2011年03月21日

よくぞ当社の管理物件に申し込みを

ある同業者から当社の入居者募集物件に問い合わせがあった。

「ご自宅が福島で、今回の地震で被災した方が直ぐ入居できる部屋を探しています。ライフライン(電気、ガス、水道)が復旧するまでの短期なんですが、そちらのサン◎イツBはお借りできますか?」とのこと。家は津波の被害こそ受けていないが家具は倒れ、食器やガラスなどが割れて飛び散っていて、とても手が付けられない。それで、兄が住む多摩郊外の町で物件を探していて、ライフライン復旧までの一時避難を決意なさったようだ。

家主さんに伺うと、思っていたとおり「そんな状況なら当然に協力して差し上げなくちゃならんでしょう」と快諾。だが、お客さんは小さなお子さん2人とご両親、という5人家族で、サン◎イツBは2DK。現在202と101が空室なのだが、その家族構成なら101のほうが良く、ご本人も101を希望しているが、101は空いたばかりでリフォーム業者が壁紙や床を剥がしている。

お客さんは「家具など何も無いし、入居してからの工事になってもかまいません。工事する間は兄の家に行ってますので」と仰るが、そういうワケにもいかない。数ヶ月の入居の間の一週間も他にいてもらうことになるのは大変だし。

202は既にリフォームは完了しているので、家主さんや仲介業者と相談し、とりあえず202に入ってもらい、101のリフォームが完了したら移動して頂くことでお客さんにも了解して頂いた。ややこしくなるので家財保険にも加入してもらわないことにした。

夕方、家主さんの娘さんから私に電話が入った。

「国難とも言える事態なので、うちは家賃だけでかまいませんから、出来る限りのことをして差し上げてください」と・・・。涙が出た。

通常、礼金1、敷金1の物件である。客付業者とは仲が良いが、それでも「オタクも仲介料を放棄しなさいよ」とは言えない。悩んでいたら、担当者から電話が入ったので「どうするか」訊いてみた。

すると、「本社からの指示もあって、現状では何か適当な電気製品を贈ることになると思います」とのこと。それで私も腹が決まった。

契約が完了したら家主さんから当社に家賃の1ヶ月分相当の広告代が頂けるから、当社はそれを辞退することにしよう、と。つまり、礼金0、敷金1で契約すればいいことになる。所属している都宅協にも提案しているが、まだ回答も結論も指示も出ていないから、それぞれの判断で協力することになる。なるだけなら、全国の全宅や全日の会員不動産会社が足並みを揃えて仲介料を放棄し、家主さんにもご協力を要請して礼金0、敷金0で入居して頂けると良いのだが、それぞれに事情もあるものだろうから強請はできない。何度も言うが「それぞれが出来る範囲で出来ることをする」ということに尽きる。

べつに「向こうも放棄するならこっちも」と同業者の出方を窺っていたワケではない。先走って善人ぶることになるのが不本意なのだ。

敷金も一旦1ヶ月分預かるが、全額返金することになるだろう。

正直、こんなに早く当社の管理物件に被災者から問い合わせが入るとは思っていなかったが、よくぞ当社の管理物件に問い合わせてくださったもの、と思う。これも何かのご縁だろう。

それにしても協会の動きは遅い。3日前の金曜日に「寄付金を集める」とのFAXが流れてきたのみだ。もう寄付は(とりあえず)済ませている。もちろん被災地にとって現金が一番有り難いものだろうが、寄付なら誰でも出来る。「業界としてどんな貢献が出来るか」が大切であって、そういう発想が出来ないなら今の執行部は無能である。


現状で被災者の方からそう何件も問い合わせが入るとは思わないが、当面は当社独自の判断で「被災者からの申込みについては手数料放棄、或いは広告代辞退」という方法で対応していこうと思う。
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2011年03月09日

ある留学生からの問い合わせ

当社で入居者を募集している「高幡不動」駅徒歩9分の2DKの物件に、留学生から問い合わせがあった。アットホームWEB(ネット広告媒体)経由で当社に反響のメールが送られてきて、そこに記してある「お客様の希望連絡方法」、今回は電話番号の記載がなくメール(フリーメールのアドレス)だったのでメールで返信をした。

おそらくは本人が書いた文章でなく、日本人の友人が書いたと思われる難しい言い回しの文章が書かれていて、「留学生でも入居可能ですか?」とある。他の部屋には留学生も住んでいるし、もちろん、原則的に留学生でもOKなのだが、国による。国籍の記入はなく、名前はカタカナで書かれていて、韓国人だか中国人だか台湾人だか、ひょっとするとシンガポールやマレーシアの可能性もあった。

家主さんに先にお伺いをすると、中国人以外ならOKとの結論に。この仕事をしていると、外国人を差別するワケでなく、もう中国人には貸したくない、と思わされる出来事によく当たる。中国人にも「良い人」はいるだろうが、確率は極めて低い。入れてみなければ解からないから、家主さんも管理会社も危ない橋は渡りたくない。

以前も書いたが「日本人にも悪い人はいる」「中国人にも良い人はいる」それくらいの確率(比率)なのだ。これを読んで、私の発言が「差別だ」と言う中国人がいたなら、「あなたがたの一人ひとりが、日本にいて『自分は中国を代表している』という意識を先ず持ちなさい。中国人の誰かが日本人に迷惑をかけ、中国人の何人かが同じように日本の慣習では有り得ない行動をとれば、『中国人は皆そう』と思われて、日本にいる同胞に迷惑が及ぶことになります。自分たちの生活態度から改めてください」としか言いようが無い。

で、まさかに、いきなり「国籍はどこですか?」とは訊けないし、入居中で中は見られないから、物件の間取り図と、外観と室内の写真6枚を添付ファイルで送り、詳しい説明も書き添えておいた。

すると、返信が来た。最初のメールと違って片言の日本語だった。

「洋室を通らないと和室には入れないですか」とある。

???、である。

物件は振り分けタイプ(居室が横に並んでいる造り)なんだし、一人で暮らすなら「一つの部屋を通過しないと別の部屋に行けない」造りでも問題ないハズである。今度のメールには名前が漢字で書かれていて、その字で中国人の可能性が高くなったので「はは〜ん、ルームシェアする気だな」と直ぐ解かった。中国人であれば何人で使うか分かったものではない。正直、怖くて貸せるものではない。

中が見られないのに「物件を見たい」とも書かれている。不親切だと言われても、外観だけしか見られないなら自分で見てきてほしいと思う。片道30分もかけて、「はい、ここですよ」と教える外観だけの案内には行けない。相手が地理不案内だとしても、そこまでは出来ない。だいいち、審査が通りそうもない客なんだから。

メールで「お一人で暮らすなら、洋室を通らないと和室には入れなくても大丈夫ではありませんか?」「この物件は外国人でもOKですが、中国の方は以前にトラブルを起こしているのでお貸しできません。中国の方でしょうか?」と訊くと、「友だちと住むつもりでした。私は中国人なのでダメですね。すみませんでした」との返信。

本人はさほど悪い人ではなかったのかも知れないが、「最初からルームシェアするつもりだった」ことを隠していたのも印象が悪い。

これで、その留学生の日本に対する印象が悪くなったとしても、日本における中国人の現実を解かってもらいたいと思う。「友好」だけで外交や国家間の付き合いが成り立つ、なんてのは幻想であろう。

私は、基本的には外国の方たちと仲良くしたい。困っている人が目の前にいたなら、それがどこの国の人でも手を差し伸べる。だが、部屋探しは私のビジネスだから、予測されるリスクは回避したい。
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2011年02月28日

「ネットでの反響」考察

最近は、ネットに広告を出していると、エンドユーザーからメールで直接に問い合わせが入ることがある。

「間取図や写真はありませんか?」
「お風呂は追い炊きできますか?」
「環境についてもっと知りたいのですが」
「いつから入居できますか?」
「中は見られますか?」
「他にもこれくらいの部屋はありますか?」

等々いろいろ質問内容が書かれている。ネットでの問い合わせは時にガセネタであることもあるが、先ずは「ちゃんとした問い合わせ」と判断して、なるだけ丁寧に早く返信するように心掛けている。

メールに質問として書かれてなくても、こんな情報もあったほうがいいかな、と思える事柄など先回りして詳しく書くし、添付ファイルで何枚も写真を送るのだが、圧倒的に返信が来ないほうが多い。

お礼の一言でもメールが来ればイタズラでないと分かるし、人柄も偲ばれて「何かと便宜を図ってあげたい」とも思うのだが・・・。

ネットで問い合わせをして不動産屋から返信が来たら「一往復」というのでなく、「資料届きました。有り難うございました」と返信するだけで、申し込みが入ったなら、頼まれなくても「条件交渉してあげよう」と不動産屋は(少なくとも私は)考えるものだが。

それと、そりゃあ不動産屋に個人情報など簡単に教えたくない、という気持ちは解からないでもないが、フリーメールのアドレスで問い合わせてきたりすると、なんだかテンションが下がる。自分が何かの被害に遭いたくない、ということだろうけど、こっちは商号も身元も割れている。ネット社会はそういうもの、かも知れないが、私個人はそういうお客さんはあまり相手にしたくない。

顔が見えないお客さんにメールで物件の説明を丁寧にして、添付ファイルで何枚も写真を送って「何の反応も無い」のは、実際に来店して頂いて何件も案内して決まらないのよりもっと疲れるものだ。

物件の問い合わせをしてきた時から(ある意味)審査は始まっているし、問い合わせの遣り取りの内容次第で有利な条件が得られることもある。ちょっとした心配りだけで年間数万も得することだってあるのだが、そういうことに全く気付かないお客さんは多い。

posted by poohpapa at 07:30| Comment(2) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月26日

昨日の疑問が解けた

昨日朝イチでA不動産に出向き、どんな経緯だったか聞いてきた。

もう4年も前の話だったので、伺っている時にはハッキリしたことは分からなかったのだが、お昼前に社長から電話があった。

「思い出したよ。そのお客さん、うちの裏にある古いアパート(S不動産の管理)を紹介して契約してもらったんだけど、犬を飼ってることを隠してて、他の住人からクレームが来て、S不動産からうちが叱られたんだよ。それでうちから注意したら『従兄弟に預かってもらうことになったから』とウソついてて、1ヶ月もしないうちにまた住人からクレームが来て発覚しちゃったんだよ。しょうがなくてうちが追い出しをやったんだけど、だからうちには来れないんだよ。今住んでるところはうちが紹介した部屋じゃないよ」と言う。

「そっちで何か紹介してやってよ」とも言うが、そういう経緯があったなら当社としても関わらないほうがいいだろう。目先の5万6万の手数料を得るために大事な信用を失ったなら合わない。本人も懲りているだろうけど、困ったらまた嘘をつくかも知れない。

社長に、「社長が元いた会社に行くよう勧めたから、そっちで何とか紹介してくれるんじゃないの」と言うと笑っていた。

べつに、ブラックリストなどと大層なものでなくても、業者間の横の繋がりの中で簡単に情報が回ってネタバレすることもある。不動産屋を、と言うか、世間や人を舐めないほうがいいと思う。




ところで・・・、

昨日は「自分に不利な情報は馬鹿正直に話さないほうが良い」と、言っていたのだが・・・、

「顧客のデータベース化はやはり必要」と改めて思った。家主さんや業者を護るだけでなく、善良な入居者を護るためにも、である。情報はどんなに厳重に管理していても必ずいつかは漏れるものだが、それをもって作成に反対する人の考えが解からない。

乱暴な言い方だが、どんなに交通規則を厳しくし、車の性能を向上させても、年間で6千人以上が交通事故で死亡する。個人情報の流出で死に至る人が何人いるだろうか。「それとこれは話が違う」と言う人もいるだろうけど矛盾している。車はあると便利だから事故のリスクには目を瞑るけど、データベース化は自分と関係ないしデメリットしかなさそう(大誤解)だから反対、というのではあまりに浅慮だ。

たしかに、自分が一年以内に死亡事故に遭う確率は0.0005%以下だが、個人情報が流出して何らかの被害や不快な思いをする確率は数百%はある、と言えるかも知れない。だが、昔から井戸端会議なんてものがあって、「向かいの旦那は女つくって出てったよ」とか「隣の娘、離婚して戻ってきてるね」なんて噂は数日で町内全域に流れていた。インターネットが普及して、PCで買い物が出来るようになったり銀行口座からおカネの移動が出来るようになって、個人の情報が広範に早く流出し被害額も大きくなった。車と同じで、皆「便利さは享受したいが事故には遭いたくない」と思うものだが、どちらも最後は「運転する人」「管理する人」次第である。

データベース化で助かる人も大勢いる。データベースに負の登録がされたくなければ、家賃をちゃんと払い、ルールやマナーを普通に守って生活していればよい、ただそれだけのことである。

「抜き打ち試験」を「汚ねえ」と騒ぐ奴は日常から勉強してない奴だ。
私は、そういうことで文句を言ったことは・・・、何度もあるわーい(嬉しい顔)


今の日本人は「平和ボケ」「人権ボケ」という痴呆症に蝕まれている。
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2011年02月25日

自分に不都合な話は馬鹿正直に言わないほうが良い

夕方、女性のお客様が来店した。せっかくのご来店だが条件は頗る厳しいものだった。当社にお越しになる前に何軒かの不動産屋に行ったが物件は見つからなかった、とのこと。それはよく分かる。

バスの始発前に家を出るご主人の仕事の関係でバス利用不可、なので立川から徒歩圏で、2DKで、予算は5万5千円から6万、しかもペットがいる。とても感じの良いお客様だったので何とかお役に立ちたかったが、少なくとも私が知る限り該当物件は無かった。

ま、だいたいが、その条件で部屋を探すのは、「家賃6万で六本木の高層マンションを紹介してくれ」というようなもので、もし運よく見つかったとしたなら「ワケあり」「事件モノ」であろう。こんなことを言ってはナンだが、よその業者に行ったなら、条件を言った途端に「ああ、無い無い」と素っ気なく扱われるであろう。

それでも、僅かな可能性にかけるべく当社の近隣で「ひょっとすると何か持ってるかも」と思われる業者を数社教えてあげて、(他社が間に入ると受けない可能性があるので)当社を介さずに直接行くことを勧めたのだが・・・、業者の名前を聞くと表情を曇らせてこう言う。

「その中のA不動産は今借りている部屋を紹介してもらった業者さんで、ちょっとワケがあって行きにくいんですけど・・・」、と。

それって、家賃滞納とか犬の鳴き声などで騒音トラブルを起こしたとか、そういうことではないだろうか。何より、A不動産と当社はとても仲が良い。私が電話したなら一発で「お客さんが行きにくい理由」が判明してしまうだろう。当社としては、後々何かのトラブルに巻き込まれたくはないので正直に話してくれること自体は有り難いのだが、聞いてしまったら紹介できなくなる可能性がある。

少なくとも「手数料だけ入れば後のことは知らない」という商売はしたことがない。お客さんが「ワケあり」の場合は相手の業者さんに正直に事情を話すことにしている。当社の信用問題だから。それで貸すかどうかは管理会社と家主さんが判断することである。

お客さんは「つい口が滑った」のだろうが、自分にとって不都合なことになるかも知れない情報は極力伝えないほうがいいものだ。私が聞いてなければそれまでの話だが、何か(良くない)事情がありそう、と知ってしまったなら「聞かなかったこと」には出来ない。

今日にでもA不動産に問い合わせしてみよう。その結果によっては当社での部屋探しは不可能になる。当社にとっては「当社が事情を知っていたかどうか」は後々重要な意味を持つし、信用問題というだけでなく、無駄と分かっている努力をさせられるのは辛いから。


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2011年02月21日

いつになく充実した一日

昨日は千葉からお客様がお見えになった。以前から私のブログをお読み頂いているNさんで、お嬢さんの部屋探しで、である。千葉を朝イチでお発ちになって、奥様とお嬢さんと3人でお越し頂いた。

私のブログの読み手さんは、「部屋探しをするなら絶対に『悪徳』に頼もう」とお考えになるか、「(読む立場だけなら笑っていられるが)良くも悪くも自分のことがブログで書かれるかも知れない不動産屋になんか行きたくない」とお考えになるか両極端で、後者のほうが圧倒的に多いであろう、と自分でもよく解かっている。

もちろん、「部屋探しは頼むけど、記事にはしないでね」と仰って頂ければ書いたりはしないし、私だって全てのお客様のことを書いているワケではない。よほど印象が良かったか悪かった時だけテーマになる。時として血祭りに上げることになる(*^^)v

べつに、記事にして鬱憤を晴らしているワケでもない。読んでいる方に「ああ、こういうことを言ったりしたりすると結局自分が損することになるのか」とか「不動産屋のこんな活用法もあるのか」とか「私もこんな素敵な人柄のお客さん(大家さん)みたいになりたい」とか、何かの参考にして頂けたら嬉しいのだが・・・、以前、コメントで「私だったら、ここのブログの管理人の店で部屋探しなんかしない」と書かれたことがあって相当に凹んだものだ。言われなくても解かっている。それが普通の感覚なんだろうし。それを「わざわざコメントしてくる」人がいることに落胆したのである。

だが、Nさんは気にせず果敢にチャレンジしてくださった。後で伺ったところでは、Nさんは周到に準備をなさっていたようだ。当サイトの「嫌な客」のカテゴリを読破してからお越しになったとか。何も、そこまで気を遣わなくても(爆)

で、事前に希望条件を伺っていて、私のほうで先に「ご希望の条件に合いそうな物件」を127件リストアップし、その中から私の今までの経験から判断して12件に絞り、いろんな角度から考慮して更に4件まで絞ってNさんのご家族の来店を待った。

ご予算は「6万から、う〜ん7万くらい・・・」と伺っていたが、そんなに良い部屋(家賃が高い部屋)でなくとも5万以下でも「そこそこ」の物件はある。女子大生だから、安全面を一番、次いで通学などの利便性、そして部屋の使い勝手、が優先順位になる。そこで、手狭だが、通学の便や安全性を考え、あるマンションの5階の部屋を第一候補としてお勧めするつもりだったが、ご来店頂いて最初に出されたご希望が「広い部屋」だったので一発でアウト。それでもいちおうイの一番で見て頂いたが、やはり広めの部屋をご所望ふらふら

2番目に見て頂いたのは家賃5万1千円(共益費3千円)の物件で2階の角部屋。7畳くらいの洋間でキッチンスペースも広め。バス・トイレ別だし収納もある。大学にも徒歩10分くらいの距離。2面採光で雨戸も付いているのも高ポイント。ただ、現地に行ってみると、ドアポストに大量のチラシが溢れていて、それだと管理が不充分では、と心配にはなった。自分のことは棚に上げ、よそ様の会社のことを言えないものかも知れないが・・・。

3件目は家賃5万8千円で外がタイル張りとコンクリート打ちっ放しの、いわゆるデザイナーズマンションふう。中の壁もコンクリート打ちっ放しになっていて、寒々とした印象。今の季節だとなおさら、である。間取り的にも使い勝手が悪そう。というか無駄が多い。図面を見ただけでは解からないものだし、着いて外観だけ見た時には「あ、コレで決まりかな」と思えるくらいのマンションだったが、何と言うか、住む人のことは考えてなくて見掛け倒しだった。

そして4件目、家賃5万3千円(共益費5千円:水道代込み)のオートロックのマンション。こちらはユニットバス。明るくて駅にも近いが、総合的に見たなら2番目の物件が優る。それは私の意見もご本人の意見も全く同じであった。ということは、お嬢さんは適正な判断力をお持ち、だと言えると思う。プロの不動産屋が「こういう理由でこの部屋は止めたほうがいいですよ」とアドバイスしているのに「や〜だ、こっちのほうがいいモン」とダダをこねないのだから。両親の負担も考えて「高い部屋を望まない」のも嬉しい。

ところで、お嬢さんに「上戸彩に似てる、って言われない?」と訊くと、「一度だけ言われたことがあります」とのこと。するとお母さんが「この子より、上のお姉ちゃんのほうが似てますよ」とのこと。へえ、ならば次回は是非ともお連れ頂きたい(*^^)v

一通り物件を見終えたところで遅めのランチをとることに。私が高島屋の日本食レストラン「てしまんま」にお連れした。ここは「卵かけご飯」がウリで、お代わり自由。好きなだけ何杯でも食べられる。

美味しそうに「卵かけご飯」を流し込むお嬢さんを見ていて、「うん、やはり、実に似ている」と思った。

気持ちいい食べっぷりが「ギャル曽根」にもソックリだるんるん

当然に支払いは私がするつもりだったのだが、奥様が「お手洗いに」と席を立たれた際に済ませてしまわれてて、正直焦ったし後悔した。こんなことなら伊勢丹の寿司店「魯山」にお連れすれば良かった、と・・・(ウソ、冗談、ホントだってば^_^;)

はるばる千葉からお越し頂いたのに食事までご馳走になってしまった。ご主人は「うちのにしては上出来」と謙遜なさっていたが、後でうちのに話したら「そういうことって、取ってくっ付けたようには出来ないもの」と言っていて、私も同感である。ふだんから訓練されていなければ「さりげなく、相手に悟られずに」など出来ない。

その後、国立駅前の(2件目の物件の)管理会社まで出向いて直接店頭で申込書を書いて頂いた。そうすることで(お顔を見てるので)後の手続きがスムーズに運ぶことになる。ご足労をお掛けするが、必要書類等の説明も間接的にならずに間違いも起きにくい。

朝の10時にご来店頂き、全て完了したのが夕方6時頃。私にとっては「まさに理想的な部屋探し」をさせて頂けた。実質的に見て頂いたのは4物件だけだが、それは数的にも理想的なものである。多すぎても少なくてもいけない。予め当方をご信用頂けて候補を絞らせてくださったのは実に有り難いこと。それでも、実際にお目にかかって更にご本人からも詳しく希望条件を伺い、(今回は必要なかったが)修正が必要なら摺り合わせもしなくてはならない。ゆっくり世間話もして、人間関係(信頼関係)も築くことが出来た。

ご主人から「お疲れになったでしょう」と労いの言葉をかけて頂いたが、当然に「心地よい疲れ」であるから疲れは感じない。これで「気に入った部屋が無かったからまた来ます」(たいていはもう来ない)なら翌日は間違いなく臨時休業になるし、この記事のカテゴリは「嫌な客」になる(爆)

お嬢さんに「生活費が足りなくなったら飯くらい奢るからいつでもおいで。友だちも誘っていいよ。『私の言うことなら何でもきく不動産屋がいるから』って言えばいいんだから」と言うと、脇からお父さんが「いやいや、それだと誤解されるから」と仰る。ご尤もたらーっ(汗)


素敵なご家族に出会えて、久しぶりに幸せな一日だったわーい(嬉しい顔)





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2011年01月31日

不動産屋として良き相談相手でありたい

先日、店番をしていたら、若い男性が来店した。

「家を買いたいので良い物件があれば紹介してください」と言う。

男性は、私と同じ商店街で或る店を開いていて、私もそういう名前の店があるのは知っていたが、利用したことは無かった。

予算を伺うと、総額2千万くらい、頭金は200万くらいで考えているらしい。できればお店に近いほうがいいようだが、この近辺では土地だけでも坪100万前後するから、戸建てが希望であれば、その予算では20坪の土地だけしか手に入らない。どんな中古でも上物付きにはならない。マンションでも考えているが駅からは遠く離れてしまう。将来的に売却するのは難しくなる。

男性に、「自己資金はどれくらいありますか?」と訊くと、「400万です」とのこと。そのうちから200万を頭金にしたなら、200万はまだ手元に・・・残らない。残っても100万だろう。

不動産を購入して、やっとコツコツ貯めた資金も下手するとほとんど使い切ってしまうことにもなりかねない。しかも、男性は子供が生まれたばかりである。私の持論であるが、「今の時代、現金で持っているのが(何にでも直ぐ対応できるので)一番強い」ので、男性には「今は不動産を購入しないほうが良い」とアドバイスした。

男性の店は商店街から入ったところにあって場所が悪く、不動産を買って貯金は無くなったわ、店も傾いたわ、では全てを失くしてしまう可能性だってある。買った家を店舗兼住宅にするプランも持っていたが、それだと今までの顧客が離れてしまい、新しい土地で一から出発することにもなる。潤沢な資金を持っているならいいが危険が多すぎるように思えた。あまりネガティブな考えばかり言うのもどうかと思うが、最悪の事態も想定しての備えや心積もりが出来ていなければ大変な後悔をすることになるだろう。

私は、家を購入するより店の場所を表通りに移動することを勧めた。近くの内科医院が「クリニックが集まるビルの4階から表通りの1階に移っただけで患者数が4割増えた」という実例もあげて、集客アップに努めて利益が向上してから不動産購入を考えても遅くはないのでは、と話すと男性は納得してくれ、こんなことを言う。

「実は、もう何軒かの不動産屋さんに行ってますが、私が条件を言うと、予算に合った物件の資料をいっぱい渡してくれました。こういうふうに(買わないほうが良いという話を)聞かせてもらったのは初めてです」と。私は、自分が賃貸専門だから売買を勧めないワケではない。とても家族思いでもある男性の言葉の端端から「男たるもの、早く家を買いたい。そろそろ買わないとローンの関係などで年齢的に間に合わなくなるかも」との焦りのようなものが感じられたので、それだと判断を誤るもの、と危惧しただけである。それが証拠に、貸店舗の資料もまだ一枚も渡してないし。

最後に「今日の私の話を家に持ち帰って、奥様ともよく相談してみてください。その上で、やはり不動産を先に購入したい、というのであれば、私も商売ですから、なるだけ条件の良い物件を探します。大切なのは、とにかく順番を間違えないこと、ですね。今34歳ですから40歳までを目途に考えれば良いでしょう」と話した。


男性は数日後に挨拶に寄ってくれた。家で奥様とよく相談し(私の)アドバイスのとおりにしよう、ということになったとか。男性はとても誠実な人柄なのでこれからも相談に乗らせて頂こうと思う。
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2010年12月15日

いくら「本人は普通の人」でもねえ・・・

しばらく空いている部屋の件で業者から問い合わせが入った。

「事務所可、ということですが、職種は相談に乗って頂けますか?」と言う。初めて問い合わせをしてきた業者さんで、言葉つきも丁寧で頗る感じいい。何とか相談に乗りたい、と思ったのだが・・・、

私が「職種は何でしょう?」と訊くと、消え入りそうな小声で、




「刺青の店で、店舗兼住まいとして使いたいそうです」と言う。最初はよく聞き取れなかったので改めて訊き直すと、やはり「刺青を入れる店」であった。今流行のピンポイントの装飾的なタトゥーではなく、本格的な、それこそ「唐獅子牡丹」「昇り竜」といった類の刺青を入れる店のようだ。

刺青師本人は普通の人、ということだが、出入りする客は「その筋」の人、ということになる。それだと他の入居者が怖がって退去してしまう可能性もある。駐車場だって我が物顔に使いかねない。「その車、移動して頂けませんか?」などと声を掛けるのも命懸けになる。

若い女性の担当者で、断られるのが分かっていても本人を前にして問い合わせせざるを得なかったんだろう、なんとも気の毒だった。職種的に言って、どだい普通のマンションで営業する(審査を下ろす)のは無理であって、雑居ビルならどうにかOK、くらいの話になる。

家主さんに一応「こちらの判断でお断りさせて頂きました」とご報告すると、「あ、そうして頂けて助かりました。うちで断ることになったら怖いモンがあるし」と喜んでいらっしゃったが、裏を返せば、断った私の身の安全は大丈夫だろうか、ということになる^_^;

この次、似たような問い合わせが入ったら、「私はかまいませんが、家主さんが了解しないと思いますので」、と言うことにしようわーい(嬉しい顔)

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2010年11月20日

笑ったら申し訳ないが、私にとっては笑うしかない話

以前記事にした夜逃げ同然に出て行った母子家庭の話の後日談。と言っても昨年1月の出来事だから2年近くも前の話の続編になる。


先ずは当時の回顧から、

何の解約予告も無く、突然に知らない男が鍵を返しに来て、滞納分である1ヶ月分の家賃を当社で、ゴミ処分代を家主さんが負担し、1年以上もかかって回収した一件で、当時、私は右の腎臓が悪化して具合が悪くなっていた時期であったが、家主さんから「ご近所から、残していったゴミが分別もされずに山積みになってる、とクレームが入ったから、オタクで片付けて近所に謝っておいてくれ」と言われ、雨の中、うちのとゴミを片付けに行ったりもした。

家主さんに、「滞納家賃もゴミ処分代も家主さんに『出してくれ』とお願いしたらそれは不承知でしょうから、家賃分は当社で弁償しますので、ゴミ処分代は家主さんが負担して頂けませんか?」と、私としてはかなり譲歩してお話ししたつもりだったが、家主さんからは「どうしてですか?、オタクが審査して入れたのだから、オタクの責任ではないのですか?」という返事が返ってきて、かなり落胆したものだった。本来それらは家主さんの責任であることを丁寧に説明してゴミ処分代は出して頂いたが、それを契機に管理は他社に移っている。


で、その時、私からの内容証明にも反応を示さず、「私も生活保護で、娘の子供を二人も養子縁組して育てているからねえ、払いたくても払えないんだよ」と逃げていた母親(連帯保証人)から1年ぶりに電話があった。向こうは真剣に悩んでいるようだが、私からすれば「抱腹絶倒もの」の話であった。

「誰か、民事に強い弁護士さん、知りませんかねえ・・・」、と言う。「どうしたの?」と訊くと、「娘が今になって、私に養子縁組させていた子供2人を返せと言ってきてるんだけど、私は返す気はないから断ったら、娘が裁判を起こすと言うもので・・・」とのこと。

何で、しかも今になって私に相談してくるかねえ、とは思ったが、話だけは聞くことにした。娘は、私が知ってる限り4人の子供を出産している。父親は全て別の男で、さほど色気があるワケでなく、どこが男のスケベ心を誘うのか、男がどこに魅力を感じるのか私からすればサッパリ解からない。その娘は交際相手が代わる度に妊娠出産している。私の知る限り4人、と思っていたら、母親は「子供は6人」と言う。今の男との間に3人、と言うことで、初めて同じ旦那の子供を続けて産んだんだ、と思っていたら、「あん時(夜逃げ同然に退去したその日)に生まれたのが3ツ子だったんだよ」だと!

こう言ってはナンだが、「犬畜生じゃあるまいし」、である。無責任に子供を増産出産して、施設に預けたり母親と養子縁組を重ねていながら、今になって「親権は私にあるから返せ」と主張する。

「お母さんね、娘さん、子供手当て狙いじゃないですか?」と言うと、「そうなんだよ」とのこと。それで実の母親の元に子供が帰っても、その子供が本当に幸せになるんだろうか。母親(子の祖母)もまた子供手当てが念頭にあるものだろうが、この場合、実の親の元に帰るより、まだ祖母の元にいたほうが幸せかも知れない。ちなみに、娘も母親も、生活保護(+母子家庭手当て)受給者である。

本来は、子供は実の親の元で暮らすほうが幸せなものだ。だが今の旦那は実の父親ではない。狙いがカネなら、その子供が幸せになれるハズがない。母親の話がどこまで本当かは解からないが、「娘の今の旦那は麻雀とパチンコが好き」とのこと。子供6人で12万、「子供手当て」は親の遊興費に回される可能性が高いだろう。バラ撒き行政の最たる「子供手当て」の弊害がこんな形で出ている。

実際に、子育てにはもっとカネが掛かるものだが、元から子供の養育のために遣う気がないなら、子供の頭数を増やして子供手当てをもらったほうが得、ということになる。当然に虐待も起こりうる。


焦る母親にこう話した。「お母さんは急ぐ必要はありません。向こうが『裁判を起こす』と言うなら訴状を見てから対応を考えればいいんですよ。裁判にならなければ今の状況は変わりません。ただ、お母さんの部屋の合鍵を娘さんが持っているなら、留守中に子供を連れて行ってしまって「実効支配」している「現実的にも私が親」と主張するかも知れません。子供だけ残して外出しないことですね。もし訴状が届いたらコピーを送ってください。その時一緒に考えましょう」とアドバイスした。鍵を交換すれば良さそうなものだが、弁護士の相談料の1万が払えるかどうかという経済状況らしいので勧めなかった。

どっちも私に不義理をした人間ではあるが、相談があれば無碍にも出来ない。この場合、子供に責任は無いのだし、子供の将来の幸せを先ず考えないといけないものだろうから。ま、本音では、「真に愛情から親権を争う」のでなく「子供手当て狙いで頭数を確保しようとする」この母娘に対して、笑っちゃう、と言うより、非常に腹が立っているのだが・・・。

母親が私に相談したと知れば、そのうち、娘からも相談の電話が入るだろう。私に迷惑をかけたことなどすっかり忘れて・・・。私が甘い顔をしたなら、下手すれば双方から「ちょっと当座のカネを貸してもらえないか」と言ってくる可能性もある。

何より、過去の経験上、どんな解決を見たとしても、私が「どちらか」から、或いは「双方」から逆恨みされるような気がする。

相談には乗るが「深入り」はしないのが賢明だろう。それが私の最大の欠点だと最近やっと気が付いたことだし(オイオイ^_^;)



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2010年11月19日

久しぶりに来店したSさん

昨日の記事(とりあえず今は非公開)の続編とコメントの返信はお待ち頂くとして^_^;



心身ともに障害をお持ちのSさんが久しぶりに来店した。

もう二度と当社には来ないだろうな、と思っていたから意外だった。

「今、一緒に暮らしている人と縁を切ったんで、今の部屋では広すぎるからワンルームに移りたいんだけど・・・」と言う。

Sさんのことは2度記事にしている。


1回目は、彼の生い立ちと、両親に対する思いに感動した話。
生まれつき障害があるSさんは、幼い時に親に捨てられ両親の顔も覚えていない。福祉のお世話になりながら、それでも明るく生きている。私に「私をこの世に生んでくれた親だから、ちっとも恨んでなんかいません」と言い切っていて、涙が出るくらい感動した。


そして2回目は、私が「テメエ、この野郎!」と憤慨した話。
車椅子仕様に改修した部屋を退去する際、家主さんから原状回復を要求されたのだが、福祉では、入る時の改修費用は出してくれるものの、原状回復費用は自己負担となる。Sさんにはそんな余裕など無いので分割で支払ってもらうよう話し、当社でその分は立て替えていたのだが、2回目の支払いの前に店にやってきて、「生活相談センターに訊いたら『そういう原状回復費用は払わなくていい』と言われたんだけど・・・」と言う。先ず市役所の生活福祉課に相談したら「そういうのは生活相談センターに行ってくれ」と言われ、何も事情を知らないセンターの職員からそうアドバイスを受けたようだ。それで、「払いたくない」と言ってきたのだ。

当然に、市の生活福祉課の担当者に厳重に抗議したが、担当者は「Sさんが納得してないから生活相談センターに行くよう勧めただけ」と開き直る。生活相談センターの職員からも詫びはなかった。

私が、「後になってそういうことを言うものではないよ。それだと他の同じように障害を持った人が部屋が借りられなくなったりするものだし、現状回復すると約束したんだから約束は守らないとダメでしょう」と説教して何とか払い終えてもらった経緯がある。

あの時はけっこう厳しく叱ったし、きっちり取り立てたから、もう当社を使ってくれることはないな、と思っていたのだが・・・、


Sさんは、「やっぱり、ここでないとダメだったね」と言う。「よそに行くと最初から(自分の事情を)説明しないといけないし、ここは解かってくれるから・・・」だと。ああ、それだけのことねたらーっ(汗)

実際に借りるのは来年の春、ということで「それなら4月に来なよ。その頃にはワンルームが一通り落ち着いて、たぶん1階の部屋がダブついてて、条件もきっと緩くなるから」とアドバイスした。


ところで、Sさんからはこんな話も出た。Sさんは新興宗教に入って熱心に(というか言われるままに)信仰していたのだが、最近やめたんだとか。その理由というのが、「友だちが離れていくから」ということと「やたらおカネを要求されるから」というもので、それでは続けられない、と思ったんだそうだ。けっこう聡明である。


ま、理由はともかく、「オタクが一番」と言ってくれたんだから、来年の春にはもう一肌脱がせて頂こう(^^ゞ
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2010年11月15日

年に何人もいないであろうお客さん

昨日、この2ヶ月ほど連絡が取れなくなっている家主さんのお宅を訪問した。当社からは徒歩で約30分。健康の為に歩いて向かっていると、携帯が鳴る。登録してない番号で、若い男性からだった。

「今、店の前にいるんですが部屋を見せてもらえますか?」と言う。「今、出先でして、戻るのは5時過ぎになりますが、如何いたしましょう?」と訊くと、「ではその頃また出直します」とのこと。

ちょうど5時に店に戻ると、また携帯に電話が入る。「5時とのことでしたが、6時半くらいになってしまいます。それでも大丈夫でしょうか?」とのこと。ちゃんと連絡をくださるお客さんは決まる可能性が高い。それでお待ちしていると、やってきたのは若い男性とそのお父さん。詳細は書かないが、お父さんは明日には北海道に帰ってしまうそうで、なるだけなら今日決めて帰りたいとのこと。

既に陽が落ちてからの案内は管理会社さんに嫌がられたりもするが、そういう事情だと益々決まる確立は高くなる。だいたいが、駅前に何社も大手の不動産業者があるのに、商店街の中ほどにある当社まで来てくださっているだけでもとても有り難いことだ。


電話の印象では何となく暗い感じがしたが、実際に合ってみるとなかなか好青年で、お父さんも頗る感じが良い。私より一回り以上も若いが、話(物ごとの価値観)が私とよく合う。

本人が「見せて欲しい」と言っていた2件のうち、1件はもう無く、1件だけで決めてもらうのは申し訳ないので、予算が若干オーバーするが、当社の募集物件も見て頂くことにした。

実は、他社の物件のほうが「若者受け」する部屋で、当然にそちらを気に入るもの、と思っていると、お父さんは当社の管理物件のほうを息子さんに勧める。一つには、若干の交渉事が必要であるのと、私と面識があることになったので、当社の物件に入らせたほうが離れていても安心、とお考え頂いたようだ。どちらも駅から離れていて寂しい場所にあるが、そういうのは気になさらない。

家主さんが了解してくださるのは解かっていたので、私が「礼金1になってますが、家主さんに相談して0にしてもらいましょうね」と言うと、「でしたら畳の交換はしなくていいですよ」とのこと。

「年に何人もいない」というのは、「不動産屋の立場にも充分な配慮をしてくださる」ということで、私が毎度書いている「何でもかんでも交渉して自分さえ得すれば家主さんに全リスクを負わせても後は知らない」という客とは真逆のお客さん、という意味である。

「今の息子にはこれで充分です」と言い、息子さんも「宜しくお願いします」と頭を下げる。今は自分の夢に向かって努力し、その為に辛抱する時期、と、ちゃんと解かっているのが嬉しい。

その物件、築年数は古いし駅からも遠いし、お世辞にもキレイとは言い難いが、どういうワケか、空くと直ぐ決まる。家主さんは普段から「私みたいな年寄りにはよく解からないので全部お任せしますので、いいようにやってください。こんな古いアパートを引き受けてくださるだけでも有り難く思っています」と仰っている。

そういう家主さんがいる一方で、中には「オタクに管理させてやってるんだから」と露骨には言わないまでも本音が見え隠れする人もいる。事あれば「全て不動産屋の責任」と考える人もいる。心から「お陰さまで」と言える家主さんが結局は得をするものなんだが・・・。


駅まで送る帰りの車中で、いつものように「もし食い詰めて、腹がへったらいつでも訪ねておいで。飯ぐらいだったらいつでも奢るから。その代わり、たった1回しか奢ってなくても、あなたが出世して有名になったら、私は周りに『アイツが若い時、俺はずいぶん面倒を見てやったもんだよ』と言わせてもらうからね」と言うと、お父さんは吹き出していた。自分自身の状況を知り、贅沢を求めず、一生懸命頑張る若者なら、こちらも何かと力になりたいと思う。

珍しく残業(?)をして帰宅したのは8時半。それでも、良いお客さんに出会えて、とても心地よい疲れが残った。商談内容が充実していたからか、不思議と空腹感もおぼえなかった。


ところで、冒頭の音信不通の家主さん、昨日もご不在で、この2ヶ月、朝も夜も平日も休日も、何度も電話しているがお出にならない。呼び出し音はしていて「現在使われておりません」ではないし、昨日玄関前から携帯で電話すると、たしかに家の中では呼び出し音が鳴っている。郵便受けに名刺を入れてきたので、ご覧になれば電話が入るかも知れない。郵便物は溜まってないのだが、外から見た限り生活感がないのが気になる。

進展があれば、またご報告したいと思う。
posted by poohpapa at 08:16| Comment(10) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月07日

気持ち良かった休日出勤

ここ数日、朝おきて、ベッドから数メートルのトイレに行くのにも足許がフラフラする状況だったが、昨日は休日出勤。インターネットで問い合わせを頂いたお客様のご案内だった。と言っても10日ほど前に一度案内をしていて、その時はご本人のみ。「娘にも見てもらってそれから返事をしたい」とのことで、娘さんのご都合がついた昨日(というか昨日しか都合がつかず)ご一緒に見て頂いた。

お客様はご高齢のお母様。と言っても、仕事もしていらっしゃるし至って元気なご様子である。当初、家主さんに相談した時にはさすがに心配していらっしゃったが、最初に案内した時の様子を詳しくお話ししてご了解を頂いた。実年齢よりずっと若いし、何より人柄が頗る良い。このお客様で審査を通すか、ではなく、是非ともこのお客様に借りて頂きたい、と私は最初から思っていた。

娘さんもお母様も、電話での問い合わせで話した時からとても感じが良く、入居後に家主さんに迷惑をかける、なんてことも、このお客様ならまず無いものと思えた。ま、人柄が一番の条件になる。

最初の案内から10日ほど待つことになるが、家主さんには「私が会って、『このお客様にこそ借りて頂きたい』と思えたくらいの方なので、お客様の都合に合わせてゆっくりご検討頂けたらと思っています。先方のご都合で次の案内は10日ほど先になってしまいますが私にお任せ頂けないでしょうか?」とお願いし、快く了解して頂いた。で、昨日の再案内、である。

お客様は一度案内を受けているので、現地対応になっている鍵の隠し場所をご存知であるが、まさかに「かまいませんので勝手に開けてご覧になってください」とは言えない。正直、体調面で辛かったので、一度は「お客様だけで見て頂こう」とも思ったが、結局、私も現地で落ち合うことにした。だいいち、質問があっても直ぐ対応できなければ「決まるものも決まらなくなる」可能性もある。自分の都合ばかり言ってはいられない。対応を間違えば、私を信用してくださった家主さんにも迷惑をお掛けする。

娘さんと一緒に見て頂くと、娘さんもとても気に入ってくださってお申し込みを頂けることになった。休日出勤して良かった(*^^)v

長く空いていたので、台所の引き出しを空けたらゴキブリ(?)の糞が出てきて、お母様から「こちらはもう一度お掃除が入るのでしょうか?」と訊かれたが、「前の入居者の退去時にお掃除は入っていますし、礼金ゼロ敷金ゼロの物件なので、ご自身でお掃除をお願いしたいのですが」と言うと、娘さんが「そうよ、そんなの自分ですればいいんだもの」と助け舟を出してくださった。

そういう話にも、顔を合わせていれば直ぐ対応できる。これが電話だと「不親切だ」と思われてしまうものだろう。

12月から入居ということだったが、即入居物件でもあり、日割りの発生も11月16日からということで双方に歩み寄って頂いた。

昨日は朝からいろいろあって気分が滅入っていたが、お客様のお陰で全て吹っ飛んだ。「この部屋は見送ります」と断りが入ったなら、今頃はベッドから起き上がれなかったかも知れない、ホント。


その物件を案内する前、同じアパートの店舗を借りてくださっている青年のところで時間を潰させて頂いたが、その青年から「ちょうど部屋を探している友だちがいるんで、ここの2階の部屋(募集中)を紹介しますよ」との話も出た。そうなれば空室が全部埋まるから、決まってくれたら嬉しい。そう調子よくは行かないものだろうけど、これも「ご縁」なので、何となく期待してしまう。

実はその青年も、その店舗を決める際、私が家主さんに「とても好青年なので、このお客さんにこそ借りて頂きたいと思っているので、お時間をください」とお願いして、その時は家主さんに1ヶ月もお待ち頂いた。家主さんは「オタクを信用してますからけっこうですよ」と仰ってくださって、申し込みして頂けたから良かったようなものの、もし流れていたら私の信用問題になるところだった。

これ、ハッキリ言うと、家主さんが「オタクを信用しています」と仰っても、本当に信じてくださっているか口先だけなのか、営業を40年もしていれば簡単に解かってしまう。信じてくださっている家主さんなら私も絶対に裏切らないし何とかお役に立たなければ、と思えるが、口先だけなら、こちらも適当な仕事をする。もちろん、家主さんだけではなくお客さんでも友だちでも同じである。人間だから

常に100%の力を出し切って仕事する、なんてことは無理だし、それだとかえって良い仕事は出来ない。手抜きも遊び心も時には必要だ。そういうのも理解して頂いた上で、それでも私を信用して頂けるかどうか、という話である。脱線するが、私は子供たちに「悪友も必要だよ」と話していて、生真面目な奴よりチョイ悪のほうがイザとなったら損得抜きで力になってくれたりする。これは家主さんに限らず、重箱の隅を突くように私に完璧な仕事を要求する人、私は好きではない。そういう人は「人間を解かっていない」のだから。


さて、昨日の夜は快方に向かっていたが、今朝はまた体調が悪い。何でもポジティブに考えて明るく受け留めて過ごすことにしよう。

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2010年09月24日

希望条件が確定してから部屋探しをしてくれ

先日の「ワケあり」のお母さんとご次男(30代半ば)の部屋探し、

案内した部屋をそれぞれがそこそこ気に入ってくれていたが、昨日お母さんから電話があり、「息子が2、3ヶ月バイトしてから借りたいと言っているので、それまで部屋探しを延期してもらえないか」と相談があった。もちろん、お客さんの意思を尊重して要望を受けたが、こちらは管理会社や家主さんに事情を話して了解をもらっていた。

ご次男からすれば、「無職では審査が通りにくくても、バイトしていれば審査が通りやすくなって選択肢が広がる。そうすれば多くの部屋から選べる」との思惑かも知れないが、たいして変わりはない。

二人には最初に「満点の部屋が見つかることなんてまず無いし、率直に言って、事情があっての部屋探しなので、ある程度の妥協はしなければなりませんよ」と話してあって、部屋もそこそこ気に入ってくれていたのだが、「もっといい部屋があるかも知れない」と思ってしまったのだろう。現に、商談中に「他にも何かないですか?」と何度も訊かれているし・・・。

このお母さんとご次男は、別々のアパートで決めることになっても決める時(時期)は一緒だから、ご次男だけでなくお母さんの部屋探しもセットで先送りになる。それも辛い。良く言えば「とても仲が良い母子」だが、互いに「親離れ」「子離れ」していないのだ。

こちらからすれば、今までのアドバイスも家主さんや管理会社に対する根回しも無駄になってしまうし、この二人に、と思っていた部屋が「その時まだ残っているかどうか」も分からない。

そんな条件のお客さんでも関係なく部屋を紹介して審査を通してしまう大手の業者もいるだろうが、そういう業者で決めて欲しくない。実はこのお母さん、再婚相手のご主人が持つ横浜のアパートをエ◎ブルに管理してもらっているので、そのあたりもよく解かっているのだが・・・、自分が部屋探しをするとなると話は別かも知れない。そのうちエ◎ブルあたりに行って、「なんだ、私みたいに高齢で無職でも問題なく審査が通るじゃない」と勘違いするかも。

私がこれ以上、現実を教えようとすると、この二人はもう当店には来なくなるかも知れない。話しても理解できるとは限らないから。

そういうのは日常茶飯事だし、商売なんてそんなもので、途中で考え方が変わることもあるだろうが、それにしても、部屋探しをするなら「条件や意思を先にしっかり(相談して)決めてから不動産屋を訪問してもらいたいもの」と思う。仮に3ヶ月後に再び部屋探しを依頼されても、その時には双方ともにハードルが高くなっていて益々部屋が決まらなくなることもありそうで、何とも気が重い。

私は、お客さんから「この人なら無理を言っても嫌な顔をしないだろう。キャンセルしても怒らないに違いない」くらいに思われているフシがあって、たしかにお客さんに対しては滅多に感情を顔に出すことはないのだが、それがために「舐められてしまう」ことも度々あって、それが自分の弱点だとよく解かっている。この人を怒らせたら怖いだろうな・・・、という雰囲気も、時には必要なのかも知れないふらふら

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2010年07月27日

携帯電話とペースメーカー

中年の女性が「ワンルームを紹介して欲しい」と来店した。

希望条件など伺っていたら、「実は私、(心臓に)ペースメーカーを入れていて、福祉のお世話になっています」とのこと。

それで慌てて「なら携帯の電源を切りましょうか?」と訊くと・・・、

「いえ、大丈夫ですよ。50センチ以内くらいまで近づかない限り影響はありませんので」と仰る。え?電車の中の優先席やその近くには「携帯の電源をお切りください」と表示されているし、しつこいくらいアナウンスも流れている。本当に大丈夫なの?、何かあっても知らないよ、くらいに思っていたら、私の表情を見て「大丈夫ですって。現に私も携帯を持っていて常にスイッチを入れてますもん」と笑う。

たしかに、それはそうなんだけど・・・。飛行機の中でも離着陸の際には電子機器の電源を切るように指示されるし、本当に影響ないんだろうか。もっとも、製造しているメーカーが言うのでなく、ペースメーカーを使っている本人が「大丈夫」と言っていて、なおかつ無事に生きているんだから、そのほうが信憑性は高いのだが・・・。

案内の途中、並んで歩いていても気になって仕方なかったのでいつもより離れて歩いて、何度も「大丈夫ですか?」と確認していた。

50センチ離れれば平気なら、シルバーシートの前に立った時に携帯の電源が入っていてもまず大丈夫、ということになる。最初から「50センチ以上離れてください」などと言っていると「もっと近づく」ことになるから仕方ないとは思うけど、「本当はどこからが危険なのか具体的で正確な情報を知りたい、と思った。


で、そのお客さん、当社では決まらなかった・・・。ちゃんちゃんふらふら


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2010年07月18日

重度の身障者のOさん

先日、駅前の交差点で、10年ほど前に部屋探しで来店したことがあるOさんにバッタリ会った。

Oさんは常に電動カートに乗っていて、たぶん小児マヒが原因であろうが、非常に重い身障者で、言葉も不自由で、一言ずつ、でなく、ほとんど一文字ずつしか発することができない。会話は相当に時間が掛かる。

例えば、「予算はいくらですか?」と訊くと、

「あぁ・・・ごぉ・・・ま・・・んーーー」と、語尾は唸り声のようになる。私も時間を掛けてゆっくり話しかけていたが、こちらの言っていることは普通の速さで話しても聞き取りできていたかも知れない。

と言うより、話していて、Oさんは障害さえ無ければ本来はとても聡明で快活な人、というのがよく解かった。不自由な言葉の中に、不動産業者に対する配慮が感じられたからで、自分の現状を受け入れて、そのうえで真剣に生きようとしているのが伝わってくるのだ。

Oさんと同じような障害をお持ちの方は街でよく見かけるが、車椅子でぶつかってきたり、信号待ちをしていると後ろからグイグイ押したり、なんてことはけっこうある。Oさんにはそれがない。街で見かけると、いつも一般の方の邪魔にならないようコース取りしている。

で、その時はOさんのような重度の身障者を受け入れてくれるアパートを見つけられなくて、当社では紹介することが出来なかった。

いつもはボランティアの付添い人が後ろについているが、先日は一人だけの様子で、ちょうど信号待ちになったので声を掛けた。

「Oさん、こんにちは」

Oさんは、ゆっくり私を見上げると、

「あ・・・、あぁ・・・???」と不思議そうな顔をする。おそらく、街で自分の名前を呼んで声を掛けられることなど無いのだろう。

私が、Oさんの顔の高さまで屈んで、「10年くらい前に、うちのお店に寄って頂いたことがあるんですよ。不動産屋です」と言うと、分かったようで、「あぁ、あぁ・・・、た・・・か・・・ま・・・つ・・・ちょ・・・う・・・のぉ・・・」と言って笑顔を返してくれた。

「今日はお一人ですか?」と訊くと、「しぃ・・・ごぉ・・・と・・・のぉ・・・かぁ・・・え・・・りぃ」とのこと。

驚いた。

収入が目的ではなく社会に参加することが目的、と解かってはいるが、五体満足な体を持ちながら働こうともせず、安易に生活保護に走る人が多い世の中で、Oさんは懸命に生きている・・・。Oさんも福祉のお世話にはなっているのだろうが、内容はまるで違う。

信号が青になったので、ひとまずそこでお別れした。

途中、Oさんの電動カートが私を追い越していく時、後ろを振り返るような感じで私に会釈してくれた。私にはそう思えたし、たぶん間違ってはいないと思う。

情けないことに、私は昨日契約したお客様の顔も名前も思い出せないことがよくあるが、Oさんの名前は10年経った今も忘れていない。

上から目線の言い方になってしまうが、社会の何処かに「自分の名前を覚えていてくれる人(自分という存在を知っている人)がいる」ということが、Oさんにとって何かの励みになってくれたなら嬉しい。
posted by poohpapa at 07:26| Comment(0) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月06日

超美人母娘さんとの会食で出た話

先日の土曜日、夕方近くになって或る奥様から電話があった。

「突然だけど、うちの娘と奥様と4人で今日夕食どう?」とのこと。

どうも何も、お母さんは超美人だし娘さんも母親の血を受け継いでるから可愛いし、願ってもないこと。いや、そういうことじゃなくたらーっ(汗)

早速うちのに電話すると、「私は夕食用に生ものを買ってきちゃったから、3人で行っといでよ」と言う。それで「うちのは行けないんで僕だけでもいい?」と訊くと、OKの返事。

それで以前も行ったことがある「千の庭」で飲み会をすることに。娘さんは来春大学を卒業するのだが、ある大手企業に就職が決まっている。応募者2千人以上で採用はたった5人、その中に選ばれたのだから相当なものである。もちろん英語はペラペラ、性格もいい。夕食会は急遽、娘さんの「就職祝い」の飲み会になった(*^^)v

実はお会いするのは初めてだが、私の携帯には娘さんの写真が入っている。先日お母さんが店にみえた時、「これがうちの娘」と見せてくれて、「可愛いじゃん」と言ったら赤外線送信してくれたのだ。

お会いしてみると、とても人懐っこくて感じが良く、「なるほど、この娘さんなら狭き門も突破できるわ」と思えた。

で、会食の時に出た話。

娘さんの古くからの友人の一人が、彼女と同じ会社の就職試験を受けていて、受からなかったのだが、それ以降、彼女が電話しても出ないしメールを送信しても返信が来なくなってしまった、とのこと。それでかなりショックを受けていたので、こう話した。

「たぶん、元々それだけの友人だった、ということじゃないかな。例えばね、あなたにとって悲しいことがあった時に一緒に泣いてくれるだけでは良い友達かどうかは分からなくて、あなたがとても幸せになった時に自分のことのように喜んでくれる友達が本当の友達だと思うんだよね」と話すと、母娘して納得してくれた。

辛い気持ちは解かるけど、真の友だちなら「おめでとう、良かったね。私の分まで頑張って活躍してね」と言うものだろう。後になって、「あの時はゴメン」と言ってきたとしても、もう元のような関係には戻らないと思う。寂しいが、人の幸せを喜べる人ばかりではないし。

私の同級生にも何人か「友達の幸せを喜べない奴」「自分より不幸な境遇にあれば付き合える奴」というのがいて、私は付き合っていない。社会人になってからも男女を問わず何人もいた。と言うより、そういう奴のほうが多い。もちろん、私も「誰の幸せでも喜べる」というワケではなく、「アイツには幸せになってほしくない」という奴がいる。ま、相手次第、ということではあるが^_^;

酒も進み、話も弾んで、娘さんが卒業後に就職先の近くで借りることになる部屋探しを依頼された。

張り切って探したいと思う。もち、下心抜きで・・・ハイわーい(嬉しい顔)



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2010年06月08日

義理堅いお年寄り

ある営業マンの訪問を受け歓談していると、ドアから中の様子を窺っている人影がある。先客がいるから、とドアを開けて入って良いものかどうか躊躇っているようだったので目を合わせると入ってきた。

見覚えのある顔だった。3〜4日前、一度来店しているお年寄りだ。その時は、「良い部屋があったら紹介して欲しい」とのことで、話を聞くと、生活保護ではないが「住宅手当緊急特別措置事業」で契約金と半年間の家賃は支給される対象者になっていて、目下、別の不動産業者で物件を紹介してもらい審査待ちの段階であるらしい。

それでいて他の部屋を探しているのには事情がある。高齢であることを理由に家主が「貸すのを渋っているから」であった。北海道から身寄りのいない東京に出てきて職探しと部屋探しから始めなければならないのは高齢の身にはキツイものがあるだろう。訊けば亡くなった奥さんの実家は岩手で、うちのの出身「藤沢町」の隣町であった。

「東京に来て、岩手と縁のある方に巡り会えるとは思わなかった」と喜んでくれたが、それと部屋探しは別である(^^ゞ

そのお年寄りが紹介された物件の図面を見せてもらったら、手狭ではあるが、かなり安くてキレイなワンルームだった。管理会社も知っているがなかなか良心的な業者である。その部屋で審査が降りるなら、うちで紹介することになる物件より良いのは間違いない。

それで・・・、

「これはとても良い物件ですよ。管理会社も審査を通してくれるよう大家さんに働きかけてくれているでしょうから、先ず審査の結果を待っては如何でしょう?。もしダメだったならもう一度来てください。その時は私が必ず探します。どこも貸してもらえない、なんてことはありませんので心配は無用ですよ」、と伝えると安心していた。

「先にオタクに伺えば良かった」とも言ってくれたが、向こうに先に行って大正解だったであろう。それが証拠に、再びの来店は・・・、

「お陰さまで審査が通りました」とのご報告であった。わざわざご挨拶に寄ってくれたのだ。そういうのは本当に嬉しい。

利益にこそならなかったが、知らない土地で難儀しているお年寄りの不安を和らげて差し上げたことで利益以上の感謝を頂いたわーい(嬉しい顔)
posted by poohpapa at 05:45| Comment(10) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月04日

良いお客様だからこそ他の業者さんをご紹介した

先日の夕方、とても感じの良いお客様が来店した。今年農工大に合格した息子さんの部屋探しだったが・・・、部屋探しの時期が遅い。訊けば後期の試験だったとかで、それで今になってしまったようだ。

顔立ちで直ぐ判ったのだが、沖縄の方であった。お母さんとお姉さんと本人との3人で、息子が東京の不動産屋に騙されないように、ということでもないのだろうが、連れ立っての部屋探しである。

それにしても、農工大、といえば府中である。それが何でうちの店に部屋探しに来たのか不思議だったのだが、試験の時は国分寺のホテルに宿泊していたとかで、今回は予約が取れず、いろいろ探して当社の直ぐ近くのビジネス旅館(ビジネスホテルではない)に泊まっていて、それで最初に入ったのが当社だったようだ。

「少しくらい遠くてもかまいません。予算は4〜5万くらいで」とのことだが、ここから遠くなるということは大学には更に遠くなる。バイトもするであろうから、できれば大学まで電車やバスを使わないで行けたほうがいい。府中市界隈は家賃が高めだが、徒歩か自転車で大学に通える範囲で数駅くらい、あるいは駅から離れれば安くなる。バスや電車を使わずに交通費が浮いた分は家賃にかけられる。そうすれば体も楽だし時間のロスも少なくて済む。払うことになるおカネは変わらないならそのほうが良い。そう説明すると納得してくれた。

それで府中方面の物件を紹介したのか、といえば・・・、しなかった。

当社で府中方面の物件も探せなくはない。ネットで検索して問い合わせて案内すればよいのだから。だが、できれば最低でも3件くらいは見て比較検討してもらいたいし、それらが別々の管理会社の物件だと当社の近所ではない分、手間も掛かる。いや、手間を惜しむのでなく、お客さんの負担にもなる。地元の不動産会社に直接当たってもらったほうが良い部屋に当たる可能性が高いし、うちがもし自分の利益に拘ったならお客さんの不利益にもなるだろう。

それで、府中で信用できる業者さんと、ここは行かないほうがいい業者を教えて差し上げることにした。けっこう年配のお母さんは丁寧にメモを取っておられて、私の言葉に真剣に耳を傾けてくださり、一緒に来たお姉さんも終始笑顔で頷いて聞いていてくださった。

最後に「うちで部屋を紹介したかどうかに関係なく、何かトラブルに巻き込まれたら遠慮なく電話してください。ただし、あなたが喜ぶような回答が出せるかどうかは分かりません。ですが、当社の管理物件でなくて直接の利害関係がない分、公正な見方ができるとは思います」と言って名刺を渡すと、とても喜んでくれた。


最近はお客さんの数も減り、お客さんは一人でも無駄にしたくはないのだが、まあ、これで良かったんだと思う。
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2010年03月15日

せっかくの申し込みも審査以前の問題で白紙に^_^;

先日、中年のとても感じ良い女性が、風呂なしの古い物件に申し込みを入れてくれた。部屋は一間幅の押入れが付いた和室6畳の1ルームで、小さな流し台と和式トイレ、というシンプルな造りで、本人は「これで充分です」と言う。審査も問題なく通ると思っていたのだが、

実は、審査以前の問題でその部屋を貸せない事情があった。家主さんが近所の人に頼まれて、建替え工事の間だけ荷物を置かせていたのである。空き部屋のハズだから「家主さんが一時的に荷物を置いていて、入居者が決まれば片付けてくれるもの」と思っていたのだが、「申し込みが入った」と連絡して初めて事実を聞かされた。

そういうのは管理会社に連絡しておいてくれないと非常に困る。うちだけの問題なら良いが他社に迷惑を掛けることにもなりかねない。

なので、最初は「ええ!?、それはヒドイや!」と思っていたのだが、こっちにも「空いてなくて良かった事情」が出てきた。

その女性、部屋探しは一人で来たが小学生の子供が2人いる。とてもじゃないが「1ルームの部屋で3人入居」は認められない。それも案内や申し込み時点では出ていなかった話で、後で聞かされたものである。本人は「自分の状況では借りられない」と解かっていたのだろう。お客さん自体は凄く感じの良い人だったので残念ではあった。


結局は双方の事情で部屋探しが振り出しに戻ってしまったが、家主さんには「3人で入居する予定だった」とは言わずに少し反省をして頂き、お客さんには「空いてなかった」とは言わずに、3人だから断られた、ということにしておいた。それで万事丸く収まるのだから(^^ゞ

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2010年02月05日

「閉店間際に来る客は」、・・・他の業種も同じだった

もう陽が落ちて、辺りは真っ暗になり、そろそろ店を閉めようか、という時間になって来店する「飛び込み客」がいる。

そういう客が成約になることはほとんどない。ここんとこ立て続けに年配の女性が部屋探しで来店したが、いわゆる「美味しくない」客であって、おそらくは他店でも対応に困ったのでは、という客である。

先ず、どういう物件を希望しているのか自身でも明確に決めてない。次いで、希望条件が高望みである。そして、予算も収入も乏しい。

その日一日「部屋探し」をしていて、たまたま「ここにも不動産屋があるから最後にもう一軒入って、何か資料でも貰って帰ろう」くらいの感覚なんだろうが、一日の最後にそういう客が来る日は、たいていは昼間は飛びっきり暇だった一日、である。暇なら暇で「そのまま終わってくれたら有り難い」のだが、そういう日に限って面倒な客が最後に来店したりする。内容の良いお客さんならかまわないし、時間が掛かっても成約に至らないのは我々の業界の常だからかまわないのだが、内容が悪かったりするとドッと疲れが出る。

我々の業種は接客に時間が掛からないからまだいい。行きつけの床屋さんに話を伺うと、いちおう閉店は7時になっていて、閉店直前に来店したお客さんの散髪をしていてもう直ぐ終わる、という8時頃になって「まだいいですか?」と入ってくる客がよくいるとのこと。

「まだいいか」と訊かれて「もうダメ」などと言えるものではない。

「明日伺いたいんですけど、仕事の関係で7時を少し回ってしまうかも知れないんですが、大丈夫でしょうか?」と事前に問い合わせでもしていてくれたなら店側も心積もり出来るものだろうけど。

店頭には営業時間が掲示されているし、我々の業種と違って「資料だけ渡してとりあえずお帰り頂く」ことも出来ない。店に入ってきたなら「冷やかし」ということはないから最低でも1時間は掛かる。そんなことくらいは客のほうでも分かりそうなものである。

普通の散髪ならまだしも、そんな時間に来店していながら「パーマお願いします」と言う客もいるんだとか。友達にはしたくないものだ。

「入り口の照明を落とすとか、『営業中』の札を裏返して『本日の営業は終了しました』とかに出来ないの?」と訊くと、「それやっちゃうと今やってるお客さんに気を使わせることにもなるし・・・」と言う。

たしかに、椅子に座って直ぐ別の従業員が外の看板なんかを仕舞い始めたら落ち着かないものだし、二度と来なくなるかも知れない。

田舎にいた高校生の頃、兄貴の行きつけの床屋に6時半に行って店に入った途端、オヤジから「すみませんね、今日はもう終わりなんで」と断られたことがある。「子供なんで馬鹿にされた。めんどくさいと思われた」ように感じて二度と行かなかったが、今思えば、そのオヤジの言ってることは間違いではなかったのかも知れない。

「本当は決められた時間(組合の規定)より長く営業しているとマズイんですけど、景気悪いから一人でも逃したくないし・・・」とも。

飲食店のように「ラストオーダー◎◎時」とはいかないようだ。

いずこも同じで、閉店時間ギリギリや、そのお客さんをやってる最中に客が入って来る日というのは昼間は全く暇だった日がほとんど、ということ。朝からずっと忙しくて「終わったのが9時半」というなら全然疲れないとのことで、その気持ちは実によく解かる。

話を聞いていて、「そっか、我々の業種はまだ幸せだったんだ・・・」と、申し訳ないが思ってしまった。
posted by poohpapa at 07:26| Comment(10) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする