敷金精算に関する東京都のガイドライン、いわゆる「東京ルール」が10月1日から施行されている。その内容は、と言えば・・・、
一言で言えば「圧倒的に入居者が有利なルール」で、私にはとても承服できるものではない。今まで貸主側が阿漕なことをやってきた反動や報い、と言えなくもないが内容は酷すぎる。言葉は悪いが、「常識のない入居者」を不合理に保護して増長させるだけのものだ。しかも一方で特約条項を付けることは認めているから、「ザル法」でもある。
最近も、自分で畳に焼け焦げを付け、襖4枚に穴を開けた8ヶ月間の入居者が退出する時に、「10月1日から敷金は全部返してもらえるようになったそうですね」、と言ってきた。身勝手な解釈もいいところであって、こういうのを助長してしまう条例である。
おまけに、礼金や更新料を「0」にする動きも出てきている。そのこと自体は悪いことではない。だが、それを実施するためにはクリアしなければいけない問題も出てくる。
家主は、礼金や更新料が入ってこないなら、現状の賃料で貸し続けることは不可能である。賃貸の仲介や管理を生業にしている不動産業者にしたって、そのことは死活問題に繋がる。役人はそんなことまで気遣ってはくれない。
そうなると、どう対応することになるか、と言えば、新規で入居者募集を行う部屋から順次賃料を値上げすることになる。当然、賃料格差、という新たな問題も生ずる。
礼金や更新料といった一時的な出費は抑えられるから入居はしやすくなるが、月々の負担は重くなる。それは致し方ないことだと思う。
私は5年前の時点で、所属している不動産業の協会に、「早めに本来あるべき管理業の形態に戻してシステムを築かなければ不動産管理業は成り立たなくなる。家主を教育し直すのには時間が掛るから早く手を打つ必要がある」、と意見していたが、協会の役員は「そういうお話は下(地域支部の会合)から順次上にあげて頂いて」、と取り合わなかった。今になって、不動産政治連盟を通じて政治資金を援助している政治家に働きかけているが、遅きに失するし、筋違いの働きかけであろう。
どんな組織も、「上に立つ者が現場を知らない」ということは、不幸なことである。
2004年10月31日
2004年07月10日
入居前にすべきこと
アパートが見つかって契約を済ませたら、先ずすべきことは何か。
電気、ガス、水道、電話、といった移転手続きもさることながら、絶対にしておかなければならないことがある。それは、入居物件の状態のチェックである。
もちろん、退出時や入居途中での修理に関してのトラブルを避ける意味で、であるが、これをしない入居者は実に多い。新築物件に入居するならまだしも、中古物件に入居するなら絶対に必要なことだ。これを怠ると後で後悔することになる。
では、方法としてはどうしたらよいか。
気の利いた管理会社なら、契約時に「チェックリスト」なるものを渡してくれて、部屋の状態に不備があれば記入して、入居後2週間以内に管理会社に返送するような制度ができている。こういう会社なら逆に、トラブルに巻き込まれることは少ない。問題は、入居時にろくすっぽリフォームもしないで部屋を引き渡したくせに、退出時に全て責任を押し付けてくる家主や業者がいることだ。これは、「悪徳不動産屋」の私でさえ呆れる話である。
予めチェックリストを渡されたなら、それに気付いた点を記入して、コピーを必ず一部とって自分で保管し、管理会社に一部を送ればよい。これは、届いた届いてない、とか、どちらかが文面を加筆削除したりしないよう担保する為である。管理会社に届けば、すぐ直す必要があるものはすぐ対処してくれるだろうし、さほど緊急性がないものに関してはそのまま使っていて、後で責任を問われることはない、ということになる。退出時に管理会社が「そんなもの知らない」、と言っても、自分の方に写しが残っているだけで主張が通りやすくなる。できれば、発送後、3??4日したら確認の電話をして、電話に出た担当者の名前と日時を記録しておくと良い。これだけで、トラブルはかなり防げる。
チェックリスト用紙を渡されなければ、自分でリポート用紙に記入するだけでも良く、様式は問わない。後でちゃんと分かれば良いのである。必ず、入居後(契約後ではない)2週間以内に「一部コピーをとって保管して」管理会社に送ってほしい。
さて、最近はチェックリスト代わりに写真を撮っておく人もよく見かける。実は、これは逆効果になる場合がある。というのも、壁紙の汚れなんかは写真に撮ると実際よりキレイに写ってしまって、「どこが汚れてるの?」くらいになってしまう。でき上がった写真をチェックして、現状より良く写っているものは除外しておく必要がある。
ちょっと面倒ではあっても、これだけの手間で、先々の大きなトラブルが防げるなら、やる価値はあると思う。
電気、ガス、水道、電話、といった移転手続きもさることながら、絶対にしておかなければならないことがある。それは、入居物件の状態のチェックである。
もちろん、退出時や入居途中での修理に関してのトラブルを避ける意味で、であるが、これをしない入居者は実に多い。新築物件に入居するならまだしも、中古物件に入居するなら絶対に必要なことだ。これを怠ると後で後悔することになる。
では、方法としてはどうしたらよいか。
気の利いた管理会社なら、契約時に「チェックリスト」なるものを渡してくれて、部屋の状態に不備があれば記入して、入居後2週間以内に管理会社に返送するような制度ができている。こういう会社なら逆に、トラブルに巻き込まれることは少ない。問題は、入居時にろくすっぽリフォームもしないで部屋を引き渡したくせに、退出時に全て責任を押し付けてくる家主や業者がいることだ。これは、「悪徳不動産屋」の私でさえ呆れる話である。
予めチェックリストを渡されたなら、それに気付いた点を記入して、コピーを必ず一部とって自分で保管し、管理会社に一部を送ればよい。これは、届いた届いてない、とか、どちらかが文面を加筆削除したりしないよう担保する為である。管理会社に届けば、すぐ直す必要があるものはすぐ対処してくれるだろうし、さほど緊急性がないものに関してはそのまま使っていて、後で責任を問われることはない、ということになる。退出時に管理会社が「そんなもの知らない」、と言っても、自分の方に写しが残っているだけで主張が通りやすくなる。できれば、発送後、3??4日したら確認の電話をして、電話に出た担当者の名前と日時を記録しておくと良い。これだけで、トラブルはかなり防げる。
チェックリスト用紙を渡されなければ、自分でリポート用紙に記入するだけでも良く、様式は問わない。後でちゃんと分かれば良いのである。必ず、入居後(契約後ではない)2週間以内に「一部コピーをとって保管して」管理会社に送ってほしい。
さて、最近はチェックリスト代わりに写真を撮っておく人もよく見かける。実は、これは逆効果になる場合がある。というのも、壁紙の汚れなんかは写真に撮ると実際よりキレイに写ってしまって、「どこが汚れてるの?」くらいになってしまう。でき上がった写真をチェックして、現状より良く写っているものは除外しておく必要がある。
ちょっと面倒ではあっても、これだけの手間で、先々の大きなトラブルが防げるなら、やる価値はあると思う。
2004年05月25日
家賃格差
以前は考えられなかったことだが、同じアパートの同じ間取りの部屋であっても、古くから入っている人と新たに後から入ってくる人とで、家賃の逆転現象が起きている。
今までは、たとえば築10年のアパートに新築時から入っている人の家賃の方が安かった。2年毎の更新の度に2??3千円くらいずつ値上げになったとしても、空室が出て、新規で募集する時のアップ額のほうが大きかったから、下手をすると新規の入居者の賃料が、2DKのアパートでも、1万くらい高かったりしていた。
だが、今は違う。退去者があって入居者の募集をする度に、どんどん値下げをしている。でないと、なかなか申し込んでもらえない。
逆に、最初から入っている入居者の場合は、値上げしないまでも、現状維持の家賃で更新されることが多い。「更新毎に値上げになるかも」、と思っていて、「家賃は変わりません」、と言われると、それだけでホッとしてしまうのだろう。家主さんも、「できれば今と同じ家賃で更新してもらってください」、と言うケースが多い。当社の場合も、「現状維持」で更新通知を出して、入居者が値下げを要求してきたら家主さんと相談することにしている。そこで・・・、
入居者は、不動産業者から「更新通知」を受け取ったら、ダメ元で「値下げの要求」をしてみることをお勧めする。要求の仕方については、私の過去ログを参考にして頂きたい。
ところで、募集家賃が下がると、時として大変なトラブルが起きることもある。
古くからいる入居者と新しい入居者が世間話をしていて、互いの賃料がバレることがある。そうなると治まらないのは当然に古い入居者である。すぐ当社に電話が入る。
「ちょっとオ、何で今度入った○○さんより最初から入ってるうちのほうが家賃高いワケ?値下げしなさいよ!」、とくる。まあ、仕方がないので、家主さんと相談して、「次回の更新時に調整する」、という提案をすることになる。
そんなことが何回かあったので、今は新規入居者の契約時に釘を刺すことにしている。
「あなたの賃料は、他の入居者の方よりお安くなっています。もし、他の入居者から家賃について聞かれることがあっても絶対に話さないでくださいね。もし、他の入居者に話してしまってトラブルが起きたら、他の方の家賃を下げるのではなく、あなたの家賃を値上げすることになります。よろしいですね」、と。
まあ、そんなことはできないが、以来、うっかり話してしまう入居者はいなくなった。
今までは、たとえば築10年のアパートに新築時から入っている人の家賃の方が安かった。2年毎の更新の度に2??3千円くらいずつ値上げになったとしても、空室が出て、新規で募集する時のアップ額のほうが大きかったから、下手をすると新規の入居者の賃料が、2DKのアパートでも、1万くらい高かったりしていた。
だが、今は違う。退去者があって入居者の募集をする度に、どんどん値下げをしている。でないと、なかなか申し込んでもらえない。
逆に、最初から入っている入居者の場合は、値上げしないまでも、現状維持の家賃で更新されることが多い。「更新毎に値上げになるかも」、と思っていて、「家賃は変わりません」、と言われると、それだけでホッとしてしまうのだろう。家主さんも、「できれば今と同じ家賃で更新してもらってください」、と言うケースが多い。当社の場合も、「現状維持」で更新通知を出して、入居者が値下げを要求してきたら家主さんと相談することにしている。そこで・・・、
入居者は、不動産業者から「更新通知」を受け取ったら、ダメ元で「値下げの要求」をしてみることをお勧めする。要求の仕方については、私の過去ログを参考にして頂きたい。
ところで、募集家賃が下がると、時として大変なトラブルが起きることもある。
古くからいる入居者と新しい入居者が世間話をしていて、互いの賃料がバレることがある。そうなると治まらないのは当然に古い入居者である。すぐ当社に電話が入る。
「ちょっとオ、何で今度入った○○さんより最初から入ってるうちのほうが家賃高いワケ?値下げしなさいよ!」、とくる。まあ、仕方がないので、家主さんと相談して、「次回の更新時に調整する」、という提案をすることになる。
そんなことが何回かあったので、今は新規入居者の契約時に釘を刺すことにしている。
「あなたの賃料は、他の入居者の方よりお安くなっています。もし、他の入居者から家賃について聞かれることがあっても絶対に話さないでくださいね。もし、他の入居者に話してしまってトラブルが起きたら、他の方の家賃を下げるのではなく、あなたの家賃を値上げすることになります。よろしいですね」、と。
まあ、そんなことはできないが、以来、うっかり話してしまう入居者はいなくなった。
2004年04月25日
妥当な敷金精算の方法は
入居者が退去する時には、一般的に管理(不動産)会社が立会いをすることになる。
本当は、それは不動産会社の仕事ではない。敷金の精算は、貸主と借主の問題であって、不動産屋とは関係の無い話である。たとえ管理会社であっても、家主と特別な契約を結んでいない限り、本来は「立ち退きのチェック」は家主が自分ですべきもの、である。
ところが、不動産業者は、「大家さん、自分でやってください」、とは言えない。
言えば、「あそこは面倒見が悪い」、と、他の業者に管理を換えられてしまうからだ。
本来は不動産屋の仕事ではない、と分かっていても我々不動産業者が立会いをするのには、他にもう一つ、重要な意味がある。それは、「貸主と借主が直接話をすることで起こる無用なトラブルを避ける」、ということである。直接対話、となれば、貸主は借主の要求や質問に対して即答しなければならなくなるし、逆に借主が気が弱ければ家主に押し切られることになる。それでは公平性は保てない。
私は口が軽い。相当に軽い。だが、貸主と借主の間に入って、お互いに「相手のことをなんと言っているか」、だけは絶対に喋らない。誉めているなら話もするが、ほとんどは逆だから、私が口を滑らせたら「血を見る」ことは火を見るより明らかだ。間に入って互いの妥協点を頭の中で調整しながら、日にちと時間をかけてゆっくり話をすることにしている。
ただし、私の調整だけで物事が丸く収まるほど世の中甘くは無い。過去には滅茶苦茶なトラブルも起きている。それぞれのケースはいずれ紹介するとして、今、誰もが納得できる分かり易いルールが何より必要だと思う。
すでに東京都の住宅局により平成10年3月にはガイドラインがとりまとめられていて、今回さらに改定が加えられ、新しく「東京ルール」と呼ばれる「敷金精算に関する条例」が施行されようとしていると聞く。これは、「入居者の汚し具合に関係なく、敷金は全額返却する」、というもので、なるほど、これなら分かり易い。
なワケないだろ、馬鹿ヤロー!、である。
誰がどう考えたって、キレイにお使い頂いた入居者と、汚し放題荒らし放題の入居者と、同じように敷金を全額返すことは明らかに不公平で納得がいかない。
うちの場合、退出時には原則として「ルームクリーニング費用」だけ頂くことにしている。その代わり、換気扇もトイレも風呂も、一切掃除をしないで良いことにしている。どのみち、プロの業者が入って、費用を請求するものだから、入居者に掃除してもらっても無駄になってしまう。それなら、次に入る部屋の準備をしてもらった方が建設的というものだ。入居者に、契約時にそう説明すると、皆んな喜んでくれる。ただし、タバコを吸う人や、短期間の入居でけっこう汚している場合には相応に負担してもらうことになる。
実は、うちの「原則クリーニング代だけを請求」、というやり方で家主さんに納得してもらうのに8年の歳月を要している。それは、当初管理をしていた住宅メーカーが、クロスや襖の張替えから畳の表替えまで、全部入居者に請求していたので、うちのやり方に家主さんが拒絶反応を示したから、である。それで、1人退去する度に、「今回は畳だけ家主さんが負担してください」、「今回は畳と襖を負担してください」、という具合に、少しずつ家主さんの負担割合を高めていったことによる。いきなり私のやり方を押し付けようとしたなら拗れるだけだったろう。これは、家主さんが悪いのではない。住宅メーカーが説明責任を果たしていなかったことが原因である。プロの仕事ではない。
私が8年かかったことを、免許権者である都庁は「もっとキツイ基準」で一気にやろうとしている。愚かなことだし、配慮にもバランス感覚にも欠けている。
例え東京都の条例(法律と同じ効果を生じる)であっても、私は従わない。
本当は、それは不動産会社の仕事ではない。敷金の精算は、貸主と借主の問題であって、不動産屋とは関係の無い話である。たとえ管理会社であっても、家主と特別な契約を結んでいない限り、本来は「立ち退きのチェック」は家主が自分ですべきもの、である。
ところが、不動産業者は、「大家さん、自分でやってください」、とは言えない。
言えば、「あそこは面倒見が悪い」、と、他の業者に管理を換えられてしまうからだ。
本来は不動産屋の仕事ではない、と分かっていても我々不動産業者が立会いをするのには、他にもう一つ、重要な意味がある。それは、「貸主と借主が直接話をすることで起こる無用なトラブルを避ける」、ということである。直接対話、となれば、貸主は借主の要求や質問に対して即答しなければならなくなるし、逆に借主が気が弱ければ家主に押し切られることになる。それでは公平性は保てない。
私は口が軽い。相当に軽い。だが、貸主と借主の間に入って、お互いに「相手のことをなんと言っているか」、だけは絶対に喋らない。誉めているなら話もするが、ほとんどは逆だから、私が口を滑らせたら「血を見る」ことは火を見るより明らかだ。間に入って互いの妥協点を頭の中で調整しながら、日にちと時間をかけてゆっくり話をすることにしている。
ただし、私の調整だけで物事が丸く収まるほど世の中甘くは無い。過去には滅茶苦茶なトラブルも起きている。それぞれのケースはいずれ紹介するとして、今、誰もが納得できる分かり易いルールが何より必要だと思う。
すでに東京都の住宅局により平成10年3月にはガイドラインがとりまとめられていて、今回さらに改定が加えられ、新しく「東京ルール」と呼ばれる「敷金精算に関する条例」が施行されようとしていると聞く。これは、「入居者の汚し具合に関係なく、敷金は全額返却する」、というもので、なるほど、これなら分かり易い。
なワケないだろ、馬鹿ヤロー!、である。
誰がどう考えたって、キレイにお使い頂いた入居者と、汚し放題荒らし放題の入居者と、同じように敷金を全額返すことは明らかに不公平で納得がいかない。
うちの場合、退出時には原則として「ルームクリーニング費用」だけ頂くことにしている。その代わり、換気扇もトイレも風呂も、一切掃除をしないで良いことにしている。どのみち、プロの業者が入って、費用を請求するものだから、入居者に掃除してもらっても無駄になってしまう。それなら、次に入る部屋の準備をしてもらった方が建設的というものだ。入居者に、契約時にそう説明すると、皆んな喜んでくれる。ただし、タバコを吸う人や、短期間の入居でけっこう汚している場合には相応に負担してもらうことになる。
実は、うちの「原則クリーニング代だけを請求」、というやり方で家主さんに納得してもらうのに8年の歳月を要している。それは、当初管理をしていた住宅メーカーが、クロスや襖の張替えから畳の表替えまで、全部入居者に請求していたので、うちのやり方に家主さんが拒絶反応を示したから、である。それで、1人退去する度に、「今回は畳だけ家主さんが負担してください」、「今回は畳と襖を負担してください」、という具合に、少しずつ家主さんの負担割合を高めていったことによる。いきなり私のやり方を押し付けようとしたなら拗れるだけだったろう。これは、家主さんが悪いのではない。住宅メーカーが説明責任を果たしていなかったことが原因である。プロの仕事ではない。
私が8年かかったことを、免許権者である都庁は「もっとキツイ基準」で一気にやろうとしている。愚かなことだし、配慮にもバランス感覚にも欠けている。
例え東京都の条例(法律と同じ効果を生じる)であっても、私は従わない。
2004年04月19日
ブラックリストの必要性
賃貸仲介業の日常の業務の中で、滞納賃料の督促や、立ち退き、近隣とのトラブル処理などが占める割合はけっこう大きい。そしてそれは、全く利益にはならない。そういうサービス業務が、結果的に家主さんの信頼を得ることに繋がれば、「それはそれで良し」となるのだが、ハッキリ言って感謝も一時(いっとき)のもので、長くは覚えていて頂けないのが実情である。数ヶ月部屋が空いただけで、家主さんは他の管理会社を物色し始める。あれほど、「本当に助かりました」、と言っておきながら、である。
さて、うちの管理物件で初めて問題を起こした、という入居者はまずいない。たいていは、前の物件でも何かしら問題を起こしていたり、同じ事を繰り返していたりする。事前に入居者の良し悪しが前歴によりある程度判別できれば、我々の負担もずっと軽くてすむ。
私はだいぶ前に、不動産協会の東京都本部に呼び出されたことがある。協会の年会費を滞納していて、「弁明の機会を与えるから来なさい」、と通知を受け取ったのだ。入居者の滞納には厳しく対処していながら、自分は会費を滞納していたのだ。ただし、カネが無かったから払わなかったのではない。払いたくなかったから払わなかったのである。どういうことか、と言うと・・・、
日頃、悪質な入居者の家賃滞納やトラブルで、業務の時間を割かれ相当な迷惑を被っていたので、協会の本部に電話して、「金融機関と同じく、ブラックリストを作る必要があるのでは」、と訴えたのだが、電話に出た若い女性事務局員は、「プライバシーの問題があるので作れません」、と言う。「ならば責任者と代わって」、と言うと、男性事務局員が出て、同じく、「プライバシーがあるので無理ですね」という回答。
私に言わせれば、協会は「プライバシー」で出来ないのではなく、単に仕事を増やしたくないだけであろう。プライバシーという概念が不動産屋だけに必要であって、金融機関には必要ない、なんてことは有り得ない。
「プライバシーでできない」とするなら、金融機関も不動産業も一緒である。
そもそも、不動産業者の「協会」は何のためにあるのか。業者間の親睦を計ることなんか二の次で良い。末端の会員である不動産業者の業務が事故無く円滑に進むよう支援し、協力してくれるものでなければならないハズである。職員に無駄メシを食わせるための組織ではない。彼らは公務員化していてヤル気などサラサラ無い。「こんな奴らの給料に充当されるのは納得いかない」、と思ったから年会費の支払いを止めただけである。
私は、今の店舗を借りて12年、一度も賃料を滞納したことは無い。有ったらそれこそシャレにならないが。売上が上がらず、給料を持って帰れなくても家賃だけは払ってきた。だが、協会の年会費は払わないことにした。当然、「払わなければ除名処分にしますよ」、と言ってきた。それで、本部まで噛みつきに行ってきた。
協会からの呼び出しは「勿怪の幸い」であった。ブラックリストの件を要望するついでができるからだ。他にも、是非言っておきたいことがあった。「仲介手数料」に関して、「法律の遵守を徹底すべく協会が指導力を発揮しなければならない」、ということである。この問題は、いずれ詳しく書きたいと思う。私の弁明を聞く担当者(協会役員である同業者)は、私の主張に対して一応理解を示しているような態度ではあったが、「まあ、そういうお話は支部の会合で提案して頂いて、順々に上げて頂いて・・・」、で終わってしまった。
「ダメだこりゃ!」である。ハッキリ言って、感覚が腐っている。
会員が、日常の業務で、どんな悩みや苦労を抱えているか理解すること無くして、協会が会員のために役立つことはない。公務員以下である。
どうせ無駄だとは思ったが、帰ってきて東京都本部長宛に手紙を書いた。やはり返事など来なかったが、当たり前ではある。私でも返事は出さない。私は、「貴方は本部長として無能である」、とハッキリ書いてやったのだから(爆)
社会人としての評価は、「どんなポストに就いているか」、ではなく、「どれだけ人の役にたっているか」、だろうから、私の評価としては、「碌なもんじゃない」ことになる。政治家が「大臣のポストが見えてくると政権に擦り寄るようになる」ごとく、特殊法人などの長になると、あとは何もせず何も起こさず「勲章待ち」になってしまうものだろう。ま、気持ちは分からなくもない。
で、肝心の「ブラックリスト」であるが、その後も協会主導では「できる気配」がない。やる気があれば簡単にできることであるし、たいしたソフトも手間も必要とはしない。
会員である不動産業者でトラブルを起こした客の、「名前」「生年月日」「勤務先」「トラブル内容」等を登録しておくだけでよいのである。2〜3年でひと通り「トラブル常習者」を登録できるだろう。ブラックかどうかを判断する基準(チェックシート)だけ明確にしておけば良い。あとは、それぞれの会社で入居申込みを受けたら、協会に「ブラックに該当していないか」を問い合わせるだけだ。仮に該当していても、貸す貸さないは、家主と管理会社の判断で決めればよいだけのこと。少なくとも「トラブルの危険性」が予見できるだけでも、我々の余計な業務の負担は相当に軽減される。
さて、くだんの東京都協会本部長、今も要職に納まっていて、慣例どおり最近お上から勲章をもらって喜んでいるようだが、果たして本当にその「資格」があったものなのか疑問である。私は、個人的には、「お上から勲章やらご褒美を頂いて喜ぶようになったら人間お終い(オシマイ)」、だと思っている。本人が喜ぶのは勝手だが。
世の中には他にも、「こうなったらお終い」というものがいくつかある。
「歌手や役者がバラエティー番組に出るようになったらお終い」
「旧家が有料で家の中を観光客に見せるようになったらお終い」
「政治家やその妻が選挙民に向かって土下座をするようになったらお終い」
そして・・・、
「不動産屋がコラムを書くようになったらお終い」、である(自嘲)
さて、うちの管理物件で初めて問題を起こした、という入居者はまずいない。たいていは、前の物件でも何かしら問題を起こしていたり、同じ事を繰り返していたりする。事前に入居者の良し悪しが前歴によりある程度判別できれば、我々の負担もずっと軽くてすむ。
私はだいぶ前に、不動産協会の東京都本部に呼び出されたことがある。協会の年会費を滞納していて、「弁明の機会を与えるから来なさい」、と通知を受け取ったのだ。入居者の滞納には厳しく対処していながら、自分は会費を滞納していたのだ。ただし、カネが無かったから払わなかったのではない。払いたくなかったから払わなかったのである。どういうことか、と言うと・・・、
日頃、悪質な入居者の家賃滞納やトラブルで、業務の時間を割かれ相当な迷惑を被っていたので、協会の本部に電話して、「金融機関と同じく、ブラックリストを作る必要があるのでは」、と訴えたのだが、電話に出た若い女性事務局員は、「プライバシーの問題があるので作れません」、と言う。「ならば責任者と代わって」、と言うと、男性事務局員が出て、同じく、「プライバシーがあるので無理ですね」という回答。
私に言わせれば、協会は「プライバシー」で出来ないのではなく、単に仕事を増やしたくないだけであろう。プライバシーという概念が不動産屋だけに必要であって、金融機関には必要ない、なんてことは有り得ない。
「プライバシーでできない」とするなら、金融機関も不動産業も一緒である。
そもそも、不動産業者の「協会」は何のためにあるのか。業者間の親睦を計ることなんか二の次で良い。末端の会員である不動産業者の業務が事故無く円滑に進むよう支援し、協力してくれるものでなければならないハズである。職員に無駄メシを食わせるための組織ではない。彼らは公務員化していてヤル気などサラサラ無い。「こんな奴らの給料に充当されるのは納得いかない」、と思ったから年会費の支払いを止めただけである。
私は、今の店舗を借りて12年、一度も賃料を滞納したことは無い。有ったらそれこそシャレにならないが。売上が上がらず、給料を持って帰れなくても家賃だけは払ってきた。だが、協会の年会費は払わないことにした。当然、「払わなければ除名処分にしますよ」、と言ってきた。それで、本部まで噛みつきに行ってきた。
協会からの呼び出しは「勿怪の幸い」であった。ブラックリストの件を要望するついでができるからだ。他にも、是非言っておきたいことがあった。「仲介手数料」に関して、「法律の遵守を徹底すべく協会が指導力を発揮しなければならない」、ということである。この問題は、いずれ詳しく書きたいと思う。私の弁明を聞く担当者(協会役員である同業者)は、私の主張に対して一応理解を示しているような態度ではあったが、「まあ、そういうお話は支部の会合で提案して頂いて、順々に上げて頂いて・・・」、で終わってしまった。
「ダメだこりゃ!」である。ハッキリ言って、感覚が腐っている。
会員が、日常の業務で、どんな悩みや苦労を抱えているか理解すること無くして、協会が会員のために役立つことはない。公務員以下である。
どうせ無駄だとは思ったが、帰ってきて東京都本部長宛に手紙を書いた。やはり返事など来なかったが、当たり前ではある。私でも返事は出さない。私は、「貴方は本部長として無能である」、とハッキリ書いてやったのだから(爆)
社会人としての評価は、「どんなポストに就いているか」、ではなく、「どれだけ人の役にたっているか」、だろうから、私の評価としては、「碌なもんじゃない」ことになる。政治家が「大臣のポストが見えてくると政権に擦り寄るようになる」ごとく、特殊法人などの長になると、あとは何もせず何も起こさず「勲章待ち」になってしまうものだろう。ま、気持ちは分からなくもない。
で、肝心の「ブラックリスト」であるが、その後も協会主導では「できる気配」がない。やる気があれば簡単にできることであるし、たいしたソフトも手間も必要とはしない。
会員である不動産業者でトラブルを起こした客の、「名前」「生年月日」「勤務先」「トラブル内容」等を登録しておくだけでよいのである。2〜3年でひと通り「トラブル常習者」を登録できるだろう。ブラックかどうかを判断する基準(チェックシート)だけ明確にしておけば良い。あとは、それぞれの会社で入居申込みを受けたら、協会に「ブラックに該当していないか」を問い合わせるだけだ。仮に該当していても、貸す貸さないは、家主と管理会社の判断で決めればよいだけのこと。少なくとも「トラブルの危険性」が予見できるだけでも、我々の余計な業務の負担は相当に軽減される。
さて、くだんの東京都協会本部長、今も要職に納まっていて、慣例どおり最近お上から勲章をもらって喜んでいるようだが、果たして本当にその「資格」があったものなのか疑問である。私は、個人的には、「お上から勲章やらご褒美を頂いて喜ぶようになったら人間お終い(オシマイ)」、だと思っている。本人が喜ぶのは勝手だが。
世の中には他にも、「こうなったらお終い」というものがいくつかある。
「歌手や役者がバラエティー番組に出るようになったらお終い」
「旧家が有料で家の中を観光客に見せるようになったらお終い」
「政治家やその妻が選挙民に向かって土下座をするようになったらお終い」
そして・・・、
「不動産屋がコラムを書くようになったらお終い」、である(自嘲)
2004年03月24日
夢を追うのは30歳まで
うちの会社には音大生も美大生も部屋探しにやってくる。
皆んな、将来の「名オペラ歌手」、「大ピアニスト」、「画伯」、を目指している。
だが、目標に辿り着けるのはほんの一握りの限られた人でしかない。
「能力」よりも「運」がモノをいうし、「資金力」も大きく関係しているように思う。
冷たいようだが、「本当に才能も運も持ち合わせている人は若くして花開くもの」だと思うし、夢を支える親の負担とか考えれば、「自分の夢を追い続けるのはせいぜい30歳まで」にすべきだと思う。
たしかに、中には「大器晩成型」という人もいるだろうが、親の遺産で全兄弟姉妹が一生食っていけるのでなければ、どこかで自分に見切りをつけて他の人生を歩む必要がある。
だいいち、「芸術というものは、カネが掛かるけどカネにはならない」、ものだから。
それにしても、美人は得だと思う。「川井郁子」にしろ「阿川泰子」にしろ、特別才能があるとは思えないし、「その世界では美人の部類」、というだけでお声がかかる。目下売り出し中の「女子十二楽坊」にしたってそうだ。色気や美貌をウリにしているようでは、「実力はない」と自ら認めているようなものだ。どれだけCDが売れようと、私は認めない。
さて、人によっては、「頭(目標)の切り替え」をすることで上手くいくケースもあると思う。
先日、オペラ歌手を目指していたある音大生(女子)に、「あなたは、オペラ歌手よりジャズシンガーを目指したらどうか。競争相手も少ないし、何よりあなたの雰囲気に合っていると思う。基礎はクラシックで充分学んでいるのだから」、と言ってみた。すると彼女は、「実は私もそう思って、今、ジャズバーでライブのバイトしているんですよ」、とのことだった。
本人と不動産屋とで認識が一致したのだから、その選択に間違いはない(爆)
以前、他の同業者さんからこんな話を聞いた。
その会社の管理物件である古いアパートに、ご主人が弁護士を目指している夫婦がいて、毎年司法試験に挑戦しているのだが落ち続けているという。共にもう50歳を過ぎていて、子供はおらず、生活を支えているのは奥さんのパート収入だけ。灯りも節約して、ほの暗い机に向かってご主人は毎日朝から晩まで勉強していたが、最近になって失明してしまった、というのだ。受験資格も変わり、事実上、ご主人が弁護士になれる道は閉ざされた。当人同士が納得できるのならそれも良し、ということかも知れないが、この夫婦は残りの人生ををどうやって歩んでいくのだろうか。というより、ご主人は、自分が夢を追い続けた結果の責任を奥さんにどう償っていくのだろうか。
人生は、ある意味、ギャンブルと似ている。パチンコをしていて、フィーバーしそうでしなくて、「もうそろそろクルだろう」、と粘っていて、気が付いたら財布はスッカラカン、とか、帰りの電車賃にとっておいたカネを最終レースにつぎ込んでそれもスラれ、遠い道のりをトボトボ歩いて帰った、という経験は無いだろうか。(私は無い)
普段の生活でも、「あそこで止めておけば・・・」なんてことはそれこそ日常茶飯事であろう。
自らの「潮時」、「見切り時」、をわきまえることは何より大切だと思う。
皆んな、将来の「名オペラ歌手」、「大ピアニスト」、「画伯」、を目指している。
だが、目標に辿り着けるのはほんの一握りの限られた人でしかない。
「能力」よりも「運」がモノをいうし、「資金力」も大きく関係しているように思う。
冷たいようだが、「本当に才能も運も持ち合わせている人は若くして花開くもの」だと思うし、夢を支える親の負担とか考えれば、「自分の夢を追い続けるのはせいぜい30歳まで」にすべきだと思う。
たしかに、中には「大器晩成型」という人もいるだろうが、親の遺産で全兄弟姉妹が一生食っていけるのでなければ、どこかで自分に見切りをつけて他の人生を歩む必要がある。
だいいち、「芸術というものは、カネが掛かるけどカネにはならない」、ものだから。
それにしても、美人は得だと思う。「川井郁子」にしろ「阿川泰子」にしろ、特別才能があるとは思えないし、「その世界では美人の部類」、というだけでお声がかかる。目下売り出し中の「女子十二楽坊」にしたってそうだ。色気や美貌をウリにしているようでは、「実力はない」と自ら認めているようなものだ。どれだけCDが売れようと、私は認めない。
さて、人によっては、「頭(目標)の切り替え」をすることで上手くいくケースもあると思う。
先日、オペラ歌手を目指していたある音大生(女子)に、「あなたは、オペラ歌手よりジャズシンガーを目指したらどうか。競争相手も少ないし、何よりあなたの雰囲気に合っていると思う。基礎はクラシックで充分学んでいるのだから」、と言ってみた。すると彼女は、「実は私もそう思って、今、ジャズバーでライブのバイトしているんですよ」、とのことだった。
本人と不動産屋とで認識が一致したのだから、その選択に間違いはない(爆)
以前、他の同業者さんからこんな話を聞いた。
その会社の管理物件である古いアパートに、ご主人が弁護士を目指している夫婦がいて、毎年司法試験に挑戦しているのだが落ち続けているという。共にもう50歳を過ぎていて、子供はおらず、生活を支えているのは奥さんのパート収入だけ。灯りも節約して、ほの暗い机に向かってご主人は毎日朝から晩まで勉強していたが、最近になって失明してしまった、というのだ。受験資格も変わり、事実上、ご主人が弁護士になれる道は閉ざされた。当人同士が納得できるのならそれも良し、ということかも知れないが、この夫婦は残りの人生ををどうやって歩んでいくのだろうか。というより、ご主人は、自分が夢を追い続けた結果の責任を奥さんにどう償っていくのだろうか。
人生は、ある意味、ギャンブルと似ている。パチンコをしていて、フィーバーしそうでしなくて、「もうそろそろクルだろう」、と粘っていて、気が付いたら財布はスッカラカン、とか、帰りの電車賃にとっておいたカネを最終レースにつぎ込んでそれもスラれ、遠い道のりをトボトボ歩いて帰った、という経験は無いだろうか。(私は無い)
普段の生活でも、「あそこで止めておけば・・・」なんてことはそれこそ日常茶飯事であろう。
自らの「潮時」、「見切り時」、をわきまえることは何より大切だと思う。
2004年03月23日
引越し(転入)のご挨拶は
近頃は引っ越してきた人がご近所に挨拶をする、ということが少なくなってきた。引っ越していく時も、「お世話になりました」、と声をかけなくなっている。時には、いつ越してきたのか、いつ出て行ったのか、全く分からないケースもある。世知辛い世の中だと思う。
引越しの挨拶なんて「前世紀の遺物」みたいになって忘れ去られようとしているので、ちょっと紹介しておこうと思う。地域によって習慣が違うことも有り得るので、これがベスト、という訳ではない。
先ず、引っ越してきたら、いつ挨拶に行くべきか、というと、運送業者が荷物を運び終えたら開梱する前に済ませたい。ダンボールを開けて片付けを始めるとタイミングを逸してしまう可能性がある。後で触れるが、先手必勝なのだ。
引越し作業中に、明らかに同じアパートの住人と思える人に会ったら、「お邪魔しております。○○○号室に越してきました○○です。よろしくお願いします」、と必ず声をかけること。間違っていても良いから声をかけること。
挨拶をする対象は、アパートやマンションであれば両隣と上下、貸家なら「向こう三軒両隣」となる。1フロア3世帯の端の部屋に入居するなら隣の先隣にも挨拶した方が良い。これから廊下でいつも顔を合わせることになるから。全部で6世帯くらいの標準的なアパートなら、全部に挨拶しておくのがベターである。結果的に、子供の年齢が近かったりで、挨拶を抜いたお宅と一番仲良く付き合うことになった、ということは良くある。
引越しの挨拶は「手ぶら」でもかまわないが、それでは行きにくければ、せいぜいタオル1本、石鹸3個入りセットくらいで良い。昔は、「葉書10枚」、というのが相場であった。
ただし、家主さんには、そうはいかない。最初だけ、菓子折りを持って挨拶に行っておくのが無難だ。自分が留守にしている間に届いた荷物を預かってくれていたり、何かトラブルがあった時なんか、顔を合わせやすくなる。現に、私はよく家主さんが、「そういえば、○○さんは、引っ越してきた時にもちゃんと挨拶に来てくれたわよね」、と言うのを聞く。その入居者が越してきたのは5年も6年も前のことだが、実によく覚えている。実際、家主さんは「根に持つタイプ」が多い。最初の印象がず??っと続くから恐いし、楽でもある(笑)
家主さんは同じ敷地に住んでいるとは限らない。離れている場合、私はお客さんに、「家主さんは近所ではありませんから、契約書を届ける時にでも、私から、○○さんがよろしくお伝えくださいとおっしゃってました、とお話しておきましょう」、と言うようにしている。実際には借主からそんな気の利いたことを言われたことはないが、それで快適に暮らして頂けるならお安いご用である。もちろん、入居者から挨拶の電話を入れられればそれに越したことはない。
契約した管理会社に「家主さんへの挨拶はどのようにしたら良いでしょう」、と一応尋ねてみるのも良いと思う。まさかに、「だったら宅急便で菓子折りを送ってやって」、とは言わないものだ。
さて、ここで、大事なポイント。
もし、挨拶に行って、そのお宅が留守だったらどうするか、という問題。
答えは、「必ず、メモを置いてくる」、である。
「○○コーポ○○○号に越してきました○○と申します。引越しのご挨拶に伺いましたがお留守でしたので、また改めさせて頂きます」、という文面がベスト。これで、改めて行く必要も無くなる(爆)
後でまた行こう、と思っていても、行く前にバッタリ会ってしまうことがある。そうすると、向こうは、「何だ、挨拶に来なかった奴だな」、と誤解してしまう。メモを残してくれば、「ああ、こないだはせっかく来てくださったのにすみませんでしたね」、となる。これが、先手必勝、ということだ。
入居者間のトラブルは、「最初の挨拶」で意外と防げることも多いので留意されたい。
でもなあ、何でこんなことまで俺がイチイチ言わないといけないんだろ・・・・・
引越しの挨拶なんて「前世紀の遺物」みたいになって忘れ去られようとしているので、ちょっと紹介しておこうと思う。地域によって習慣が違うことも有り得るので、これがベスト、という訳ではない。
先ず、引っ越してきたら、いつ挨拶に行くべきか、というと、運送業者が荷物を運び終えたら開梱する前に済ませたい。ダンボールを開けて片付けを始めるとタイミングを逸してしまう可能性がある。後で触れるが、先手必勝なのだ。
引越し作業中に、明らかに同じアパートの住人と思える人に会ったら、「お邪魔しております。○○○号室に越してきました○○です。よろしくお願いします」、と必ず声をかけること。間違っていても良いから声をかけること。
挨拶をする対象は、アパートやマンションであれば両隣と上下、貸家なら「向こう三軒両隣」となる。1フロア3世帯の端の部屋に入居するなら隣の先隣にも挨拶した方が良い。これから廊下でいつも顔を合わせることになるから。全部で6世帯くらいの標準的なアパートなら、全部に挨拶しておくのがベターである。結果的に、子供の年齢が近かったりで、挨拶を抜いたお宅と一番仲良く付き合うことになった、ということは良くある。
引越しの挨拶は「手ぶら」でもかまわないが、それでは行きにくければ、せいぜいタオル1本、石鹸3個入りセットくらいで良い。昔は、「葉書10枚」、というのが相場であった。
ただし、家主さんには、そうはいかない。最初だけ、菓子折りを持って挨拶に行っておくのが無難だ。自分が留守にしている間に届いた荷物を預かってくれていたり、何かトラブルがあった時なんか、顔を合わせやすくなる。現に、私はよく家主さんが、「そういえば、○○さんは、引っ越してきた時にもちゃんと挨拶に来てくれたわよね」、と言うのを聞く。その入居者が越してきたのは5年も6年も前のことだが、実によく覚えている。実際、家主さんは「根に持つタイプ」が多い。最初の印象がず??っと続くから恐いし、楽でもある(笑)
家主さんは同じ敷地に住んでいるとは限らない。離れている場合、私はお客さんに、「家主さんは近所ではありませんから、契約書を届ける時にでも、私から、○○さんがよろしくお伝えくださいとおっしゃってました、とお話しておきましょう」、と言うようにしている。実際には借主からそんな気の利いたことを言われたことはないが、それで快適に暮らして頂けるならお安いご用である。もちろん、入居者から挨拶の電話を入れられればそれに越したことはない。
契約した管理会社に「家主さんへの挨拶はどのようにしたら良いでしょう」、と一応尋ねてみるのも良いと思う。まさかに、「だったら宅急便で菓子折りを送ってやって」、とは言わないものだ。
さて、ここで、大事なポイント。
もし、挨拶に行って、そのお宅が留守だったらどうするか、という問題。
答えは、「必ず、メモを置いてくる」、である。
「○○コーポ○○○号に越してきました○○と申します。引越しのご挨拶に伺いましたがお留守でしたので、また改めさせて頂きます」、という文面がベスト。これで、改めて行く必要も無くなる(爆)
後でまた行こう、と思っていても、行く前にバッタリ会ってしまうことがある。そうすると、向こうは、「何だ、挨拶に来なかった奴だな」、と誤解してしまう。メモを残してくれば、「ああ、こないだはせっかく来てくださったのにすみませんでしたね」、となる。これが、先手必勝、ということだ。
入居者間のトラブルは、「最初の挨拶」で意外と防げることも多いので留意されたい。
でもなあ、何でこんなことまで俺がイチイチ言わないといけないんだろ・・・・・
2004年03月04日
「オートロック」は安全か
今の時期、地方から、進学や就職で上京しての部屋探しに母娘で来店されるケースも多い。
いくつか条件に合う物件をご案内して、その中に、マンションの入口が「オートロック」になっている物件があると、母親はたいていこう言う。「あら、○○ちゃん、オートロックよ。ここなら安全ね」、・・・ではなかった、「あんら、おったまげたナァ、ずどうドアだべさ。こんだらもったでぇじょうぶでねえけ」と喜ぶ。
だが、「オートロック」は本当に安全なのか。
答えは「NO」である。むしろ、「安全」だと思い込む心理にスキができる。
私は、100%、オートロックの建物に侵入できる。泥棒は既に「この手」を使っているだろうから、あえて公表する。
「オートロック」の仕組みに関しては、改めて説明するまでもないと思うので、ここでは省略する。
まず、一般的な方法としては、中から誰か出てくるのを待つ、というもの。
外から居住通路に入るには鍵や暗証番号が必要だが、中から出る時は単なる自動ドアだから、出てくる人とすれ違うように入ることができる。出てくる人は入ろうとする人に「あなた、ここの居住者ではないでしょう。入らないで下さい」とは言いにくいし言わない。
もうひとつ、これが高等テクニック(笑)
入口にあるインターフォンを使って堂々と進入する手口である。
どの部屋でもいいから適当に部屋番号を押す。できれば、郵便受けに名前が書いてある部屋を選ぶ。留守なら他の部屋番号を押してみる。その部屋の住人が居れば、「○○さ??ん、郵便局です。書留です」と言う。「○○さ??ん、宅急便です」のケースもあるが、ロビー脇に宅配ボックスが設置してあると、この手は使えない。ここで重要なのが名前である。名前を呼ばれることで、相手は「本当に郵便局員」だと信じこんでしまう。すぐに部屋の中からマンション玄関のドアを開錠してしまうので、これで建物内に進入することはできる。
「郵便局」だと言われた住人は、部屋のドアの内側でハンコを持って待機しているだろうし、「宅急便」だと言われたら、郷里からの「米やリンゴ」を思い浮かべてワクワクしながら待つだろう。だが、いつまで待っても来るはずはない。住人が居る部屋には用がないからだ(爆)。「おかしいわねえ」と思った頃にはひと仕事終えられている。
「オートロックだから安心。不審者は入って来れない」、と思い込むことで危機管理意識が薄れてしまうことが怖いのだ。
安全対策としては、「表札に父親のフルネームを書いておくことで、男性の部屋だと思わせる」とか、「洗濯物には男性用の下着を混ぜて干す」とかが、よく言われる方法で、実践している人も多い。
ここで、夜の安全対策として、とっておきの方法をひとつ紹介しよう。
「寝るときに、玄関(外側)に向けて黒っぽい(暗い色調の)傘を広げておく」というものである。
狭い玄関に外向きに傘を広げられると、容易にはタタメないし、うっかりぶつかればガリガリと物音がする。
それだけで合鍵やピッキングでの侵入を回避できる可能性がある。
もちろん、窓側には通用しない方法であるし、照明を点けっぱなしで寝る人には効果的ではない。
かつて、私が案内した物件には、こんなのもあった。
建物に到着すると「オートロック」であった。私は自信満々にお客様に説明した。「どうです、オートロックです。ここならご安心頂けますでしょう」
すると、お客様はこう言った。「でも、横っちょの壁に大きな空間がありますよ。ここからフリーパスで入れちゃうんですけど・・・」
たしかに、そこには「常にドアが外してある」というような空間があった。「オートロック」どころか「フリーエンター」である。
何も言わず次の物件に向かった・・・。
いくつか条件に合う物件をご案内して、その中に、マンションの入口が「オートロック」になっている物件があると、母親はたいていこう言う。「あら、○○ちゃん、オートロックよ。ここなら安全ね」、・・・ではなかった、「あんら、おったまげたナァ、ずどうドアだべさ。こんだらもったでぇじょうぶでねえけ」と喜ぶ。
だが、「オートロック」は本当に安全なのか。
答えは「NO」である。むしろ、「安全」だと思い込む心理にスキができる。
私は、100%、オートロックの建物に侵入できる。泥棒は既に「この手」を使っているだろうから、あえて公表する。
「オートロック」の仕組みに関しては、改めて説明するまでもないと思うので、ここでは省略する。
まず、一般的な方法としては、中から誰か出てくるのを待つ、というもの。
外から居住通路に入るには鍵や暗証番号が必要だが、中から出る時は単なる自動ドアだから、出てくる人とすれ違うように入ることができる。出てくる人は入ろうとする人に「あなた、ここの居住者ではないでしょう。入らないで下さい」とは言いにくいし言わない。
もうひとつ、これが高等テクニック(笑)
入口にあるインターフォンを使って堂々と進入する手口である。
どの部屋でもいいから適当に部屋番号を押す。できれば、郵便受けに名前が書いてある部屋を選ぶ。留守なら他の部屋番号を押してみる。その部屋の住人が居れば、「○○さ??ん、郵便局です。書留です」と言う。「○○さ??ん、宅急便です」のケースもあるが、ロビー脇に宅配ボックスが設置してあると、この手は使えない。ここで重要なのが名前である。名前を呼ばれることで、相手は「本当に郵便局員」だと信じこんでしまう。すぐに部屋の中からマンション玄関のドアを開錠してしまうので、これで建物内に進入することはできる。
「郵便局」だと言われた住人は、部屋のドアの内側でハンコを持って待機しているだろうし、「宅急便」だと言われたら、郷里からの「米やリンゴ」を思い浮かべてワクワクしながら待つだろう。だが、いつまで待っても来るはずはない。住人が居る部屋には用がないからだ(爆)。「おかしいわねえ」と思った頃にはひと仕事終えられている。
「オートロックだから安心。不審者は入って来れない」、と思い込むことで危機管理意識が薄れてしまうことが怖いのだ。
安全対策としては、「表札に父親のフルネームを書いておくことで、男性の部屋だと思わせる」とか、「洗濯物には男性用の下着を混ぜて干す」とかが、よく言われる方法で、実践している人も多い。
ここで、夜の安全対策として、とっておきの方法をひとつ紹介しよう。
「寝るときに、玄関(外側)に向けて黒っぽい(暗い色調の)傘を広げておく」というものである。
狭い玄関に外向きに傘を広げられると、容易にはタタメないし、うっかりぶつかればガリガリと物音がする。
それだけで合鍵やピッキングでの侵入を回避できる可能性がある。
もちろん、窓側には通用しない方法であるし、照明を点けっぱなしで寝る人には効果的ではない。
かつて、私が案内した物件には、こんなのもあった。
建物に到着すると「オートロック」であった。私は自信満々にお客様に説明した。「どうです、オートロックです。ここならご安心頂けますでしょう」
すると、お客様はこう言った。「でも、横っちょの壁に大きな空間がありますよ。ここからフリーパスで入れちゃうんですけど・・・」
たしかに、そこには「常にドアが外してある」というような空間があった。「オートロック」どころか「フリーエンター」である。
何も言わず次の物件に向かった・・・。
2004年03月02日
礼金、更新料の「な??ぜ?」
テレビの影響力は凄まじい。
旅番組でホテルを紹介すると、番組が終了しないうちに予約の電話が殺到し、1年以上先まで予約が埋まることもあるし、グルメ番組で紹介された店には行列ができる。
時として、我々不動産業者にも多大な影響が出る場合がある。
数年前、テレビ朝日の「ニュースステーション」で、「礼金、更新料」に関する特集を組んだ。
元々、テレビ朝日、とりわけ「ニュースステーション」は報道の姿勢が偏向している。さも、「我々は視聴者(一般市民)側の視点で物事を捉えていて、常に消費者の味方」、であるかの如きスタンスをとっていて、「報道のタレ流し」をすることもしばしばある。「所沢野菜ダイオキシン汚染報道」など、典型的な例だ。
特集は、「礼金、更新料は、払う必要の無いもの」という取り上げ方で、視ている側、とくに賃貸入居者にとっては都合のよい内容で、「そうだよなあ、そうだよ!よく言ってくれた!」と思わせるものであった。
特集の中で、いきなり街の不動産屋(2軒)にリポーターが入っていって、「すみません、何故、礼金とか更新料という制度があるのですか?」と尋ねるシーンがあった。
不動産屋は2軒とも、「さあ、昔からそうなってるからねえ」というような答え。なんの心の準備もなく、マイクとテレビカメラが入ってきて普段は考えたこともない事柄について質問されれば、無理も無いというものだ。おそらく、もっとたくさんの不動産屋を取材しているはずだし、正しく説明した不動産屋もいたのだろうが、番組の趣旨からすれば、その2軒の不動産屋のコメントは、「待ってました!」というものだから、他はカットされているに違いない。
「昔からそうなっているから・・・」という回答を得ることで、視聴者に「明確な根拠もなく払わせているカネである」と印象づけることができる。いろんな番組で、街の人や近所の人に意見を聞いたりしているが、集まった意見のうちどれを取り上げるか、どう編集するか、は制作者の意のままである。テレビで放映された(インタビューへの)回答者の中には、「私の言ったのはそんな意味じゃないのに・・・」と困惑する人もいるであろう。我々視聴者は、ゆめゆめ「それが全部」、と考えてはならない。
特集の後、久米 宏が、「私はねえ、どうも欲の深い大家と阿漕(アコギ)な不動産屋が結託して消費者から意味の無いカネを巻き上げようとしている、そうとしか思えないんですよねえ」と笑いながら、隣にいた朝日新聞論説委員に話を振っていたが、「愚かの極み」ともいえる暴言である。久米 宏に、ニュースを伝える資質は無い。与えられたソースについて「事実かどうか、正しいかどうか、自分の頭で先ず考える」ということをする人物ではないからだ。だから、「所沢野菜ダイオキシン汚染報道」訴訟も起こされるし、多くの政治家からも、しばしば番組内容を問題視される。
放送直後、うちに更新にみえたお客さんから10人以上連続で「更新料って払わなくてもいいんですよね」と聞かれた。驚異的な視聴率である(爆)
私はこう答える。
「はい、そのとおりです。六法全書のどこにも、払いなさい、とは書いてありません。
でも、一応、私の説明を聞いてから更新料を払うかどうか判断なさってください。
アパート経営もビジネスです。家主さんはアパートを建てる際に、いくらで貸すか(貸せるか)を先ず考えます。もちろん、定期、不定期に入ってくる礼金や更新料も計算に入っています。入居者の退去の際に、次の人に貸すためのリフォーム代もかかります。退去者より家主さんの負担の方が圧倒的に多いものです。もし、明日から法律が変わって、礼金、更新料は受け取ってはならない、となったら、家主さんは今の賃料のまま貸すことはできなくなります。それは、お分かりになりますよね。誰だって、赤字になってまでアパート経営なんてしません。賃料収入より、ローンや税金やリフォーム代や修繕管理費等といった支払総額の方が多くなるなら、駐車場にしていた方がマシなくらいですから。
もし、あなたが、更新料は払いたくない、と言うのであれば、私も無理にとは言いません。ですが、今回、値上をしなかった現在の家賃は見直さなければならなくなります。当然ですよね。
私はどちらでも結構です。どうなさいますか?」と。
お客さんは、100%、「なるほど、そういうことですか」と、納得して更新料を支払ってお帰りになる。
私自身、礼金や更新料が良い制度だとは思っていない。それどころか、終戦直後から残る「悪しき慣例」だと思っている。
終戦直後に、焼け野原となった街を、子供の手を引いた親子がトボトボ彷徨(さまよ)っていて、焼け残った家の主が、「どうしました?行くところが無いなら、幸いにうちは焼け残っていて、使ってない部屋もあるから、そこにお入りなさい」と声をかけ、「ありがとうございます。本当に助かります。ただ家賃を払うだけ、という訳にもいかないので、別に何がしか受け取ってください」、というのが礼金の始まりだったのであろうか。
別の見方をすれば、昔の人は心に余裕があった、とも言える。
更新料にしても、「引き続き住みます」と言ってくれる有り難い入居者から何故2年毎にカネを取るのか、理に適っていない。
礼金も更新料も、地域によって制度のあり方が違うので、法律として統一したり全廃するには時間もかかるし、クリアしなければならない問題もたくさんある。いずれにしろ、やがてはなくなるものであろう。
私に言わせれば、礼金、更新料よりもっと奇々怪々なものがある。
それは、「手数料」だ。その問題は、また、いずれ。
物事の表面だけを見て事の善悪を判断するなら、「浅はか」の謗(そし)りは免れない。マスコミにあっては尚のことだ。
3月末で、「ニュースステーション」のメインキャスターである久米 宏が降板する。非常に喜ばしいことだと思う。
旅番組でホテルを紹介すると、番組が終了しないうちに予約の電話が殺到し、1年以上先まで予約が埋まることもあるし、グルメ番組で紹介された店には行列ができる。
時として、我々不動産業者にも多大な影響が出る場合がある。
数年前、テレビ朝日の「ニュースステーション」で、「礼金、更新料」に関する特集を組んだ。
元々、テレビ朝日、とりわけ「ニュースステーション」は報道の姿勢が偏向している。さも、「我々は視聴者(一般市民)側の視点で物事を捉えていて、常に消費者の味方」、であるかの如きスタンスをとっていて、「報道のタレ流し」をすることもしばしばある。「所沢野菜ダイオキシン汚染報道」など、典型的な例だ。
特集は、「礼金、更新料は、払う必要の無いもの」という取り上げ方で、視ている側、とくに賃貸入居者にとっては都合のよい内容で、「そうだよなあ、そうだよ!よく言ってくれた!」と思わせるものであった。
特集の中で、いきなり街の不動産屋(2軒)にリポーターが入っていって、「すみません、何故、礼金とか更新料という制度があるのですか?」と尋ねるシーンがあった。
不動産屋は2軒とも、「さあ、昔からそうなってるからねえ」というような答え。なんの心の準備もなく、マイクとテレビカメラが入ってきて普段は考えたこともない事柄について質問されれば、無理も無いというものだ。おそらく、もっとたくさんの不動産屋を取材しているはずだし、正しく説明した不動産屋もいたのだろうが、番組の趣旨からすれば、その2軒の不動産屋のコメントは、「待ってました!」というものだから、他はカットされているに違いない。
「昔からそうなっているから・・・」という回答を得ることで、視聴者に「明確な根拠もなく払わせているカネである」と印象づけることができる。いろんな番組で、街の人や近所の人に意見を聞いたりしているが、集まった意見のうちどれを取り上げるか、どう編集するか、は制作者の意のままである。テレビで放映された(インタビューへの)回答者の中には、「私の言ったのはそんな意味じゃないのに・・・」と困惑する人もいるであろう。我々視聴者は、ゆめゆめ「それが全部」、と考えてはならない。
特集の後、久米 宏が、「私はねえ、どうも欲の深い大家と阿漕(アコギ)な不動産屋が結託して消費者から意味の無いカネを巻き上げようとしている、そうとしか思えないんですよねえ」と笑いながら、隣にいた朝日新聞論説委員に話を振っていたが、「愚かの極み」ともいえる暴言である。久米 宏に、ニュースを伝える資質は無い。与えられたソースについて「事実かどうか、正しいかどうか、自分の頭で先ず考える」ということをする人物ではないからだ。だから、「所沢野菜ダイオキシン汚染報道」訴訟も起こされるし、多くの政治家からも、しばしば番組内容を問題視される。
放送直後、うちに更新にみえたお客さんから10人以上連続で「更新料って払わなくてもいいんですよね」と聞かれた。驚異的な視聴率である(爆)
私はこう答える。
「はい、そのとおりです。六法全書のどこにも、払いなさい、とは書いてありません。
でも、一応、私の説明を聞いてから更新料を払うかどうか判断なさってください。
アパート経営もビジネスです。家主さんはアパートを建てる際に、いくらで貸すか(貸せるか)を先ず考えます。もちろん、定期、不定期に入ってくる礼金や更新料も計算に入っています。入居者の退去の際に、次の人に貸すためのリフォーム代もかかります。退去者より家主さんの負担の方が圧倒的に多いものです。もし、明日から法律が変わって、礼金、更新料は受け取ってはならない、となったら、家主さんは今の賃料のまま貸すことはできなくなります。それは、お分かりになりますよね。誰だって、赤字になってまでアパート経営なんてしません。賃料収入より、ローンや税金やリフォーム代や修繕管理費等といった支払総額の方が多くなるなら、駐車場にしていた方がマシなくらいですから。
もし、あなたが、更新料は払いたくない、と言うのであれば、私も無理にとは言いません。ですが、今回、値上をしなかった現在の家賃は見直さなければならなくなります。当然ですよね。
私はどちらでも結構です。どうなさいますか?」と。
お客さんは、100%、「なるほど、そういうことですか」と、納得して更新料を支払ってお帰りになる。
私自身、礼金や更新料が良い制度だとは思っていない。それどころか、終戦直後から残る「悪しき慣例」だと思っている。
終戦直後に、焼け野原となった街を、子供の手を引いた親子がトボトボ彷徨(さまよ)っていて、焼け残った家の主が、「どうしました?行くところが無いなら、幸いにうちは焼け残っていて、使ってない部屋もあるから、そこにお入りなさい」と声をかけ、「ありがとうございます。本当に助かります。ただ家賃を払うだけ、という訳にもいかないので、別に何がしか受け取ってください」、というのが礼金の始まりだったのであろうか。
別の見方をすれば、昔の人は心に余裕があった、とも言える。
更新料にしても、「引き続き住みます」と言ってくれる有り難い入居者から何故2年毎にカネを取るのか、理に適っていない。
礼金も更新料も、地域によって制度のあり方が違うので、法律として統一したり全廃するには時間もかかるし、クリアしなければならない問題もたくさんある。いずれにしろ、やがてはなくなるものであろう。
私に言わせれば、礼金、更新料よりもっと奇々怪々なものがある。
それは、「手数料」だ。その問題は、また、いずれ。
物事の表面だけを見て事の善悪を判断するなら、「浅はか」の謗(そし)りは免れない。マスコミにあっては尚のことだ。
3月末で、「ニュースステーション」のメインキャスターである久米 宏が降板する。非常に喜ばしいことだと思う。
2004年02月28日
これが「宅建試験」必勝法、その3
ゴールデンウィークを過ぎると、いよいよ宅建の受験勉強のスタートである。
前に、宅建試験は全部で50問の4択形式で、およそ35問正解すれば合格だと言ったが、3分野満遍なく均等に点を稼ごう、などとは考えないことだ。人には「得手不得手」があるからだ。
若干の多少はあるが、各分野ほぼ均等に出題されるのだから得意分野を2つ作ればよい。荒っぽい言い方だが、得意2分野でそれぞれ1〜2問ミスしても30問は稼げる。苦手分野は、4択のうち全部(1)を塗りつぶしても確率的には4つは正解となる。これに研修受講者加算の5点が加わったなら合格はたやすい。
「そんな無茶苦茶な」と思うかもしれないが、私のアドバイスで、「本来合格に届かない人」が何人も一発合格している。
あ、申し遅れましたが、私、某大手住宅メーカーの宅建講座の講師をしておりました。今までお話ししてきたことも、すべて経験に基づいておりますです、ハイ。
では、どの分野を得意分野にしたらよいか。間違いなく言えるのは、「業法」を捨てたら不合格、ということである。好き嫌いは別として、「業法」は普通に勉強してさえいれば誰がやってもほぼ満点が取れる。逆に言えば「業法」でポロポロ取りこぼしするようでは合格は覚束ない。
残り2分野でどちらを得意分野にするか・・・、私は「法令上の制限」をお勧めする。「民法」は充分理解したつもりでも、実際の試験になると混乱してしまうことが多いもの。出題の傾向も「法律ではどうなっているか」を聞くのではなく、「判例ではどうなったか(裁判所が法律をどう解釈して判決を下したか)」を聞いてくる。
「行列のできる法律相談所」という番組を思い出して頂きたい。4人の弁護士の見解が常に一致しているワケではない。ましてや、こっちは素人だ。「ンなこと知るか!そんな問題は司法試験で出せ!」と言いたい思いである。
私自身は、もう一つは「民法」を取った。私の理屈っぽい性格によく合っているからだ
テキストは8月末までに修了させて、9月からは「過去問」に取り組む。演習期間はおよそ1ヶ月半。
「過去問」をやる意味は、問題の出し方は変わっても、出題者の意図(何が分かっていて欲しいと考えるか)は変わらないから、「例題をたくさんこなすことで解法が自然に身に付く」ことにある。
問題集への書き込みは柔らかい芯の鉛筆を用いる。答え合わせをして、間違った問題の肩に×を付け、自分が正解だと思って番号に付けた○印はきれいに消しておく。解く時に、跡が付くほど強く印を付けてはいけない。
正解した問題は2度とやる必要は無い。ただし、解答の解説だけはきっちり読まなければならない。そこには、間違いやすい例や、解答を導き出す秘訣が分かりやすく書いてあるからだ。
ひと通り終えたら最初に戻り、×のついた問題だけを再度解いてみる。正解したら×を消し、また間違えたらもう1つ×を付け加える。同じ問題で×が4つも5つも付くことがある。×が無くなるまで、これを繰り返す。
ちなみに、私は税法(3問)は最初から捨てていて、本試験当日、30分早めに会場に入り、そこでテキストを見てその場で数字等を覚え、3問とも拾った。「民法」と「業法」は1問のミスで切り抜けた。
さて、最後に、本試験の際には、勉強と全く逆の分野順に解くこと。問題用紙の順番どおり「民法」からやっていって手間取ると、焦りから、せっかく記憶した事柄や数字を思い出せなくなってパニックに陥ることうけあいである。あくまで、「法令上の制限」、「業法」、「民法」の順で解くこと。問題用紙の順番どおり「民法」からやっていって最初につまずくとパニックになって勉強の成果など簡単に吹っ飛ぶ。
以上が、一番効率の良い勉強法、受験法、である。
改めて言う。私は、直前模試(本試験2週間前)で20点しか取れなかった生徒さんを、ラスト2週間、私の指示通りに勉強させて一発合格させている。それも1人、2人ではない。3人・・・だったかな
前に、宅建試験は全部で50問の4択形式で、およそ35問正解すれば合格だと言ったが、3分野満遍なく均等に点を稼ごう、などとは考えないことだ。人には「得手不得手」があるからだ。
若干の多少はあるが、各分野ほぼ均等に出題されるのだから得意分野を2つ作ればよい。荒っぽい言い方だが、得意2分野でそれぞれ1〜2問ミスしても30問は稼げる。苦手分野は、4択のうち全部(1)を塗りつぶしても確率的には4つは正解となる。これに研修受講者加算の5点が加わったなら合格はたやすい。
「そんな無茶苦茶な」と思うかもしれないが、私のアドバイスで、「本来合格に届かない人」が何人も一発合格している。
あ、申し遅れましたが、私、某大手住宅メーカーの宅建講座の講師をしておりました。今までお話ししてきたことも、すべて経験に基づいておりますです、ハイ。
では、どの分野を得意分野にしたらよいか。間違いなく言えるのは、「業法」を捨てたら不合格、ということである。好き嫌いは別として、「業法」は普通に勉強してさえいれば誰がやってもほぼ満点が取れる。逆に言えば「業法」でポロポロ取りこぼしするようでは合格は覚束ない。
残り2分野でどちらを得意分野にするか・・・、私は「法令上の制限」をお勧めする。「民法」は充分理解したつもりでも、実際の試験になると混乱してしまうことが多いもの。出題の傾向も「法律ではどうなっているか」を聞くのではなく、「判例ではどうなったか(裁判所が法律をどう解釈して判決を下したか)」を聞いてくる。
「行列のできる法律相談所」という番組を思い出して頂きたい。4人の弁護士の見解が常に一致しているワケではない。ましてや、こっちは素人だ。「ンなこと知るか!そんな問題は司法試験で出せ!」と言いたい思いである。
私自身は、もう一つは「民法」を取った。私の理屈っぽい性格によく合っているからだ
テキストは8月末までに修了させて、9月からは「過去問」に取り組む。演習期間はおよそ1ヶ月半。
「過去問」をやる意味は、問題の出し方は変わっても、出題者の意図(何が分かっていて欲しいと考えるか)は変わらないから、「例題をたくさんこなすことで解法が自然に身に付く」ことにある。
問題集への書き込みは柔らかい芯の鉛筆を用いる。答え合わせをして、間違った問題の肩に×を付け、自分が正解だと思って番号に付けた○印はきれいに消しておく。解く時に、跡が付くほど強く印を付けてはいけない。
正解した問題は2度とやる必要は無い。ただし、解答の解説だけはきっちり読まなければならない。そこには、間違いやすい例や、解答を導き出す秘訣が分かりやすく書いてあるからだ。
ひと通り終えたら最初に戻り、×のついた問題だけを再度解いてみる。正解したら×を消し、また間違えたらもう1つ×を付け加える。同じ問題で×が4つも5つも付くことがある。×が無くなるまで、これを繰り返す。
ちなみに、私は税法(3問)は最初から捨てていて、本試験当日、30分早めに会場に入り、そこでテキストを見てその場で数字等を覚え、3問とも拾った。「民法」と「業法」は1問のミスで切り抜けた。
さて、最後に、本試験の際には、勉強と全く逆の分野順に解くこと。問題用紙の順番どおり「民法」からやっていって手間取ると、焦りから、せっかく記憶した事柄や数字を思い出せなくなってパニックに陥ることうけあいである。あくまで、「法令上の制限」、「業法」、「民法」の順で解くこと。問題用紙の順番どおり「民法」からやっていって最初につまずくとパニックになって勉強の成果など簡単に吹っ飛ぶ。
以上が、一番効率の良い勉強法、受験法、である。
改めて言う。私は、直前模試(本試験2週間前)で20点しか取れなかった生徒さんを、ラスト2週間、私の指示通りに勉強させて一発合格させている。それも1人、2人ではない。3人・・・だったかな
2004年02月27日
これが「宅建試験」必勝法、その2
そもそも、宅建の試験というのは、どんな内容なのか。
大雑把に分けると、「権利の移動(民法)」「法令上の制限(建築基準法、国土利用計画法、等々)」「宅地建物取引業法」の3分野からなり、最近の本試験は分野ごとの問題数の配分が変わっているようだが、すべて法律の問題。合計50問で、4択形式だから、答えは目の前に書いてあることになる。年度によって違うが、業法の問題数が増えたことから従来の合格ライン(概ね35問)より若干多く正解しないと合格は覚束ないかも知れない。「な〜んだ、簡単じゃん」とお思いのアナタ。アナタは小学校の社会や理科のテストの形式を想像しているのであろう。例えば、「未成年者の権利についての記述で、次の中から正しいものはどれか」とか、「誤りはどれか」と聞いてきて、正解が確実に4つの例文中に入っているのに、どれも正しく、あるいは誤りに思えてくるからア〜ラ不思議、である。それでも、今のところ記述式にはなっていないので、早めの挑戦をお勧めしたい。資格試験というものは年を追って難しくなるものだから。
実際に本試験後に答え合わせをして、「あ、これも正解、これも正解」と、何問も続けて正解している感覚で、35問そこそこ、の正解数である。元巨人の江川 卓氏が「現在のようにローテーションを中4日とか5日とかキッチリ守ってると、今日も勝った、また今日も勝った、というくらいの感覚でやっと20勝ですよ」と言っていたのがよく分かる。
それと、よく「受験することを周りに隠している」人がいるが、それも間違い。誰彼なく公言して自分を追い込まなければならない。落ちたら恥をかく、それが嫌なら頑張ればよい。私は全友人に電話した。
さて、受験することで覚悟を決めたら、先ずテキスト選びである。実は、その段階で、落ちる人は落ちる、と言っても過言ではない。法律の勉強なんて、そもそも取っ付きが悪いもの。それをいかに分かり易く、覚え易く解説してあるかがカギなのだから、テキスト選びでツマズイたなら、のっけから合格に黄色信号が点る。
私がお奨めするのは東京リーガルマインド社(LEC)の「出る順」宅建のシリーズ。「出る順」とは、試験に出題される頻度が高い事柄から順番に書いてある、という意味で、3分野(3冊)に分かれている。このテキストは親しみ易く、非常に良くできている。あとは、過去問(例:過去20年間の本試験問題集)が必要で、厚いほど良い。最低限、これくらいは用意してもらいたい。稀に年の初頭に法律が変わることがあるので、買う時期は4月の下旬あたりが良いだろう。変わったばかりの法律から出題されることはあまりないので、去年までのテキストをそのまま使ってもさほど問題はない。
次に、いつから、どれくらいの時間、勉強したら良いか。
GW明け直後にスタートして、本試験までの間、毎日必ず2時間。必ず、である。続ける自信がなければ諦めてもらいたい。この、「毎日2時間」が守れるなら、合格の可能性はかなり高くなる。
「明日は予定で一杯だから、明日の分は明後日まとめて・・・」は不合格への第一歩。明日できない分は今日済ませなければならない。私も2度、徹夜を経験した。朝になって、子供がリビングに入ってきて、「お父さん、徹夜で勉強してたの?」と聞いてきて、「そうだよ」と背中を向けたまま事も無げに答える。これが教育になる(笑)。だが、落ちてしまったらサマにならない。「いつも偉そうなこと言いやがって、親父だって落ちたじゃねえか」になるから、正直、必死だった(爆)
学校では、1時間目「国語」、2時間目「算数」と科目を変えて気分転換を図るが、宅建は違う。勉強の順番を間違えても「アウト」となる。それは、どれも法律でありながら、主要3分野の勉強の質が異なることによる。「民法」は(理屈)であって、一度覚えたら忘れることはあまりない。「法令上の制限」は(記憶)だから初期に勉強すると忘れてしまう。「業法」は(理屈7割、記憶3割)だからほぼ中間。したがって、「民法」「業法」「法令上の制限」という順番で勉強しなければならない。1つの分野を全部終えてから次の分野に進むのが鉄則となる。科目を変えることで気分転換を図ってはならない。
さぞかし気が重くなってきたことだろう(超爆)
次回はいよいよ完結編である・・・・・たぶん。
大雑把に分けると、「権利の移動(民法)」「法令上の制限(建築基準法、国土利用計画法、等々)」「宅地建物取引業法」の3分野からなり、最近の本試験は分野ごとの問題数の配分が変わっているようだが、すべて法律の問題。合計50問で、4択形式だから、答えは目の前に書いてあることになる。年度によって違うが、業法の問題数が増えたことから従来の合格ライン(概ね35問)より若干多く正解しないと合格は覚束ないかも知れない。「な〜んだ、簡単じゃん」とお思いのアナタ。アナタは小学校の社会や理科のテストの形式を想像しているのであろう。例えば、「未成年者の権利についての記述で、次の中から正しいものはどれか」とか、「誤りはどれか」と聞いてきて、正解が確実に4つの例文中に入っているのに、どれも正しく、あるいは誤りに思えてくるからア〜ラ不思議、である。それでも、今のところ記述式にはなっていないので、早めの挑戦をお勧めしたい。資格試験というものは年を追って難しくなるものだから。
実際に本試験後に答え合わせをして、「あ、これも正解、これも正解」と、何問も続けて正解している感覚で、35問そこそこ、の正解数である。元巨人の江川 卓氏が「現在のようにローテーションを中4日とか5日とかキッチリ守ってると、今日も勝った、また今日も勝った、というくらいの感覚でやっと20勝ですよ」と言っていたのがよく分かる。
それと、よく「受験することを周りに隠している」人がいるが、それも間違い。誰彼なく公言して自分を追い込まなければならない。落ちたら恥をかく、それが嫌なら頑張ればよい。私は全友人に電話した。
さて、受験することで覚悟を決めたら、先ずテキスト選びである。実は、その段階で、落ちる人は落ちる、と言っても過言ではない。法律の勉強なんて、そもそも取っ付きが悪いもの。それをいかに分かり易く、覚え易く解説してあるかがカギなのだから、テキスト選びでツマズイたなら、のっけから合格に黄色信号が点る。
私がお奨めするのは東京リーガルマインド社(LEC)の「出る順」宅建のシリーズ。「出る順」とは、試験に出題される頻度が高い事柄から順番に書いてある、という意味で、3分野(3冊)に分かれている。このテキストは親しみ易く、非常に良くできている。あとは、過去問(例:過去20年間の本試験問題集)が必要で、厚いほど良い。最低限、これくらいは用意してもらいたい。稀に年の初頭に法律が変わることがあるので、買う時期は4月の下旬あたりが良いだろう。変わったばかりの法律から出題されることはあまりないので、去年までのテキストをそのまま使ってもさほど問題はない。
次に、いつから、どれくらいの時間、勉強したら良いか。
GW明け直後にスタートして、本試験までの間、毎日必ず2時間。必ず、である。続ける自信がなければ諦めてもらいたい。この、「毎日2時間」が守れるなら、合格の可能性はかなり高くなる。
「明日は予定で一杯だから、明日の分は明後日まとめて・・・」は不合格への第一歩。明日できない分は今日済ませなければならない。私も2度、徹夜を経験した。朝になって、子供がリビングに入ってきて、「お父さん、徹夜で勉強してたの?」と聞いてきて、「そうだよ」と背中を向けたまま事も無げに答える。これが教育になる(笑)。だが、落ちてしまったらサマにならない。「いつも偉そうなこと言いやがって、親父だって落ちたじゃねえか」になるから、正直、必死だった(爆)
学校では、1時間目「国語」、2時間目「算数」と科目を変えて気分転換を図るが、宅建は違う。勉強の順番を間違えても「アウト」となる。それは、どれも法律でありながら、主要3分野の勉強の質が異なることによる。「民法」は(理屈)であって、一度覚えたら忘れることはあまりない。「法令上の制限」は(記憶)だから初期に勉強すると忘れてしまう。「業法」は(理屈7割、記憶3割)だからほぼ中間。したがって、「民法」「業法」「法令上の制限」という順番で勉強しなければならない。1つの分野を全部終えてから次の分野に進むのが鉄則となる。科目を変えることで気分転換を図ってはならない。
さぞかし気が重くなってきたことだろう(超爆)
次回はいよいよ完結編である・・・・・たぶん。
家賃はこう値切れ
家賃の上手な値切り方、についてお話します。きっとお役に立ちます。
これからのお話は、私のオリジナルではありません。デール・カーネギーの著書「人を動かす」の中に書いてあって、初めて読んだ時には、まさに「我が意を得たり」の思いでした。一部引用しております。
私はこの本を、家と職場にそれぞれ置いています。何度も何度も読み返しています。私にとっては人生のバイブルです。ついでに、家と職場の両方に置いてある本がもうひとつあって、それは「鬼平犯科帳、全28巻」です。ヒマな時にはやはり何度も読み返しています。
で、本題に戻ります。
よく更新などで来店されるお客さんが、「うちの家賃は高いと思います。周りはどんどん値下げしているのに、安くならないのはおかしい。値下げするよう家主さんに言ってくれませんか」と、ズケズケと文句を言ったりします。
(ハイ、私もよく分かっております。高いです。でも、交渉などしません。少なくとも、高飛車なアンタの願いは聞きませんですよ)
不動産屋は、更新前に家主さんに連絡して「新賃料は如何いたしましょう」とお伺いをたてます。そうすると、たいていは「値上げしないまでも、同じでどうかしら」と言われます。その際に、私が元々「相場に適っている」と思っている場合は別として、更新時に値下げ要求される場合を予め考慮して、「値下げしてください、と言われるかもしれませんよ。その時は相談にのってくださいね」と家主さんに言っておきます。要するに、値下げの準備はできているのです。6ヶ国協議前の次官級交渉は済んでいることになります。あとは、入居者の「出方次第」です(爆)
悪徳不動産屋だって人間です。で、模範解答を(笑)
「いつもお世話になっております。お陰さまで毎日快適に暮らしております。家主さんもよくしてくださるし、他の入居者の方たちも皆さん良い方ばかりで、とても感謝しています。できることならいつまでも置いて頂きたいと思っていますが、不況で会社の経営状態も思わしくなく、給料も減ってしまって、今のお家賃のままですと引っ越さなければなりません。たいへん申し上げにくいことですが、少しでも値下げをして頂けたならこのままお世話になっていられるのですが・・・」
これでパーフェクトです。
家主さんの顔を立てることで、家主さんに「恩を売らせる」ことができます。体面より実を取ればよいのです。
今後、うちのお店のお客さんが更新にみえて、上記のように言ってくれたなら、私は必ずこう言います。
「アンタ、私のココログ、見たでしょ」
これからのお話は、私のオリジナルではありません。デール・カーネギーの著書「人を動かす」の中に書いてあって、初めて読んだ時には、まさに「我が意を得たり」の思いでした。一部引用しております。
私はこの本を、家と職場にそれぞれ置いています。何度も何度も読み返しています。私にとっては人生のバイブルです。ついでに、家と職場の両方に置いてある本がもうひとつあって、それは「鬼平犯科帳、全28巻」です。ヒマな時にはやはり何度も読み返しています。
で、本題に戻ります。
よく更新などで来店されるお客さんが、「うちの家賃は高いと思います。周りはどんどん値下げしているのに、安くならないのはおかしい。値下げするよう家主さんに言ってくれませんか」と、ズケズケと文句を言ったりします。
(ハイ、私もよく分かっております。高いです。でも、交渉などしません。少なくとも、高飛車なアンタの願いは聞きませんですよ)
不動産屋は、更新前に家主さんに連絡して「新賃料は如何いたしましょう」とお伺いをたてます。そうすると、たいていは「値上げしないまでも、同じでどうかしら」と言われます。その際に、私が元々「相場に適っている」と思っている場合は別として、更新時に値下げ要求される場合を予め考慮して、「値下げしてください、と言われるかもしれませんよ。その時は相談にのってくださいね」と家主さんに言っておきます。要するに、値下げの準備はできているのです。6ヶ国協議前の次官級交渉は済んでいることになります。あとは、入居者の「出方次第」です(爆)
悪徳不動産屋だって人間です。で、模範解答を(笑)
「いつもお世話になっております。お陰さまで毎日快適に暮らしております。家主さんもよくしてくださるし、他の入居者の方たちも皆さん良い方ばかりで、とても感謝しています。できることならいつまでも置いて頂きたいと思っていますが、不況で会社の経営状態も思わしくなく、給料も減ってしまって、今のお家賃のままですと引っ越さなければなりません。たいへん申し上げにくいことですが、少しでも値下げをして頂けたならこのままお世話になっていられるのですが・・・」
これでパーフェクトです。
家主さんの顔を立てることで、家主さんに「恩を売らせる」ことができます。体面より実を取ればよいのです。
今後、うちのお店のお客さんが更新にみえて、上記のように言ってくれたなら、私は必ずこう言います。
「アンタ、私のココログ、見たでしょ」
これが「宅建試験」必勝法、その1
毎年10月中旬に、年に1度の「宅地建物取引主任者資格試験」が行われる。
合格率は過去通算で12.9%程度。言い換えれば、100人受ければ87人は落っこちる、ということになる。
バブルの最盛期には30万人も受験した「人気資格」で、これは「大学入試センター試験」の受験者数に匹敵する。
現在は業法で、不動産会社の全正社員「5人に1人」は取引主任者でなければならない、ということになっている。実際に不動産業務に従事している人数に対し、ではなく、「社長以下、経理、総務、お茶くみのおばさんに至るまで」総て対象にして、である。事実上は営業社員の2人に1人くらいの数字になる。将来は更に「3人に1人」とかになりそうな気配で、そうなると営業マンのほぼ全員が主任者でなければならなくなる。
社員10人の会社に「専任の取引主任者」が2人だけいるとする。その主任者1人が退社するとなれば、会社はすぐに代わりの主任者を補充するか4人クビにするか選択を迫られることになる。これはかなり厳しい。
昔は「宅建主任」といえば、不動産屋だけに必要な資格と思われていたが、今はそうではない。信託銀行では社員全員が「宅建資格」を取らされるし、他の金融機関でも取ることを奨励している。商社やメーカーでも独自あるいは系列の不動産部を持っていたりして、部署によっては「資格」は不可欠となる。
必要なのは分かった。さて、問題はどうやって試験に合格するか、である(笑)
一番良いのは「教室」に通うことである。ただし、費用は最低でも20万。受かるかどうか保証の無い授業料に、この負担はキツイ。だが、教室に通うことには非常に大きなメリットが2つある。
1つは「習慣性」の問題。例えば、週3回、曜日が決まっていると、多少気がすすまなくてもお金を払っているから行くことになる。「自宅で独学」方式だと、よほど意志の強い人でなければ計画通りには進まない。もし、あなたが、ダイエットに何度も挑戦して成功していない人なら、「迷わず教室通い」をお勧めする(爆)
もう1つは、「無駄な勉強をしなくて済む」ということである。これが大きい。
では、「無駄な勉強」とはどういうものか。皆さんが「宅建試験」を受けようとする。まず向かうのは本屋だ。資格試験参考書コーナーにはブ厚いテキストが並んでいて、数冊お買い上げ、となる。家に帰って本を開いても、どこからどう手をつけてよいものやら途方に暮れることだろう。本に書かれているのは難しい法律用語と数字ばかり。たいていはここで最初の後悔が始まる。だが、あなたの苦難はまだ始まったばかりである(爆)
何の予備知識も無いと、全部習得しなければならないもの、と勘違いしてしまうが、実際に試験に必要なのは半分程度。教室では、「ここが大切」という部分だけを効率よく教えてくれる。この差がでかい。
ならば、教室に通わず、いや、出費を最低限に抑えてチャッカリ合格する方法はないものか・・・・。それがあるのだ。
私は、うちに部屋探しにみえたお客さんに「宅建受験」を勧めて、毎年何人かの合格者を出している。
この続きは次回に。なお、次回分は有料配信に・・・(ウソ)
合格率は過去通算で12.9%程度。言い換えれば、100人受ければ87人は落っこちる、ということになる。
バブルの最盛期には30万人も受験した「人気資格」で、これは「大学入試センター試験」の受験者数に匹敵する。
現在は業法で、不動産会社の全正社員「5人に1人」は取引主任者でなければならない、ということになっている。実際に不動産業務に従事している人数に対し、ではなく、「社長以下、経理、総務、お茶くみのおばさんに至るまで」総て対象にして、である。事実上は営業社員の2人に1人くらいの数字になる。将来は更に「3人に1人」とかになりそうな気配で、そうなると営業マンのほぼ全員が主任者でなければならなくなる。
社員10人の会社に「専任の取引主任者」が2人だけいるとする。その主任者1人が退社するとなれば、会社はすぐに代わりの主任者を補充するか4人クビにするか選択を迫られることになる。これはかなり厳しい。
昔は「宅建主任」といえば、不動産屋だけに必要な資格と思われていたが、今はそうではない。信託銀行では社員全員が「宅建資格」を取らされるし、他の金融機関でも取ることを奨励している。商社やメーカーでも独自あるいは系列の不動産部を持っていたりして、部署によっては「資格」は不可欠となる。
必要なのは分かった。さて、問題はどうやって試験に合格するか、である(笑)
一番良いのは「教室」に通うことである。ただし、費用は最低でも20万。受かるかどうか保証の無い授業料に、この負担はキツイ。だが、教室に通うことには非常に大きなメリットが2つある。
1つは「習慣性」の問題。例えば、週3回、曜日が決まっていると、多少気がすすまなくてもお金を払っているから行くことになる。「自宅で独学」方式だと、よほど意志の強い人でなければ計画通りには進まない。もし、あなたが、ダイエットに何度も挑戦して成功していない人なら、「迷わず教室通い」をお勧めする(爆)
もう1つは、「無駄な勉強をしなくて済む」ということである。これが大きい。
では、「無駄な勉強」とはどういうものか。皆さんが「宅建試験」を受けようとする。まず向かうのは本屋だ。資格試験参考書コーナーにはブ厚いテキストが並んでいて、数冊お買い上げ、となる。家に帰って本を開いても、どこからどう手をつけてよいものやら途方に暮れることだろう。本に書かれているのは難しい法律用語と数字ばかり。たいていはここで最初の後悔が始まる。だが、あなたの苦難はまだ始まったばかりである(爆)
何の予備知識も無いと、全部習得しなければならないもの、と勘違いしてしまうが、実際に試験に必要なのは半分程度。教室では、「ここが大切」という部分だけを効率よく教えてくれる。この差がでかい。
ならば、教室に通わず、いや、出費を最低限に抑えてチャッカリ合格する方法はないものか・・・・。それがあるのだ。
私は、うちに部屋探しにみえたお客さんに「宅建受験」を勧めて、毎年何人かの合格者を出している。
この続きは次回に。なお、次回分は有料配信に・・・(ウソ)
2004年02月26日
お客さんの良し悪しは・・・
例えば、1人で営業している不動産屋に2組のお客さんが同時に入ってきたとします。
お客さんのご希望条件と予算を聞いて、片方が30万くらいの貸家を探していて、片方が3万迄の風呂無しアパートを探しているとします。たしかに、決まれば「30万」の方が有り難いのですが、お客さんの良し悪しは、予算では決まりません。
ご承知のように、不動産屋は「決まってナンボ」の商売で、何件ご案内しようが、決まらなければ一銭にもなりませんし、請求することもできません。もし、予算30万のお客さんが、「庭にはテニスコートとプールがあってえ、芝生が植わっててえ、ゴルフの練習もできてえ、リビングは50畳くらいあってえ・・・」などと言って譲らなければ、「やるだけ無駄」なのです。あるワケないからです。これは大げさな例え話ですが、このテのお客さんは結構います。というか、程度の差はあれ、実は殆どがこのテです(爆)
逆に、予算3万のお客さんに、「有ることは有るけど、古くなるよ。駅から離れてるよ。日当たり良くないよ」と言って、「あ、分かっていますから大丈夫です」と返事がかえってきたなら、それは「良いお客様」です。1万5千円の手数料にはなるのですから。
私は「自分の予算だと、どんな部屋が借りられるか」を正しく認識していてくださるお客さんが、「良いお客さん」だと思っています。
間違っても、予算の多少では決まらないのです。
お客さんのご希望条件と予算を聞いて、片方が30万くらいの貸家を探していて、片方が3万迄の風呂無しアパートを探しているとします。たしかに、決まれば「30万」の方が有り難いのですが、お客さんの良し悪しは、予算では決まりません。
ご承知のように、不動産屋は「決まってナンボ」の商売で、何件ご案内しようが、決まらなければ一銭にもなりませんし、請求することもできません。もし、予算30万のお客さんが、「庭にはテニスコートとプールがあってえ、芝生が植わっててえ、ゴルフの練習もできてえ、リビングは50畳くらいあってえ・・・」などと言って譲らなければ、「やるだけ無駄」なのです。あるワケないからです。これは大げさな例え話ですが、このテのお客さんは結構います。というか、程度の差はあれ、実は殆どがこのテです(爆)
逆に、予算3万のお客さんに、「有ることは有るけど、古くなるよ。駅から離れてるよ。日当たり良くないよ」と言って、「あ、分かっていますから大丈夫です」と返事がかえってきたなら、それは「良いお客様」です。1万5千円の手数料にはなるのですから。
私は「自分の予算だと、どんな部屋が借りられるか」を正しく認識していてくださるお客さんが、「良いお客さん」だと思っています。
間違っても、予算の多少では決まらないのです。
2004年02月24日
アンタに「居住権」は無い!
「殺してやる!」その2、に行く前に・・・
貸室賃貸借のトラブルに関連してよく使われる言葉に「居住権」という単語があります。
これが実に曖昧な法律用語でして・・・、不動産屋を困らせます(笑)
実際には、家賃をちゃんと払っていて、近隣と仲良く平穏に生活している人達がこの言葉を使うことはまずありません。何故なら、もめごとを起こしていない人には不必要な言葉だからです。
家賃の滞納など、債務の不履行があって、お部屋を追い出されそうになると頻繁に使われるようになる言葉なのです。
「家賃が滞っているから明け渡してもらいたい」、「嫌だね、出て行かないよ。俺には居住権があるはずだ」てな具合です。
法的には、一度居住してしまうと、よほどのことがない限り「出て行け」とは言えません。借りている側が圧倒的に優位なのです。そう、「居住権」はあらゆる債務不履行を吹き飛ばすほどの強い権利なのです。
でも、ちょっと考えてみてください。あなたがラーメン屋に入って、ラーメンを食べ終わった後、「オヤジ、悪いけどカネ持ってないからラーメン代払えないよ」と言ったらどうなるでしょう。たかだか500円のラーメン一杯でも、無銭飲食で警察に突き出されることでしょう。なのに、何十万も滞納して何の誠意も見せないのに「居住権」が認められる、そんな馬鹿な話はありません。裁判所は赦(ゆる)しても私は赦しません(爆)
私は、「馬鹿の一つ覚え」のごとく「居住権」を主張する滞納者には、いつもこう怒鳴りつけています。
「居住権なんてものは家賃をきちんと払っている者だけが主張できるものであって、払ってないアンタに居住権なんか無い!当たり前だろ!馬鹿なこと言ってんじゃないよ!」、と。
これ、当社管理物件の全入居者の約5%が該当者です、ああ、ヤダヤダ・・・。
貸室賃貸借のトラブルに関連してよく使われる言葉に「居住権」という単語があります。
これが実に曖昧な法律用語でして・・・、不動産屋を困らせます(笑)
実際には、家賃をちゃんと払っていて、近隣と仲良く平穏に生活している人達がこの言葉を使うことはまずありません。何故なら、もめごとを起こしていない人には不必要な言葉だからです。
家賃の滞納など、債務の不履行があって、お部屋を追い出されそうになると頻繁に使われるようになる言葉なのです。
「家賃が滞っているから明け渡してもらいたい」、「嫌だね、出て行かないよ。俺には居住権があるはずだ」てな具合です。
法的には、一度居住してしまうと、よほどのことがない限り「出て行け」とは言えません。借りている側が圧倒的に優位なのです。そう、「居住権」はあらゆる債務不履行を吹き飛ばすほどの強い権利なのです。
でも、ちょっと考えてみてください。あなたがラーメン屋に入って、ラーメンを食べ終わった後、「オヤジ、悪いけどカネ持ってないからラーメン代払えないよ」と言ったらどうなるでしょう。たかだか500円のラーメン一杯でも、無銭飲食で警察に突き出されることでしょう。なのに、何十万も滞納して何の誠意も見せないのに「居住権」が認められる、そんな馬鹿な話はありません。裁判所は赦(ゆる)しても私は赦しません(爆)
私は、「馬鹿の一つ覚え」のごとく「居住権」を主張する滞納者には、いつもこう怒鳴りつけています。
「居住権なんてものは家賃をきちんと払っている者だけが主張できるものであって、払ってないアンタに居住権なんか無い!当たり前だろ!馬鹿なこと言ってんじゃないよ!」、と。
これ、当社管理物件の全入居者の約5%が該当者です、ああ、ヤダヤダ・・・。
2004年02月21日
保証人はアテにならない
お部屋を借りるときには連帯保証人が必要なのはご存知のとおりですが、私はそんなもの全く信用していません。
契約者本人が総てですから。
だいたい、自分の部屋代を何ヶ月も溜めておいて、何度連絡をくれるように頼んでも知らん顔しているような人間の保証人が、「ご迷惑をおかけしてすみません。すぐ本人に確認して責任もってお支払いします」などと言うわけがないのです。原則として数ヶ月間は本人に請求していますが、これはいよいよもってダメだ、と、保証人に連絡すると、まず「知らねえよ、本人に言ってくれよ。俺はただ頼まれて保証人になっただけなんだから」で、おしまい。実の親子でも、です。次いで多いのが、「すみませんねえ、私も(カネが)ないもんで・・・(払えません)」という言い訳。まるで「詐欺」です。ハナから責任取る気などないのに連帯保証人承諾書だの印鑑証明だの出しているんだから。
トラブルは家賃だけではありません。敷金の精算にも保証人が関係してくる場合があります。
だから、うちの場合は、本人が堅ければ、逆に保証人の内容がイマイチでもOKです。最近は、眼力が外れたことはありません。家主さんが渋っても、「私の見た目では、本人はまず大丈夫ですよ」と言うと、大抵は審査が通ります。
でも、人は変わります。え?この人がこんなこと言うようになっちゃったの?なんてこともよく起こります。まわりがつまらない知恵をつけるからなんでしょう。「水は低きに流れる」とはよく言ったものです。
いつか、本当に有ったトラブルの数々にもふれてみたいと思います。トラブル、というより、ほとんど犯罪と言えるようなものもあって、笑えない話ばかりです。
契約者本人が総てですから。
だいたい、自分の部屋代を何ヶ月も溜めておいて、何度連絡をくれるように頼んでも知らん顔しているような人間の保証人が、「ご迷惑をおかけしてすみません。すぐ本人に確認して責任もってお支払いします」などと言うわけがないのです。原則として数ヶ月間は本人に請求していますが、これはいよいよもってダメだ、と、保証人に連絡すると、まず「知らねえよ、本人に言ってくれよ。俺はただ頼まれて保証人になっただけなんだから」で、おしまい。実の親子でも、です。次いで多いのが、「すみませんねえ、私も(カネが)ないもんで・・・(払えません)」という言い訳。まるで「詐欺」です。ハナから責任取る気などないのに連帯保証人承諾書だの印鑑証明だの出しているんだから。
トラブルは家賃だけではありません。敷金の精算にも保証人が関係してくる場合があります。
だから、うちの場合は、本人が堅ければ、逆に保証人の内容がイマイチでもOKです。最近は、眼力が外れたことはありません。家主さんが渋っても、「私の見た目では、本人はまず大丈夫ですよ」と言うと、大抵は審査が通ります。
でも、人は変わります。え?この人がこんなこと言うようになっちゃったの?なんてこともよく起こります。まわりがつまらない知恵をつけるからなんでしょう。「水は低きに流れる」とはよく言ったものです。
いつか、本当に有ったトラブルの数々にもふれてみたいと思います。トラブル、というより、ほとんど犯罪と言えるようなものもあって、笑えない話ばかりです。