そのうちの一組の老夫婦のご主人が「相談がある」とやって来た。
「今まで日本の暑さを我慢してきたけど、最近は家内が膝を痛めているんで外出することが少なくなってきたから、夏場にエアコンが無いのは辛い。家内に我慢をさせるのは忍びないんでエアコンを付けてやりたいんだけど、いい電気屋さんを紹介して欲しい」、とのこと。
エアコンを安く買うだけならビックカメラのような量販店で用は足りるのだが、そうはいかない事情があった。
キャッシュで買うだけのおカネは無く、クレジットも組めないのだ。
そこで、本人の目の前で知り合いの電気屋さんに電話すると、答えは分かっていた事ではあるが、アッサリ「ああ、いいよ、うちは支払いなら待てるから大丈夫だよ」、との返事。
それを話すと喜んで帰っていったのだが・・・、翌日また来て言うには、「家内が、私が無理強いしたに違いない、と心配して、『自分は我慢できるから断ってきてくれ』と言うんですよ」とのこと。
「本当に私も電気屋さんも大丈夫だから心配しなくていいよ」と伝えると、「じゃあ、もう一回家内に話してみます」と帰っていった。
翌日、今度は奥さんを連れてきたのだが、奥さんは二言三言私と言葉を交わすと、直ぐ店を出て行った。外まで送ったご主人が戻ってきて言うには、「家内は(無理強いして迷惑を掛けていると)私を疑ってましたけど、あなたのお顔を見て安心して帰って行きました。有り難う」とのことで、どうやら自分の目で確かめに来たらしい(*^^)v
機種も決まり、電気屋さんには3回の分割払いで了解してもらったが、残りの2回分は本人に内緒で私が一括で支払うつもりである。
この老夫婦に限って「無いこと」とは思うが、万一のことがあれば私が弁償することになるし、そうなれば「先か後かの話」になるだけだから、先に支払って後から私が(電気屋さんから)回収すれば良い。そのほうが電気屋さんだって安心できるし、私の信用にも繋がる。
仮に回収できなければ「自分に人を見る目が無かった」と諦めるしかない。赦せないほどの額でもない。
「人様に迷惑を掛けないよう気遣いながら日本社会で生きている在日老夫婦の奥さんが、快適に日本の夏を暮らせるお手伝い」くらいはしても良いではないか、・・・とまあ、自分に言い聞かせている


