先ずはこちらをご覧頂きたい。
日本の
「借金時計」というものである。
政治家や高級官僚なら、一度は目にしたことはあるだろうが、私もこれを見て、天文学的数字とも言える「国の借金」と「景気」について考えてみた。
これはまさに「素人考え」の極みであるが、自分では「一理ある」と思っている。
さて、思えば、バブル期の「国民総中流意識」は、どこへ行ってしまったのだろうか。
日本では、一部の大企業を除いては依然として不況から脱していないようだ。そもそも不況とはどういうものなのか。ご存知の通り、「おカネが社会で廻らない状態」である。
一説に拠れば日本人の総金融資産は1400兆円と言われている。国家予算が82兆円ということだから、単純に計算すれば、国家予算の約17年分に相当することになる。
国債による借金も700兆円あるが、これだけの蓄えがあるのに何故不況なのか。
これは世界的に見ても例をみないことではないか。モノもカネも無い国ならいざ知らず、
旅行に行っても外食をしても
デパートに行っても、「有る所には有るもの」、と私なんかいつも思ってしまう。国民は、「持ってはいても遣わないだけ」なのだと思う。
では、何故遣わないのか。その理由は主に二つだろう。
一つは、「すでに欲しいものはだいたい持っていて、とり立てて今すぐ買いたいものが無い」、ということ。だから
遣わない。
もう一つは、「老後の不安」、である。年金問題のゴタゴタを見ても分かるように、国民は政治家や役人の言う将来の
ビジョンというものを全く信用していない。だから、蓄えたカネを遣ってしまう訳にはいかないのだ。こちらは「
遣えない」、である。
しかも、大半の貯蓄は極めて一部の富裕層に偏っているし、遣うとしても極めて限られた用途に対して遣うから、特定の一部の大企業が潤うだけに留まってしまう。これではカネが廻らないから景気は良くならない。
ならばどうしたら良いか・・・。強制的に遣わざるを得なくしてやるしかない。
具体的には税金、それも「相続税」をイジってやるのが一番だと思う。
現金や株券、
証券という遺産の相続に対して高率の課税をしてやるのだ。
考え方としては、「生きてる時に遣わなかったのだから、そのカネは不要だったんでしょ」、ということだ。そうなると、カネをモノに替えようとしておカネが廻るか、公に把握されない箪笥預金になるか、であろう。それで金融資産のたった10%しか世の中に出廻らなくても、140兆円は動くことになる。この消費税だけでも7兆円である。
「そんなことをすれば国民の猛反発を食らう」、と言う人もいるだろうが、財産の無い人には影響が無いし、痛みを感じさせずに、あるいは有無を言わせず「取りやすいところから無理やり奪っていく」のは、元々政治家や役人の得意技ではないか。ことに、難しい官吏登用試験にパスした優秀な官僚たちにとっては容易なことだろう。国民が納得できる法案を考えるのが政治家や役人の仕事であって、「できない」とは言わせない。
一方、庶民が苦しい生活を強いられている中で、政治家や高級官僚には全く危機感が見られないのはどうしたことか。こちらも理由は二つしか考えられない。所詮は自分のカネ(借金)ではないことと、ハナから返すつもりが無い、ということである。政治家や高級官僚は、冒頭の「借金
時計」を見ても、きっと何も感じていないに違いない。不況により税収は減っているのに、バラ撒き外交は相変わらずだし、国民の為にでなく自分たちの為にとんでもない無駄使いをしている。一般家庭なら、ご主人がリストラに遭ったりして一家の収入が減れば、当然に節約や倹約により支出を抑える工夫や努力をするものなのだが、どうも見ていると、声を上げにくい生活弱者にばかり皺寄せが行っているように思えてならない。国民はもういいかげん、選挙の度に「同じ政党、同じ人」に投票するのは考え直した方がいいように思う。
さて、金融資産も1400兆円あるが、国の借金も約800兆円あって今も爆発的に増え続けている。にも拘わらず、特殊法人や役人は税金をドブに捨てるかのように遣っている。無駄なODAも後を絶たない。郵便貯金や簡保なども合わせて360兆円も集めていて、預金者には利息を付けるが、利息を取れる相手に融資してはいない。ほとんどが特殊法人などの「不良債権」集団に貸し出して遣わせている。これはもう還らないカネである。ではあっても、無知な国民は「郵便局なら安心」、と毎日預金をしにやって来る。
このまま行けば「平成の徳政令」(国の借金チャラ)も無いとは言えないだろう。
借金には返済期限というものが必ずある。期限が来ても返せなければ、企業や個人は破産するが国はそんな訳にはいかない。ならばどうするか、通貨の発行権を持っている国は、必要なだけ万札を印刷し発行して返済するしかない。聞くところに拠れば、通貨の流通量はとくに憲法や法律で決まっている訳ではない、とか。いよいよもって国債の償還等に困れば、政府はやりかねない。専門家はきっと、「通貨の発行量を増やせばインフレになる」、と言うだろうが、どんなに通貨がダブついても今の日本ではインフレの心配はないと思う。国民が老後に不安を持っている限り、ダブついたカネは全部蓄えに廻るだけのことだ。国債の償還分は一旦現金で返しておいて、それから回収すれば良い。そのためにも、「相続税」をいじるのである。
また、国債の大口引き受け手である
銀行や企業には必ずしも現金を用意して返す必要は無いから、言ってみれば数字の移動だけで済んでしまう。だがそれは、返済したのではなく、実質的に「借金を踏み倒した」のと同じことではある。
だいたい政治家や高級官僚が私腹を肥やすことしか考えていないのが諸悪の根源であって、「たまには自分の為ではなく国民の為に頭を使えよ」、と言いたいものである。
元々、国が、国民の金融資産を有効に
投資活用していさえすれば、国家予算くらいはその利益で賄えるハズである。それを、将来の天下り先確保のための特殊法人ばかりに投資しているからいつまで経っても赤字国債を発行することになる。
繰り返すが、景気回復には「相続税の高率課税」が一番有効であり、国の借金は今のままいけば策を弄して「棒引き」するより方法は無くなる、と考える。政治家や役人は、やはりハナから返す気がないか、よほどの馬鹿か、あるいはその両方なのだろう。税金から碌を食み、やっていることは泥棒か詐欺師と同じである。国民はいいようにコケにされているのだ。不動産の
賃貸に例えるなら、「あちこちから借金をしまくり自分の好きなモノにはカネを浪費していながら何年も家賃を滞納して、そのうち家主が諦めるのを待っているような悪質入居者」、と何ら変わらないだろう。
私の主張は「パリコレ」でモデルが着ているニューモードと同じであって、「とてもそのまま着て街には出られない」としても、「エキスだけ取り入れて使うことは出来る」、くらいに考えている。皆さんのお考えやご提案を伺えたら、と思う。