2008年04月10日

相手によりけり、ってことで

以前ご紹介したサイト「不動産屋たちのココだけのハナシ」さんの昨日付けの記事「学生ですから」を読んで、自分もブログ初期の頃に書かせてもらった学生さんのことを思い出しました。

その記事は「こちら」からどうぞ。
思い出されたのは、記事の後半に書いた学生さんのほう、です。


そういう学生さんが来店したなら応援したくなりますね、そりゃあ。
もちろん、審査などフリーパスです。不動産屋だって人間ですもん。
ま、騙されないよう、気を付けはしますが(*^^)v


私は、最近は、本人に直接会っていれば、連帯保証人の内容については「年収が足りない」「年金生活ではダメ」などとうるさく言わないようになりました。形の上では連帯保証人を付けてもらいますが、基本的に「本人が全て」ですから。それは、「今の時代、審査を緩くしないとなかなか決まらないから」、などという理由ではありません。

これも何度か書いてますが、何ヶ月も家賃を滞納していながら連絡も寄こさないような入居者の連帯保証人なら推して知るべしです。

請求したって払ってくれはしません。本人を見究めて信用したなら、それで失敗したことはありません。もちろん、他社からの申込みで契約時に初めて本人と会うことになる場合は慎重にもなりますが。

「不動産屋たちのココだけのハナシ」さんの記事にある青年みたいなお客さんばかりなら不動産屋の仕事は楽しいものになりますね。

何より、人と接していて「この人は将来幸せになれるだろうな」、って思えたら、こっちまで幸せな気分になれますもん。


真面目な若者、誠実なお年寄りなら、不動産屋も「少しでもお役に立ちたい」と懸命に努力します。簡単な理屈、なんですけどねえわーい(嬉しい顔)

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2008年04月07日

見た目で損することもある

7時近くになって「もうそろそろ店を閉めようか」という頃、2人組の若い男性が来店した。

「デリヘル(デリバリーヘルス;風俗)の詰所として貸してくれる店舗はないですか?」、とのこと。

普通のアパートやマンションの一室に電話を置いて、女の子は別に待機させるか自宅で待たせておいて連絡する方式のようだ。

見るからに化粧が濃かったり服装がケバい女の子が何人も出入りするワケでなく、「そこには電話番しか置かないんで」と言う。

私が「これから新規開業する、って、女の子は集められるの?、長く続けられるの?」と訊くと、「スカウト部門は別にあるので大丈夫です」と言う。スカウトされて簡単に「OK」する女の子って結構いるようだ。楽してカネを稼げる、と勘違いしているのだろう。

それはともかく、風俗と聞いただけで拒絶反応を示す家主さんが殆どだし、それで当たり前なので、いくら長く空いたままの部屋があるからと言って、「デリヘルにでも貸しませんか?」とは訊けない。

だが、もう一つ「受けられない」「受けたくない」理由があった。

その若者、二人とも「見るからにヤクザの舎弟」である。額の両端を剃り込み、眉毛も細く、髪は短髪、トレーナー姿での来店である。

アパートに「そんな風体のおニイさん」が出入りしていたなら、例え本当は堅気で真面目であったとしても、「何やら暴力団組員ふうの人たちが出入りしている」と他の入居者が不安になるものだろう。

先々別の部屋が空いた時、案内していて「おニイさん」が出入りしているのを見られたなら絶対に申込みなど入らない。何かトラブルが発生すれば、尻拭いをするのは家主さんでなく管理会社なのだし。

「他の不動産業者も当たってみた?」と訊くと、「はい、5店ばかり当たったけどだいたい断られました。一店だけ『探しておきます』と言ってくれましたが・・・」とのこと。早く出て行ってもらいたいからそう言っただけのことで、おそらくは探さないだろう。

私は風俗に勤めている人でも馬鹿にはしないし、他のお客さんと同じように接しているが、もし本気で探すなら、家主さんや不動産屋や他の入居者の気持ちとかに充分な配慮をする必要があるだろう。

少なくとも、部屋探しに相応しい格好で来店してほしいものだ。

いや、「事務所を紹介してくれたら、お礼にbPの子を紹介します」
くらいは約束してくれないと(ウソ)



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2008年03月13日

ある入居者さんからの奇妙な依頼

更新契約まではだいぶ間がある入居者さんから電話を頂いた。

私がいつも批判している「生活保護を受けている在日朝鮮人」の一人であるHさん(男性)からで、よく意味が解からない用件だった。

Hさんは結婚していて60代半ば、奥さんもまた在日の人である。

「お店にいらっしゃれば、ちょっと伺っていいですか?」とのことで、「ヒマしてますからどうぞ」と言うと、私にこんなことを頼む。

「迷惑でなかったら、手を握らせてください」

ほえ?、俺、そういう趣味ないんだけど、と思っていたら、「実は定期検査で腫瘍が見つかって精密検査を受けたんだけど、どうも手術する必要がありそうなんです。それで、入院する前に、坂口さんに手を握ってもらったら心安らかに手術が受けられると思って」とのこと。

私は、好かれればトコトン好かれるが、嫌われると破滅的に嫌われるタイプの人間だし、この歳まで「そんなふうに言ってもらったことは無い」から光栄ではあってもこそばゆかった。だいいちHさんは私が「在日の人を好きでない」とは知らないから後ろめたくもあった。

30分ほどでやってくると、店に入るなり私の手を両手で握り、「これで安心して入院できます。有り難う」と涙を流している・・・。

半島の人は「義理堅い人は徹底して義理堅い」とは知っているが、在日嫌いの私としては、正直、何とも複雑な心境だった。

しばらく世間話をした後、「ところで、こっちのほうは好きですか?」と小指を立ててニッコリ笑う。もちろん嫌いなワケがない。

「ええ、好きですよ」と答えると、「友人がAVの製作会社をやっていて何枚かもらったんで、これ、奥さんに内緒で後で観てください」、と満足そうに笑いながらカバンの中からDVDを3枚出して私にくれる。

Hさんは大手術で入院するのである。興味が無くても「大好きです」と言って気持ちよく受けてやるのが「人助け」というものであろうたらーっ(汗)

「これ、凄いのを選んで持ってきたんですよ」とも言う。いい入居者である。在日の人って「意外といい人たち」なのかも知れない(爆)

ま、これが「形見分け」にならなければよいが・・・、ホント。


再び私の手を握って喜んで帰って行く後姿を見送りながら、つくづく考えた。以前に何をして喜んでくれたのか、信頼を頂いているのか、サッパリ解からないが、それでも私を慕って喜んでくださっている。「不動産屋冥利に尽きる」、と感激してもいたのだが・・・、


待てよ・・・、


私は、こんなことで喜んでいる場合ではない。私ももう56歳だ。残りの人生など長くない。命の灯などアッと言う間に消えてしまうだろう。そんなふうに喜んでくれる人がいるのだから今のうちに「やってしまわなければならないこと」があるではないか。そうだ!






急いで宗教法人を設立しなければ・・・わーい(嬉しい顔)
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2008年03月07日

真意が測れなかった老人の部屋探し

去年の初夏の頃、70歳くらいの男性客が来店して部屋探しを依頼された。居酒屋をやっていたが、奥さんを2年前に病気で亡くし、その後、40代の女性をママに雇って営業を続けていたものの、半年前その女性も癌で亡くなってしまい、ついには店を閉めてしまった。

たまたま、借りていた店舗兼住居が老朽化していたことから家主から立ち退きを要求され、仕事をする気力も失せ、身寄りも無いことから市に生活保護の申請をして部屋探しをすることになったとか。

家賃は福祉で出るとのことで、支払い面では問題ないのだが・・・、
商談を進める上で一つだけ困難な点があった。

固定電話も携帯電話も無いので、こちらから連絡を取れない、ということである。そりゃあ、自分が外に出ている時に家に電話したところで誰か出てくれるワケもなく、他から掛かってくる当てもない。今は商売もしてないし、無くても困らないから電話は処分していた。

仕方ないので未使用の50度数のテレカをあげて「うちに電話する時はコレをお使いください。他の不動産屋と連絡するのに使っても構いませんよ」と言うと喜んでいたのだが、なぜか姿を見せなくなった。

ま、どこかの業者で部屋を見つけたんだろう、と思っていたら、先月になって「その後、何かイイ物件は出た?」と訪ねてきた。なんと、まだ部屋探しをしているんだと言う。

「いやあ、あちこちの不動産屋さんに当たったけど、なかなか無くてねえ。やっぱりオタクが一番親切でいいよ。だから何とか探してよ」と調子のいいことを言う。半年も音沙汰なしだったくせに、である。

で、またゼロからの部屋探しが始まったのだが、生活保護の人が借りられる部屋、というのは制約がある。立川市の場合は、一人世帯だと家賃が53700円までであって、オーバーすると補助されない。

懇意にさせて頂いている業者さんに事情を話して家賃交渉したりして、これなら最高、と思える物件を案内したが、「広すぎて勿体ないからダメ」と言い、ならばと1Kのマンションを案内すると、最初は「おお、こんなんでイイんだよ」と言っていたのだが、「あれ、この部屋は風呂とトイレが一緒かえ?これは嫌なんだよ」と断る。

案内前に間取り図を渡して説明した際には何も言わなかったのに、である。狭い一方通行の道を迂回しないと辿り着けない物件だったので片道30分かけて徒歩で行ったのに、「なんだ、ガッカリだなあ」と言う。それは私のセリフである。

向こうは現地まで自転車で来ていたから先に帰したのだが、老人は別れ際、こんなことを言った。

「社長にこれ以上迷惑かけちゃナンだから、他も当たってみるよ」

「オタクで決めるから、最後まで面倒見てよ」と言うなら解かるが、それはないだろう。もっとも、そんなふうに「さも相手を思い遣っているかのように装って」責任転嫁して逃げる人は結構いるものだが。

そうかと思えば、半年前に渡したテレカを未使用のまま「使う機会が無いから社長に返しとくよ」、と返したりもする・・・。

私には、老人が「本当はどうしたいのか」真意が解からなかった。


最初は、家主に対する「けっこう探してんだけどね」というポーズのために利用されているだけかも、と思っていたが、家主は「出すものは出すから心配しないでいい」とも言っているとのことで、そうなると立ち退き料の高騰を狙っているワケでもなさそうだし・・・、


夕方、銀行に行った帰りに回り道をして、今住んでいる家を見に行ってみると、驚くほどに荒れていた。雨戸は無くて窓ガラスは割れ、板壁は何枚も剥がれて中の土壁が雨曝しの状態。直ぐにも倒壊しそうな建物で、悠長なことなど言っている暇は無さそうに思えた。

直ぐ隣に、やはり私とは仲の良い不動産業者がある。その老人は「近すぎて、そこの社長は私のこと何もかも知っているから行きにくいんで、他の不動産屋さんで探したいんだよ」とも言っていたので、逆に何か詳しい事情を知っているかも、と訊いてみることにした。

すると、「2年ほど前に奥さんが亡くなったみたいで、その後しばらくは営業してたみたいだけど閉めちゃったんだよね。実は私の店とも交流がないからそれ以上のことは判らないんだけど・・・」とのこと。

なんてことはない、私が得ていた情報と同程度しか知らなかった。とくにトラブルも無いようだったし、それなら老人は隣の不動産屋にも部屋探しを頼めたハズである。お尻に火がついていることだし、本気で探しているなら決めるのに1ヶ月とはかからないものだろう。


荒れ果てた家をしばらく眺めていて、老人は、奥さんとの思い出がいっぱい詰まった家や店から立ち退く寂しさから逃れようとしている、いや、「出来ることなら自分もこの家で死にたい」と望んでいるのでは、と思えてきた。我が身に置き換えてみれば、亡くなった奥さんと何十年も苦労を共にしてきた家ならば、例え借家であっても、私もきっとそう考えるに違いないから。


正直さっきまで無性に腹も立っていたが、もしそういうことであるなら少しくらいは老人の夢に付き合ってあげてもいいのでは、と思った。

手数料を稼ぐのだけが不動産屋の仕事ではないのだし・・・。


posted by poohpapa at 07:22| Comment(6) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月01日

気持ち良い判断

先日も書いた「以前、当社の管理物件に入居していた男性」の話。

退去時の敷金精算で、「貸主、借主の、どちらが負担すべきか微妙」なリフォーム費用を気持ちよく払ってくれたので、「次回の部屋探しの時、うちに依頼してくれたら仲介料要らないからね」と言ってあったのだが、意外に早く「また引っ越すことになった」らしい。

自分でネット検索して物件を見つけて、「これ、問い合わせて頂けますか?」と頼みに来た。問い合わせると「別の元付け業者の物件」であった。つまり、自社で管理してない物件を管理会社の了解の下に「同業者の客付け不可」としてネットで募集していたものだった。

広告を打っていた業者は私も普段から仲良く付き合っている業者で「うちは鍵を預かっているだけなので、手数料折半で良ければ紹介できますよ」、と言ってくれた。自社が元付けでないなら他社で決まってしまえば一銭にもならない、ということだろうが、それにしても、「折半で良ければ」などと言ってもらえることは少ない。たいていは、けんもほろろに「それ、客付け不可です」でお終いである。

私は元々手数料を辞退するつもりだったから「それでも良かった」のだが、お客さんからすれば「半分は手数料が掛かる」ことになる。だが、業者にも不義理は出来ない。そこで、お客さんに相談してみた。

「その業者さんの広告を見て問い合わせた以上、その業者さんを抜くワケにはいきません。現地に行けば元付業者は判るから直接申し込めば手数料は100%戻せますが、信義の問題ですもんね」と言うと、「そりゃそうですよね、私はそれでかまいませんよ」とのこと。

多くの人がイザとなると「自分が得することだけしか考えない」ものだが、このお客さんは実に気持ちが良い。私も、感じが悪いお客さんなら手数料を放棄したりはしないし、「敷金精算での借り、で、どうしてうちが手数料を放棄しなくちゃならないのか」との一時的な疑問は残るが、家主さんの利益を守り、入居者(退去者)に配慮することが、長い目で見ればうちの利益に繋がることは間違いないと思っている。「それが商売というもの」だと私は信じているのだ。

これは、お客さんと、うちと、家主さんと、同業者と、絶妙な信頼関係が築けている上での話であって、いつも上手くいく、とは限らない。
いや、いかないことのほうが多い。それもまた商売、なんだと思う。

posted by poohpapa at 05:04| Comment(2) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月03日

何でそうなったか憶えていないんだけど・・・^_^;

夕方、フラリと以前の入居者が訪問してくれた。1年ほど前に退去なさったお客さんで、今は我が家の裏(表?)のマンションにいる。

近々彼女と正式に入籍をされるとかで、新居を探して欲しい、との依頼で寄ってくれたのだ。ちょうど免許が下りた頃の部屋探しになるからホッとしているのだが、心の中でもやもやしていることがある。

実は、そのお客さんとは或る約束をしていた。それは互いに憶えていて、お客さんからは「あの約束は全く気にしないでいいですから」と仰っても頂いているのだが、私は絶対に守るつもりでいて、その約束自体も私にとって問題は無い。だが・・・、「どうしてそういう約束をするに到ったか」を私は思い出せずにいる、それは気持ち悪い^_^;

その約束、というのは、「次に部屋探しをする時には、うちの手数料は要りません」というもので、もちろんそれは「業者付け可」の物件に限られる。自分でネットで探してきても、うちを通せば手数料は全額戻しますよ、ということであって、そんな約束、滅多にするものではない。よほどの事情がある場合のみである。だが、約束をした、ということはしっかり憶えているのだが、理由が思い出せない。

たぶん、退去する時の敷金精算で、お客さんのほうに大幅に譲歩して頂いたのと、友人を紹介して頂いたりもしたから、だったかと思う。

記事を書きながら少しずつ理由が思い出されてきたのだが・・・、

たしか、煙草のヤニで壁紙や天井が茶色くなっていて、そのリフォーム代金をどう按分するか、で譲歩して頂いたんでは、と思う。お客さんも家主さんも人柄が良いから、話せば解かる、とは思っていても、「では半分ずつ」とはいかないこともある。私だって安易に手数料を放棄することなどしないから、何かの話の流れで、そういう約束になったんだろう。きっと、お客さんが気持ちよく「私が負担しますよ」と言ってくれたから、だと思う。それしか考えられない。でも、それでいい。私は全然気にしていない。

ハートのあるお客さん(家主さん)には私もハートで応える。長い目で見ればそれで採算は取れる。それが商売、というものなんだろう。
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2007年06月27日

「悪徳」、詐欺師になる

ある若いご夫妻の引越し立会いに行ってきた。そのご夫妻とは最近とみに交流が生まれていて、互いのプライバシーなども包み隠さず話せたりする。その中で、奥様のお母様の話が出た。

奥様のお母様は本当に「お嬢様」のご出身で人を疑うことを知らず、困っている人がいると自分の損得は考えず「助けて差し上げよう」と考えてしまう人で、よって常に「お母様から援助を引き出したい人」が周りに溢れることになる。もちろん、資産家である。

このままでは、「いつか全財産が消えて無くなってしまう」とのことで、今回、娘さん夫妻がお母さんと同居することになった。

引越しの前にご挨拶に寄ってくださった際、私はこう持ちかけた。

「私も、これから独立するのでお金が要ります。引越し立会いの時にお母様もおみえになるなら、お母様を騙して300万円ほど援助を引き出したいので、一緒に協力して頂けませんか?」、と。

で、昨日、立会いに行くと、噂に聞いていたお母様もいらっしゃった。

一言で言えば、「物凄く可愛い女性」である。あれほど気品が漂っている女性を久しぶりに見た。悪意が全く感じられない「天使」のような人である。その「天使」を、これから騙そうというのである(*^^)v

一通り立会いのチェックを済ませた後、いよいよ詐欺の実行に移っていった。もちろん、ターゲット以外の3人全員が仕掛け人であるわーい(嬉しい顔)

私がさも具合が悪そうに「いえね、私もついに臓器の移植を受けないといけないんですよ。このままでは長く生きられないみたいで・・・」と言うと、何の疑いもなく心配そうに「それは大変ですわね」とお顔を曇らせる。「ええ、手術はアメリカで受けることになるので、渡航費用だけでも何やかやで300万はかかるんですが、自分ではその費用が捻出できないので、移植は諦めないといけないかな、と思っていまして・・・」、と私も更に暗い口調で続けると・・・、

前もって話してあったのに、娘さんご夫妻も真顔で「ああ、そうだったんですか・・・?」、と心配そうに私の顔を覗き込む。

「オイ、皆で騙そうと打ち合わせしていたのに、信じてどうする!」

との心の声を飲み込んで更に続けようと思ったが、娘さんご夫妻も私の話を信じてしまってるから、それでは最早冗談じゃなくなってしまうので、ここでタネ明かしすることに。4人で大笑いしたが、あれではどんなセールスが訪問しても全部お買い上げになるに違いない。


そのお母様、私の現状を娘さんから伺っていらっしゃったのであろうか、私に、「これ、お守りね」と仰って、高幡不動尊の「厄除け開運」ストラップをくださった。私は、その善意の塊のようなお母様を詐欺に引っ掛けて大金を騙し取ろうとしたのである(爆)

詐欺は未遂に終わったが、今は、そういう「ちょっとした心遣い」が何より嬉しい。頂いた「お守り」は常に身に着けていたい、と思う。
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2007年06月24日

人柄がいい、ということは得なもの

リサイクルショップを何店かハシゴして、店のお客さん用の椅子を探している最中に携帯が鳴った。このお嬢さんからだった。

「凄く言いにくいんですけど・・・、今、うちのアパートの角部屋が空いてますよね。そこに移らせてもらえますでしょうか?」と訊く。

「ルームクリーニングの費用を負担して頂けるならOKですよ。家主さんには私から話しておきますね」、とは言ったものの、ひとつだけ問題があった。それは・・・、

彼女の部屋の賃料は6万2千円。角部屋も当初は6万2千円だったが、長く空室になっていたので家主さんと相談して次回の広告から6万に値下げすることになっていた。だからと言って、彼女の家賃を値下げする訳にもいかない。真ん中の部屋から角部屋に移ったのに契約途中で値下げするのでは、家主さんからすれば納得いかない話だろう。一方、値下げした広告を見て申し込みを入れてきた別のお客さんは6万で入居することになって、それは何とも不公平で不合理だ。

そこで、彼女にその辺の事情を話して「値下げしない」ことの了解を求めると、快く「私の勝手な事情なので、かまいませんよ」と言う。
ちゃんと話が通じるのは有り難い。

なので、私も少しだけ譲歩することにした。

「契約書を結びなおす必要が有るけど、手数料無しでいいからね」

性格が良くて欲の無い人は、結局、得をする。皆が味方するからわーい(嬉しい顔)
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2007年04月29日

俄か家主

30代前半の男性が来店して、珍しい依頼をされた。

「私は旅行が好きで、仕事でも良く海外に出張するんですが、来月から3ヶ月留守にするので、その間誰かに貸せませんかね」と言う。

家具も適当に使ってもらって構わない、とも言うが、要は「又貸し」である。当然に契約書でも禁止されているハズだから断ると、「先月借りたばかりで、家賃が57000円もするから3ヶ月も空けてるのに家賃を払うのはバカらしいんで1ヶ月だけでも使ってくれたら有り難いんだけど・・・」と重ねて頼むが、ダメなものはダメだ。使っていないのに家賃を払うのはバカらしい、と思う気持ちは解からないでもないが、家を空けるのは自分の勝手であって家主さんのあずかり知らない話、である。

「そういう話なら管理会社に相談してみてください」と伝えて帰ってもらったが、もちろん、管理会社や家主さんには内緒であって契約違反であることも承知しているからこそ別の不動産屋に来ている、と分かってはいる。そんな話に迂闊に協力しようものならこっちが管理会社や家主さんから訴えられかねないし、信用にも傷が付く。

「何かあったら私が責任を持ちます」と言われても、トラブルが発生したなら、その客が全責任を負うことはないだろう。起こり得るトラブルの予測が出来てないから軽々しくそんなことが言えるのだ。

55年生きてきて、今までに「何かあったら私が全て責任を持つ」と言われて「本当に全責任を取ってくれたこと」はただの一度も無い。

だいいち「お客さんを紹介してくれ」とは頼むが「仲介料の話」は一切出ない。いや3ヶ月丸々借りてくれる人が見つかったとしても、その家賃の中から払えるワケがない。そんなに都合よく短期の客が見つかるものでもない。素人だから業界のルールを知らなかった、というのでなく、結局は目先の自分のことしか考えていない、と分かる。


その客が出て行った後、塩でも撒きたい気分だった。
posted by poohpapa at 05:20| Comment(0) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月03日

援助交際求む

posted by poohpapa at 13:32| Comment(0) | お客さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする