさんで、新婚さんが新たに入居すると、必ず「或る物」をプレゼントなさるとか。


それは・・・
posted by poohpapa at 05:16| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月17日

NYの家主さん一時帰国(^^♪

度々記事()にさせて頂いているNY在住の(私が今お借りしているマンションのオーナーでもいらっしゃる)家主さんご夫妻が所用で帰国なさっていて、慌しい日程の中ご一緒に食事させて頂いた。

会話の中で、興味深いNYの不動産事情も伺うことが出来た。

家主さんが長年住み慣れたNYから一旦日本に戻る際に手離されたマンションが、4年後には倍の価格にまで上昇していたことや、NYのマンハッタンでのワンルームの家賃相場が、なんと1500ドル(約15万)もしていること、そして極め付けは不動産屋の手数料収入の話である。日本では考えられないほどNYの不動産屋は儲けて・・・、いや荒稼ぎしているのだ。

と言っても、不動産仲介業の上に「ブローカー」というものがあって、儲けられるのはブローカーになれた人だけ。そのブローカーになるためには試験も有るし、何年か続けて決められた売り上げを達成しなければならず、ブローカーになれても、その後の成績如何では資格を失うこともあるとか。厳しい世界だが収入はケタ違いである。

日本で「ブローカー」と言うと、裏で商売の間に入って多額のマージンを掠め取る存在、という土地ころがし的なイメージでしかないが、アメリカでは大変なポストである。仮に日本で「信用できない職種を3つ挙げよ」と言ったなら、不動産屋は必ず入ってくるものだろうが、アメリカでは不動産屋は市民から信用される職種の上位に入る。

あ、ちなみに、私が選ぶ(日本で)信用できない職種ベスト3は、
教師」「銀行員」「警察官」である。「信用できない」と言うよりは、「信用してはならない」、が正しいかと思う。

で、アメリカでは、短期留学のホームステイ先の斡旋なども不動産業者がしていて、やはり法外とも言える多額の手数料収入を得ているとか。しかも、ホームステイとは名ばかりで、日本で言う「下宿」くらいのものであることも多く、それでも「自分で手配できない人」は業者に頼らざるを得ない。アメリカでは、それは「ぼったくり」ではなく「当然のビジネス」ということなのだろう。

「○○さんもNYに来て資格を取って、日本人や日本企業相手の仲介をしたらいいのに」、と家主さんは(簡単に)仰るが、この世に生を受けて54年半、私は日本語以外は話したことが無い。稀に話すことはあっても、旅行先での必要最低限の言葉である(*^^)v

「こんにちは」
「お願いします」
「ありがとう」
「少し安くなりますか?」
「おネエさん、一晩いくら?」


たくさんの愚痴を聞いて頂き、楽しい時間がアット言う間に過ぎて、予想通り、というか、案の定、食事代は家主さんが「払う」と仰る。

そこで、私は予め用意しておいた「とっておき」のセリフをぶつけた。


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2006年05月23日

魚心あれば水心、いえ良い意味で^_^;

先日、あるアパートの新規契約が終わり、家主さんに契約書と精算書を送ったら、直ぐにお電話を頂いた。

「広告代、1ヶ月分、取ってください」、と仰るのだ。その事情は・・・、

現在、ほとんどの空室募集が手数料配分「客付け100%」になっていて、お客さんを案内して申し込みを入れた業者が、消費税も含めた仲介料の全てを手にすることになる。そうすると、募集を行っている元付け業者の取り分は無いことになる。それどころか何度も打っている広告代がマイナスになってしまう。

そこで、元付け業者は家主さんにお願いして、契約金の中から「広告代」名目で1ヶ月分を頂戴するのだが、家主さんも含めて業者間でそういう手法が一般的になって以降、私は直ぐには家主さんに「広告代」の話はしなかった。と言っても、他所の物件が「手数料、客付け100%」になっているのに、当社だけ「折半」で広告を打つ訳にはいかない。それでは業者は見向きもしないことになる。

それで、当社も「手数料、客付け100%」で広告を打ち、家主さんから広告代として1/2ヶ月分を頂くことにして、踏ん張れる間、しばらくは我慢していた。そうは言っても、新築の貸アパートやマンションの建築ラッシュで貸室数が増加しているから、何度広告を打っても簡単には決まるものではなく経費は嵩む一方で、やっと入居者が決まった頃には既に赤字になっていることも多い。背に腹は変えられず、ついに当社も管理物件の家主さんに順次、事情を説明して「広告代1ヶ月」をお願いすることにした。まあ、直ぐに「1ヶ月分頂戴!」と言わなかっただけ良心的だったとは思う^_^;

中には、こちらからお願いする前に「広告代はちゃんと払いますよ」と仰って頂いて、いつの間にか自然に広告代「1ヶ月」になってしまった家主さんもいるが、私は全員の家主さんにはお願いしなかった。何人かの家主さんは今も1/2ヶ月分のままである。

お電話をくださった家主さんも、その中のお一人である。

私が「1ヶ月分」をお願いしない家主さんは、ふだんから不動産屋の苦労を理解してくださったり、いろいろとお気遣い頂いている家主さんである。こちらの目先の利益だけで「一律に」などとはとても出来るものではない。その家主さんは、以前管理していた大手住宅メーカーの事情で当社に管理が移る際、わざわざ家主さんの方からご挨拶におみえ頂いた。従業員が一人でやっている場末の不動産屋に、である。私は、その時の感激を今も忘れない。

家主さんは、少し離れたところに別のアパートをお持ちで、そこは地元の業者に管理を任せているから、そこでは既に「1ヶ月分」ということになっているのだろう。それで気にしてくださったのかも知れない。だが、他所は他所、うちはうち、である。

断固辞退する私に、「どうしても取ってください」と家主さんも引かないので、「それでは次回から」、と有り難くお願いすることにした。

今年に入って、その家主さんのアパートは6室のうち2室が空いてしまって空室のままだったが、ようやく昨日、一室に申し込みが入った。それで家主さんに電話をして、「それでは今回から広告代として1ヶ月分を頂戴させて頂きますが、畳の表替えは今回当社で出させて頂きます」、とお伝えした。もちろん、家主さんは「それはそれ。費用は私が払います」と仰ったし、理屈はその通りだが、私も引かなかった。お互い、強情である^_^;

最近は、畳の表替えを退去時のリフォーム時にしてしまうと入居が決まる頃には黄色くなってしまうので、入居者が決まり次第発注することにしているから、直ぐにリフォーム業者に表替えを発注し、「請求書はうちに送って」と依頼しておいた。

目先の利益や損得勘定など、私には関心が無い(もちろん嘘^_^;)
posted by poohpapa at 06:55| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月01日

「GWに何で仕事してるの?」、と言われても・・・

店番をしていたらヒョコッと若い家主さんがやって来た。家主さん、といっても当社では管理をしていない。頼まれたけど、どうも気が進まなかったので断ったから、である。

その事情はさておき、ドアを開けるなり「あのさあ、今、ホントにお客さんて動いてないの?」、と訊く。どうやら、その家主さんのアパートには長く空室になってる部屋があって、管理会社に様子を問い合わせてそう言われたものの、信じていないようであった。

「うん、動いてないよ」
全く?

「うん、全く、だよ」
1月も2月も動いてなかった?

「うん、3月も4月もね」
そっか・・・、じゃあウソじゃなかったんだ・・・

家賃下げれば決まるかなあ?
「そういう問題ではないと思うよ。今、アパートの部屋がダブついてて相当余ってるから、よほど下げれば話は別だけど、3千円、5千円下げても状況は変わらないと思う。賃貸の状況は酷いモンだよ」

しばらく重苦しい沈黙が流れた後、思い出したように言う。

そうだよなあ・・・、GWに○○さんが仕事してるんだモンなあ。いつもならどっか旅行に行ってるハズだもんなあ・・・

私のほうから「GWに休まないで店を開けている理由」を説明した訳ではない。うちで管理していないので直接利害関係が無く、冷静でいられるから気が付いてくれただけの話で、もしうちで管理していたなら穏やかに話してはいられないものだろう。

私は、年末年始、GW、お盆、以外では連休は取らない。ふだん連休を取っていないからGWくらいは休みたい。だが、現在8部屋も空室を抱えているから、家主さんの手前、連休は取れない。

全ての家主さんと信頼関係が築けている訳ではない。「連休させて頂きます」と言えば、(部屋が空いていても)快く「どうぞ」、と仰ってくださる家主さんのほうがきっと多い、とは思う。そうしないのは、私も或る意味「家主さんを信用していない」から、である。

当社の空室率は低いほうであるし、ほとんどの同業者はしっかり休んでいる。だいいち、GWに部屋探しする人など滅多にいない。強いて言うなら、「GW前に契約して、GWに引越しをする人」、ならいる。
うちだけ店を開けていてもあまり意味が無いのは分かってもいる。



○○さんも休めばいいじゃん!
「ありがとね。でもね、オタクのアパート、うちで管理してたなら『連休なんか取りゃあがって!』って言うよ、絶対に!」



そん時は、よその不動産屋に行って訊いてるに違いない。

「今、ホントにお客さんて動いてませんか?」、って。

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2006年02月14日

GODIVAのチョコが届いた(*^^)v

昨日、郵便で、ある家主さんからGODIVAのチョコが届いた。

直ぐお礼の電話をすると・・・、「あ、私の気持ちですから」、と笑う。
気持ち、と言ってもGODIVAである。しかもこのシーズンは値段も高い。いや、元々高いが、それにしても企画品を揃えて普段より高く売っている。デパートのバレンタインコーナーを見ると、どれも目玉が飛び出そうな価格設定になっている。中には、チョコ自体より器(箱や包装紙)の方が高いんじゃないの?という品もある。値段を知らない人に贈ると逆効果になる恐れもある。5粒で2千円なんてのもザラにあるが、知らなければ「500円くらいか」と思われかねない。
ホワイトデーのお返しをアテにしているなら気を付けた方が良い(^^ゞ

さとひろにも、「今年はコレとコレとコレ(全部、洋酒入り)、買ってね」と強要しているが、私はホワイトデーのことなんか考えてはいない。

貰うだけで済むなら、バレンタインデーは大好きである(*^^)v
posted by poohpapa at 08:30| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月20日

長閑(のどか)なお土産

或る家主さんから「親戚がアパートを持ってて、今は大手の業者に管理を頼んでるんだけど、もう1年も3部屋も空いちゃってて困ってるから、相談に乗ってやってくれないかなあ」との依頼を受けた。

最初に連絡を頂いたのは去年の暮れのことだが、年末は慌しく気分が乗らないので年明けにしてもらっていて、旅行から帰って以降ずっと風邪を引いていたので、やっと昨日お伺いした。

ご依頼のアパートは2棟で2DK10室という規模で、そのうち3室が1年も空いていたのでは経営は成り立たない。管理は行き届いていてキレイだし賃料も安いのだが、何せ多摩の奥で、しかも駅から徒歩で20分以上もかかるから、お客さんは敬遠してしまうのだろう。

家主さんは、「大手業者にも頼みつつ当社にも・・・(一般媒介)」というご希望であるが、それだと現在管理している大手業者は不愉快だろうし私もやりにくい。それで、「お客さんが動く3月末まで期限を切って大手さんに任せて、それでも決まらなければ当社に管理を移管する」、という方法をお勧めした。それなら、いきなり切られた、ということではないので先方も納得せざるを得ないだろう。

実は、当初うちの家主さんから「親戚で・・・」と伺っていたのだが、話をしていくうちに、血繋がりの親戚ではないことが判った。うちの家主さんが先々代の昔から地域の世話役をしているとかで、家主さんからすれば「皆親戚」という認識であった。国民が皆そういう意識でいたなら、巷に氾濫する「幼女誘拐」などは大幅に減るものだろう。プライバシーや人権が優先されれば当然に「皆他人」になってしまう。

1時間ほど打ち合わせして帰る時、家主さんが私に「お車で?」と尋ね、大きめの紙袋を渡してくれたのだが・・・・・、

中身は、今朝とれたばかりの卵2kgであった(*^^)v
なんでも、近所に養鶏所があって、いつも産まれたてをキロ単位で購入しているのだとか。ふだんスーパーで「パック入り」しか買っていないから、なんだかとても新鮮な心持ちがして嬉しかった。

以前、同じ地域の家主さん宅を訪問した時には「野良ぼう」(アブラナ科の早春の野菜)をたくさん持たせて頂いたこともある。

都心を離れると、東京もまだまだ長閑なものである(^^♪
posted by poohpapa at 07:18| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月09日

突然の嬉しい訪問者

昨晩、一旦帰宅した後、用があって会社に向かおうとして通りに出ると、車に乗った女性から呼び止められた。近所に住むSさんだった。

「ねえ、ユキちゃん今お宅に来てない?」、と訊く。

ユキちゃん、というのは、私が借りている部屋の家主さんである。

現在はNYにお住まいで「11月には一度帰国する」と伺っていたが、連絡が無かったので延期されたのかな、と思っていた。慌てて家に戻り、さとひろに「ユキさんが帰国してて今すぐここに来るらしいよ」と伝えて、用事を片付けに会社に行って、戻ると、まさにユキさんが到着したところであった。

「玄関先で失礼する」というのを無理に上がってもらってお喋りさせて頂いた。元々は、この部屋はユキさんご自身が住まわれていた部屋である。「キレイに使って頂いてて嬉しい」とも仰って頂けてホッとした。そして、今回は、私たちと同じ頃にNYで再婚なさった渋い大人の雰囲気のご主人もご一緒だった。

日本を旅立つ頃とは違って、表情がずいぶんと明るくなられたのはご主人という優しくて良き伴侶を得られたからだろう。話は弾んだが、次の訪問予定も入っていらっしゃったので20分ほどで「お暇」と相成った。20分の短さは一昨日のラジオで体験済である(爆)

ところで、ユキさんから気になる話を聞いた。

帰国して、あちこち訪問する為に車を走らせていて、板橋のペットショップの前を通った時、大きめのお店のポスターが貼られていて、そこに写っていた猫の写真が「明らかにうちに(メールの添付ファイルで)送ってもらったノルンちゃんの写真だった」というのである。たしかに、同じ写真をネットでも公開していたり、方々送信したりもしているから転用されていても不思議ではない。「他人の空似」ということかも知れないしユキさんの見間違い、という可能性もあるが、ユキさんは「ううん、あれはノルンちゃんよ」と言い切る。ノルンの八割れ模様は特徴があるから他のノルウェージャンとの区別は付きやすいもの、とも思う。あとは写真の背景で判断できるかも知れない。

飼主としては、例えそうであっても特に文句はない。別にアイフルのクーちゃんみたいにペットモデルになっている訳でもない。もし「可愛い!」と思ってくださる人がいたなら、商売に利用していたとしても嬉しいことだ。ただ、真相には興味が有るし知りたい、とは思う。

さて、楽しい時間はアッと言う間に過ぎてしまったが、また6月には帰国なさるとのことで、「NYにも絶対来て〜。あちこち案内するから」とのお招きを受けた。必ず訪問させて頂くつもりでいる。

お土産に最上級のサーモンの燻製を頂いたので、私の「悪徳」本をお持ち帰り頂いたが、もちろん、等価交換にはならない(陳謝^_^;)
posted by poohpapa at 06:25| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月18日

本を読んで、家主さんが素っ飛んで来ました

うちのお店の大家さんが「悪徳」本をお読みになって飛んできました。覚悟はしていましたが、やはり「来るべき時が来た」思いです。



ただし・・・、怒っている、のではありません。うちの事務所の「家賃相場に関するくだり」(「悪徳」本のP213)を読まれて、私が予想したとおり「賃料を下げます」と言いに来てくれたのです。
ですが、固く辞退しました(^^ゞ

賃料を下げてもらう気なら、そんな「回りくどい方法」はとりません。率直にお話しして、相場に合うよう下げてもらいます。

元々そんなつもりで書いたワケではありませんし、「帳尻は合っている」のですから現状のままで良いもの、と思っています。

これは「最初の契約内容が酷かった」、ということに尽きます。
当時の管理会社で契約を結ぶ際、契約書には「3年毎の契約更新時に保証金20%償却として補填する」「賃料は更新毎に20%値上げする」と書かれていて、私としては「まあ、その時が来たら家主さんと話し合えば良い」くらいに思っていたので気にも留めませんでした。その後、更新契約もしていないので保証金の償却による補填も値上げもしておらず、よって帳尻は合っている、と言えます。

そういえば家主さんは「当時の契約書も管理会社からもらっていない」とも仰ってました。何とも不思議なことです。

厳密に言えば、(このご時勢で値上げは論外ですから)2万値下げして頂けば3年で72万浮きます。保証金の償却は100万の20%で20万ですから、保証金の償却補填をしたとしても3年で52万も得することになります。それでも、私は構わないと思っています。

いろいろお気遣い頂き、いつも気持ち良く使わせて頂いているのだし、何より「業者であることの立場を利用して交渉する」ようなことはしたくありません。家主さんには「今のところは何とか食っていけてますが、この先は不透明です。踏ん張れなくなったら値下げをお願いするかも知れませんので、その時が来たら相談に乗ってください」とお伝えすると、「本当にいいんですか?」と笑ってました。もちろん、踏ん張れなくなったら、値下げ交渉するのではなく廃業します。

私は、目先の損得に拘らない「ドンブリ勘定」が大好きです(*^^)v
posted by poohpapa at 07:09| 家主さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月18日

昨日の記事とは好対照な家主さん

調布にお住まいの家主さんから、貸家2棟とテラスハウス1棟、アパート2棟の管理を任せて頂いている。今、そのうちの賃料21万の貸家1棟と、賃料10万6千円のアパート1室が既に4ヶ月空いてしまっている。近隣相場からして適正な賃料設定ではあるし、広告も継続的に打ってはいて、反響もそこそこ来るが決まるところまでは行っていない。市場環境の悪化が影響しているのだろうが、業者としては言い訳にはならない。

私としても悩んでいたが、先日家主さんからこんな電話を頂いた。
「家賃をそれぞれ18万と10万に下げましょう」、と仰るのだ。
激安、なんてものじゃない。それでもってペット可、でもある。

この家主さん、アパートを建て替える時、どういうアパートを建てたら入居者が喜んでくださるか、私の店までわざわざ意見を聴きにきてくださった方である。「こちらから出向きます」と申し出たが、「いやいや、私の用なんだから、こちらから伺います」とも仰っている。

今は退任していらっしゃるが、当時、大企業の取締役でもあって、会社に行けば秘書が2人もいるような方なのに、「管理させてあげるんだから、アンタのほうから来てくれる?」などとは仰らないのだ。

「○○さんの責任ではないから気にしなくていいよ」とも仰る。

昨日の記事の物件とは場所も条件も違うが、何かあれば私が「どちらの家主さんの便宜を図ろうとするか」は明白だろう。

私には「この家主さんから『管理業者を替える』と言われたなら不動産業からキッパリ足を洗おう」と決めている家主さんが3人いらっしゃるが、もちろん、そのうちのお一人の家主さんである。
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2005年10月17日

或る家主の苛立ち

もう帰ろうかな、と思って帰り支度をしているところに或る家主から電話が入った。内容は私に対する「クレーム」であった。

「現在入居者募集中で誰もいないハズの部屋に灯りが点いているし、隠しておいた場所に鍵が無い」ということで、「オタクが鍵を持ち帰ったのか」という問い合わせから始まったが、実質的には文句だ。

鍵は業者案内用に現地対応になっていて或る場所に隠してある。もちろん家主もマスターキーを持っているのに、「これでは消したくても部屋に入れない(?)から消せない」と怒っているのだ(オイオイ)

その日は同業者の案内も入っていたから、同業者が「案内の時に灯りを点けて帰る時に消し忘れたもの」と思われるが、例えそうであっても業者に文句は言えない。そんなことをしたら二度とお客さんを紹介してくれなくなる。今のご時勢、「空室など掃いて捨てるほどある」のだから、自分のところの空き部屋にお客さんを案内してもらえるだけでも感謝しなければならない。

家主に事情を説明して、そういう場合「無くなった」と思っている鍵がたいていの場合どこに在るものか伝えて電話を切った。しばらくして「(私が説明した場所に)鍵がありましたから」と電話があった。そこまではよいのだが、「こういうことは困るんですけど」、と私に怒る。

案内終了の連絡をくれる業者は少ないし、時間が決まっていないケースもあって、その都度とか毎日全募集物件を廻ってチェックすることなど出来ない。だいいちその家主は同じ敷地に住んでいる。

そもそも鍵の隠し場所を「そこ」に指定したのは私ではない。私が指定した場所とは違う所に知らない間に移したのは家主自身である。

過去には、同業者が案内に行って現地から「在るハズの場所に鍵が無い」と電話してきて、家主も不在だったので、私が合鍵を持って大急ぎで開けに行ったこともある。後で聞いたら、家主が(私に連絡せずに)うっかり回収していたとのこと。私がたまたま店にいたから対応できたが、外出先で電話を受けていたならせっかくの案内を無駄にさせてしまうところだった。現地で待たせたことが原因ではないだろうが、そのお客さんでは決まらなかった。そういう不手際は無いに越したことはない。

物件は既に半年近く空室になっているので家主が苛立つ気持ちも解かるが、早く決めたいなら、業者のアドバイスに耳を傾け、多少の不満も呑み込んで協力的に対応して頂いた方が良い。「俺の言うことを聞け!」と言っているのではない。私は小泉さんとは違うから。

責任転嫁など以ての外である。

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