2009年03月01日

先輩の訃報

私にクラシック音楽の手ほどきをしてくれた(クラブ活動の)先輩M君が癌で亡くなっていたことが分かりました。

先輩を「君」付けで呼ぶのは失礼ですが、当時は「さん」という敬称は使っていなかったので、「君」で呼ぶほうが自然だから、です。

中学時代、M君に出会っていなければ私も「クラシックは苦手」のままで生きていたかも知れません。それで、ちょっと思い出話を・・・。


M君は田舎では老舗の格式高い料亭の一人っ子でした。私より3歳年上なので、学校に通っていた時に接点はなく、卒業後、中学校に部活の先輩として訪ねてくれて知り合い、家に招いてくれました。

訪ねていくと、いつもヘッドフォンで音楽を聴きながら勉強していました。決まって「ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番」を聴いていて、勉強が終わるまで私は隣の大広間で待たされていました。

勉強が終わると、先ずクラシック音楽の講釈から始まります。

「クラシック音楽史上最高の指揮者は誰か(理由も)」
「殆ど知られていないがメンゲルベルグが如何に偉大な指揮者か」
「ベートーヴェンの第九の最高の名演は誰の何時のものか」
「ハイドンとベートーヴェンの確執とはどんなものだったか」
「トスカニーニが一番ライバルとして意識していた指揮者は誰か」
「クラシックのどの曲はどの演奏がどのように素晴らしいか」
「作曲家や指揮者や演奏者のクセやエピソード」などなど・・・、

いろんなことを教わりました。話も面白くて、どんどん引き込まれていきました。遊びに行く度に新しい知識を与えてくれ、それをまた、さも「自分が発見したかのように」私は友達に話して聞かせるのです。

実は、M君から教わった知識が、今、営業に役立っていたりします。

クラシック音楽に明るい、ということは言ってることの信用性に繋がることがあるのです。私の知識なんて本当は受け売りなんですが、相手は「何でも良く知っている。だから間違いはない」と勝手に思い込んでくれます。いろんな知識を持っているほうが誰にでも合わせられて有利、といっても、演歌に明るくても相手は何も驚きません。


で、その先輩の隣りに机を並べて、別の先輩S君も一緒に勉強していました。S君は高校入学後、直ぐ父親が転勤することになり、M君が「他校に転入せず、うちに下宿してそのまま通いなよ」と勧め、S君の下宿暮らしが始まったものです。高校生の下宿生活は珍しいですね。ちなみに、M君とS君は別々の高校に通っていました。

S君は大学を卒業すると、そのままM君の実家の老舗料亭に就職し、M君が亡くなった後、跡を継いで社長に就任しているそうです。

友情や信頼関係もそこまでいくと美しいですね。羨ましく思います。

M君の会社には別の先輩K君(1歳年上)も就職していて、さながら毎日がクラブの同窓会のような趣きだったことでしょう(^^ゞ

お三方には本当に可愛がって頂きました。もしかすると私もこれから別の形でお世話になるかも知れません。ま、下足番とかで・・・^_^;

親友からの電話で訃報を聞いた夜は、私も久しぶりに、M君の好きだった「ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番」を聴きました(合掌)


posted by poohpapa at 06:48| Comment(3) | プライベート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
真夜中に…ご飯ですよ♪
ぢゃ無かった (^_^;
poohpapa様おはよう御座います

ピアノは弾けないけど、ショパンの【別れの曲】が大好きです。
それは大林宣彦監督の【さびしんぼう】って映画を観て以来です。

クラシックに明るい先輩がおられて、非常に良かったですね
(o^-')b

ただ、音楽を聴く環境整備に大変コストがかかりますね?
音場再現を追求すれば、もう天井知らずの世界ですもんね?(爆)


私も(クラシックはほんの少し、主にギター)中途半端なマニアでしたが、その昔、Sonyのクソ重たいアナログプレイヤーやら、YAMAHAのノンスイッチングアンプやらを購入し、勢いで
JBLのパラゴン《百万圓也!》
…は買えないから(爆)Boseの10万円程のスピーカーを購入して、悦に入ってたりしたものの、
本来のパワーバンドである音量でドライブ出来ないのが可哀想になり、
結局知り合いのJazzライブの店にプレゼントしてしまいました。

別れた嫁さんの友達の店なので、もう行けないのですが…

パパ様の財産は魅力的なものが多くて、羨ましいですね♪
Posted by 街のクマ at 2009年03月02日 04:30
失礼!
↓のコメントショパンのは邦題では【別離の曲】となっていましたかね?記憶だけで書いてしまうから…よく恥かいちまいます(苦笑)
Posted by 街のクマ at 2009年03月02日 04:36
クマさん、おはようございます

【別れの曲】、【別離の曲】、どっちでもいいかと思いますよ(*^^)v

作曲者のショパン自身が「このように美しい旋律は、もう二度と書けないだろう」、と言ったとか・・・。

ちなみに、あの有名な「幻想即興曲」は、ショパンは「その楽譜は廃棄して欲しい」と言ったそうですね。頼まれた人(たぶん、譜面を書き写す職業の人=楽譜屋さん?)がそうしなかったことで私たちは名曲を一曲失わずに済んだのですね。

というか、当時の作曲家にはストイックな人が多くて、そういう我侭は日常茶飯事的に飛び交っていたんでしょうね。それで「ああ、また始まったよ」くらいに、言われた人も意に介してなかったのでしょう。

楽譜屋さんには、作曲家から持ち込まれた譜面を初見で弾くピアノ奏者がいて、直ぐ弾いているでしょうから、「それは勿体ない」と止めたのかも・・・、と想像も膨らみます。

そういえば、「ラプソディ・イン・ブルー」のジョージ・ガーシュインも、楽譜屋さんの初見ピアノ奏者をアルバイトでしていた、と、音楽の教科書に出てましたね。違ったかな・・・、ま、いいや^_^;

私は「別れの曲」も「幻想即興曲」も、どちらも好きです。

そうそう、「別れの曲」は誰が演奏しても聴けますが、「幻想即興曲」は同じピアニストの演奏でも「まるで別物」になります。一度だけ、ルービンシュタインの演奏で「これが最高」というのを聴いたことがありますが二度と出会っていません。生涯に何度も収録してますし・・・。

とまあ、語る語る(爆)

で、私も以前はオーディオシステムにカネを掛けてましたが、今は器機には投資してません。そこまでの耳は無い、と解かったからです。

なんでも「そこそこ」がいいのでしょうね(チャンチャン!)
Posted by poohpapa at 2009年03月02日 07:42
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